卒業後写真・・山形千冬ちゃんの場合 ①
第二高校を卒業して数年が過ぎ
学生の頃と同じように秋になりました
自分が住んでいる地域は空気が変わります。
空気がというか、街路樹として植えられている木が
落ち葉を発生させたりする時の匂いが街に漂うようになって
最初は涼しさを感じる程度だった空気が
丁度良さを超えて肌寒さを与えてくるようになって
いつのまにか口にする飲み物も、冷たいのから温まるのに変え
道ゆく若い女の人の服装が色気の無いものに変わる。
80年周期とか、10年周期とか、4年周期とか
大雑把な周期での変化は少しずつなので感じなくても
季節の変化ってものは毎年の事なので感じるもんです
地球温暖化とかで、灼熱の夏から、いきなり極寒の冬になるようになって
枯れ葉が舞い散る秋が、とても短くなったような気もしますが
といったワケで今回は女ばっかの4人姉妹
千春、千夏、千秋、千冬
親に季節の名前をつけられた4姉妹の話です。
学校でもアダナは姉妹全員が、ちーちゃん。でした。
それはもう、ものの見事に同じアダナ
最近、差別アダナを言うアフォのせいで
とある国の小学校ではアダナ禁止になったそうですが
ここは、そことは違う国なので
子供同士が距離感を縮めるためにアダナで呼び合います。
しかし、同じ学校を卒業して、同じ同業者団体に入って
仕事上のつきあいとして、仕事として成立した世界で
業務連絡とか、進捗報告とか、検討項目相談などを話すのに
アダナ呼び・・・ちょっと変になるものです。
同じ同業者団体に所属していれば
たまたま、関わる事もあるのでしょうが
もろに、がっつりと関わる事になったのです
しかも、山形さん四姉妹全員が
最初の関係者が集まっての飲み会の時から
おかしな空気になります
同じ苗字で、同じ ”ちーちゃん”というアダナな女四人
互いに四姉妹だけは、一番最初に気づきます
”うっわ! 全員集合? まっじ?”
まさか、家だけじゃなくて、仕事場で一緒に過ごす事があるなんて
全員、想ってもいなかったので、なんとも言えない感覚に襲われたようです。
その当人同士が気づいた後、たまたま同じプロジェクトになった
私、青森が気づきます。
末っ子の千冬だけしか知らないと言えば知らなかったのですが
眼の上のたんこぶと言える存在な千秋への罵詈雑言とかを始めとして
鬱憤晴らし悪口に、つきあわされていたし
家に遊びにいった時に何度か遭遇していたので・・
そして、四姉妹は互いの同僚の事を見る内に、とある事に気づいたようです
私も、結構、すぐに気づきました。
春は、夏秋冬と同じような同僚を
夏は、春秋冬と同じような同僚を
秋は、春夏冬と同じような同僚を
冬は、春夏秋と同じような同僚を
と、まるで解散した四人組ロックバンドが
各自、代わりの三人を探して
四人組ロックバンドを結成したかのように
見事に、違う場所にいる人間との
偶然な精神状態の一致が発生していたかのように
同じような四人組が4組発生している事に気づきます。
同じプロジェクトになってしまった事は仕方ないとして
なんとかして、今まで通り、いつも通りに働くためにも
面倒な事に、ならないためにも
なんとかして、接点を作らないように
自分以外の3人に拒絶反応を抱かせないように
涙ぐましい努力が必要な日常が、始まったのです。




