第43話 賞金首100体狩り!(結)
賞金首100体狩りも、ついに終わりが見えてきた。
残されたダンジョンは、あと二つ。
だがその二つは、トリスター周辺でも特に危険とされる場所で、ギルドからも入念な注意を受けていた。
裕真は戦々恐々としながらも、気を引き締めて仲間と共に向かう。
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第11ステージ 【 お菓子な家 】
建造:およそ7100年前(神々の時代)
お菓子の神が創り出した、全てがお菓子で出来た家。
お菓子は非常に美味で、いくら食べても尽きることなく再生する。
だが食したら最後、自分の身体までお菓子になってしまう。
治療は非常に困難なので、絶対に食べてはいけない
【 潜伏賞金首 9体 】
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お菓子な“家”と呼ばれているが、その建物はちょっとした城に匹敵する大きさだった。
ビスケットの屋根、チョコレートの扉、キャンディで彩られた窓枠、カラフルな砂糖菓子のレンガ。
童話の挿絵から抜け出したかのような光景に加え、漂う甘い香りが風に乗り、裕真たちの鼻腔をくすぐる。
「……すごい。メルヘンそのものだ」
裕真は思わずうっとりと眺める。
だが、彼の横で仲間たちは重々しいマスクを装着していた。
顔全体を覆うそれは、まるで地球のガスマスクのように物々しい。
「ユーマ、ここで戦うなら必ず付けないとダメですよ。お菓子の欠片が口に入るかも知れませんので」
アニーが裕真の分を差し出す。
裕真はずっしりとしたマスクを受け取りながら、頬を引きつらせた。
「こんなマスクが必要なほど危険なのか……。見た目は可愛いのに……」
メルヘンチックなお菓子の家が、途端に毒の塊に見えた。背筋に寒気が走る。
「派手に爆破するのも控えてね。欠片が飛び散ったら大惨事になるから」
イリスがくぐもった声で釘を刺す。
マスクから響く「コー、ホー」という呼吸音が不気味な緊張感を一層強めた。
「……カンヴァスって、実はすっごく恐ろしい世界なんじゃないか?」
家を眺めながら裕真はぼやく。
なお、この家は何度破壊しようが喰い尽くそうが、瞬く間に再生するそうだ。
そうして何千年もの間、訪れた生き物たちを“お菓子”に変え続けているという……。
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魔獣属【わたあめワーグ】
討伐Lv10 賞金5,000マナ
真っ白な綿飴になってしまった魔狼。
ふわふわのモコモコで愛らしいが、時々獲物の血で赤く染まっている。
〔スキル〕
×お菓子の身体× とても美味しい 【BADスキル】
〈嗅覚上昇〉 嗅覚が鋭くなる
〈敏捷上昇〉 敏捷力が上昇する
〈長距離走行〉 長時間走っても疲れにくくなる
造魔属【プリンウーズ】
討伐Lv10 賞金5,000マナ
プリンになってしまったウーズ。
分裂能力はそのままだが、美味しさ故に他の魔物に食べられてしまい、増殖が抑えられている。
〔スキル〕
×お菓子の身体× とても美味しい 【BADスキル】
〈スライム属性〉 毒無効/物理耐性/炎弱点
〈カラメルソース〉 甘くて香ばしいソースをぶっかける ダメージは無い
〈分裂〉 分裂して増える 分裂した個体は独立した人格を持つので注意
妖精属【スナックゴブリン】
討伐Lv15 賞金10,000マナ
スナック菓子になってしまったゴブリン。コンソメ味。
〔スキル〕
×お菓子の身体× とても美味しい 【BADスキル】
〈器用上昇〉 器用さが上昇する
〈隠密行動〉 気配を消し、忍び寄る技術を得る
〈罠設置〉 罠を仕掛ける技術
屍鬼属【キャンディスケルトン】
討伐Lv16 賞金10,000マナ
キャンディになってしまったスケルトン。
アンデッドがお菓子を食べるかって? お墓にお供え物するじゃろ?
ハッカ味なので人気が無い。
〔スキル〕
×お菓子の身体× とても美味しい 【BADスキル】
〈アンデッド属性〉 闇/毒属性無効/光・炎弱点
〈敏捷上昇〉 敏捷力が上昇する
〈武器適正上昇〉 武器の取り扱いが上手くなる
妖精属【マシュマロトロール】
討伐Lv20 賞金30,000マナ
マシュマロになってしまったトロール。
焼いてチョコビスケットに挟むと美味しいらしい。
〔スキル〕
×お菓子の身体× とても美味しい 【BADスキル】
〈筋力上昇(大)〉 筋力が大幅に上昇する
〈高速再生〉 怪我の治りが早くなる 切り傷、骨折ぐらいなら数十秒で治る
〈氷耐性〉 氷・冷気に強くなる
野獣属【ドーナッツライオン】
討伐Lv22 賞金50,000マナ
ドーナッツになってしまったライオン。
特にリング状の鬣がモチモチした食感で美味。
〔スキル〕
×お菓子の身体× とても美味しい 【BADスキル OFFにできない】
〈筋力上昇(大)〉 筋力が大幅に上昇する
〈敏捷上昇(大)〉 敏捷力が大幅に上昇する
〈柔軟筋肉〉 猫科特有のしなやかな筋肉 物理・風(衝撃)に耐性
邪鬼属【ビスケットギガス】
討伐Lv39 賞金200,000マナ
ビスケットになってしまった巨大邪鬼。
非常に硬く、食べるには細かく砕く必要がある。
〔スキル〕
×お菓子の身体× とても美味しい 【BADスキル OFFにできない】
〈筋力上昇(大)〉 筋力が大幅に上昇する
〈防御上昇(大)〉 防御力が大幅に上昇する
〈大巨体〉 身体がとても大きくなる 筋力・防御力・耐久力大幅上昇 ただし被弾面積も増加
【チョコレートドラゴン】
討伐Lv58 賞金1,500,000マナ
チョコになってしまったドラゴン。
自分の姿を恥じており、目撃した者を絶対に殺そうとする。
逃れるには返り討ちにするか、自分もお菓子になるしかない。
〔スキル〕
×お菓子の身体× とても美味しい【BADスキル】
《飛行能力》 空を飛べる 航空力学的に無理がある形状でも飛べる
〈竜の鱗〉 全ての攻撃に耐性を持つ ただし0.1%の確率で鱗をすり抜ける
〈竜の牙〉 あらゆる防御耐性を貫通する
〈チョコレートブレス〉 熱々のチョコを吹き付ける 炎+土属性
淫獣属【うまい坊】
討伐Lv29 賞金200,000マナ+サウナ無料券100枚(生け捕りのみ)
全身が棒状のスナック菓子と化したインキュバス。
ぶっとくてしょっぱい棒を相手の口に捻じ込もうとする。
〔スキル〕
×お菓子の身体× とても美味しい 【BADスキル】
〈超再生〉 いくらでも再生するので、たんとお食べ
〈精力絶倫〉 いつでもビンビン丸
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最後の一体、チョコレートドラゴンを倒して、ここでの狩りは終了した。
竜の巨体は崩れるように溶け、溢れ出したチョコソースが川のように流れていく。濃厚で甘ったるい香りが辺りを満たし、戦場のはずなのにまるで夢の国に迷い込んだかのようだった。
甘い香りと一仕事終えた達成感で皆の顔がほころぶ中、イリスだけはステータスパネルを睨み、眉根を寄せていた。
「アコちゃん……【BADスキル】ってなに?」
倒した魔物のスキルに記載されている謎の表記が、気になって仕方がない。
その問い掛けに、裕真のスマホからアコルルの声が響いた。
「BADスキルとはですね、その魔物が抱えている“呪い”とか“宿業”を表すものです。大抵の場合、不利益をもたらしますが、その魔物を構成する要素として重要過ぎて外す事ができないんです」
「そんなのがあるんだ……。OFFにはできないの?」
「はい、できません。そのドラゴンのスキルを得たいなら、お菓子になる覚悟が必要です」
無慈悲な言葉にイリスは肩を落とし、竜の残骸を振り返る。
「うええ……流石にお菓子になるのはイヤね。〈竜の鱗〉とか欲しかったのに……」
そんな彼女を横目に、裕真が何気なく口を挟んだ。
「イリスがお菓子になったら美味しくなると思う」
「え? なに? それは性的な意味で?」
イリスの目がぎょっと見開かれ、思わず後ずさる。
すかさずラナンが目を細めて詰め寄ってきた。
「おっ セクハラか? 法廷行くか?」
「……ごめんなさい」
※慣れないジョークは誤解を招きます。 注意しましょう。
「ところで、お菓子になった魔物の方は食べても大丈夫だそうですよ? しかも、とても美味だとか」
妙な空気を入れ替えるように、アニーが楽しげに声を上げる。
「え〜……いやいやいや……。いくら美味しくても、こんな得体の知れないもの食べたくないって」
首を横に振りながら、裕真は鼻先をかすめるチョコレートの匂いを手で振り払った。
アニーはくすりと笑みをこぼし、頷く。
「まぁ、そうですね。お店で売ってるお菓子も十分美味しいですし、わざわざこんなの食べませんよね」
「だよね~。口に入れるものは安心安全が一番だし」
甘い香りの漂う空間に、束の間の笑い声が響いた。
……だが、この時の彼らはまだ知らなかった。
この世界には、お菓子化した魔物を普通のお菓子と偽って売りさばく“闇のグルメ結社”が存在することを。
そして自分たちも、知らぬ間に魔物お菓子を口にしているということを……。
【 RESULT 】
獲得賞金 2,010,000マナ+サウナ無料券100枚
魔石 300,000マナ
計 2,310,000マナ+サウナ無料券100枚
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第12ステージ 【木造100階建てアパート】
建造:約6500年前(巨人の時代)
最初は小さな平屋だったものが、勝手に増殖を繰り返し、今では天を衝く100階建てに。
どうやら、使用された木材が世界樹ユグドラシルだったのが原因らしい。
放っておくと世界全てがアパートに呑まれるため、定期的に破壊しなければならないのだが、ここを気に入って住み着いたデーモンたちに妨害されてしまう。
【 潜伏賞金首 7体 】
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最後のダンジョン。長かった賞金首狩りもここで終わる。
これまで多種多様の異形を見てきたが、ここもまた目が覚めるような景観だった。
空に突き立つその姿は、まるでブリューゲルの描いたバベルの塔を、丸ごと木材に置き換えたよう。
むき出しの梁が絡み合い、壁の隙間からは葉が芽吹き、ところどころに古びた窓枠がはめ込まれている。まるで塔そのものが巨大な樹木のように呼吸しているかのようだった。
「遂に来ましたね……。ここはトリスターでも随一の危険地帯、デーモン達が闊歩する魔境です」
「デーモン……。つまり悪魔か……」
胸の奥がひやりと冷えた。ゲームでも悪魔系は強敵だと相場が決まっている。皆の警戒ぶりからして、この世界でもその認識は正しいのだろう。
「いえ、『デーモン』とは一般的に悪魔を指す言葉ですが、悪魔以外にも堕天使や魔神や、その他異次元の霊的存在全般を含みまして――」
彼女は指を折りながら説明していたが、ふと我に返る。
「……この話は長くなるので、またにしましょう」
今は余計な知識を語っている場合ではないと気付き、肩をすくめた。
塔を仰ぎながら、イリスが真剣な面持ちで口を開く。
「ユーマ、ここでの狩りだけど、私にトドメを回さなくて良いわ。全力でやっちゃって」
「お? いいのか?」
「ここの危険度は『A』、本来ならベテランのハンターが数十人ぐらいでようやく攻略できるダンジョンなのよ。戦力の出し惜しみなんてしてたら、返り討ちに遭うわ」
彼女の声音には迷いがなかった。
強力なデーモンのスキルは欲しいが、仲間の安全と天秤にかけるほどではない。
「おう、そういうことなら」
不謹慎ながら、裕真は少しだけワクワクした。まだ試していない攻撃魔道具が沢山あるのだ。
「あ、ユーマさん。デーモンと戦うに際して注意点が三つあります」
アニーは、いつになく真剣な面持ちで裕真と向き合った。
「まず、デーモンは物理・魔法両方に強い耐性を持っていて、生半可な攻撃は効きません。大抵は光属性が弱点ですが――」
「なら、またホーリーライトの出番か?」
「いいえ、デーモンは知性も高い魔物です。自分の弱点を知っていて放置している訳がありません。……例えば、光が弱点なら『光無効』の装備を身に付けたり」
「あ~、なるほど……。魔物だって知恵があればそれくらいするよな」
裕真はポンっと手を打った。
盲点だった。ゲームではなく現実なら、敵だって自分の弱点を補おうとするだろう。
「じゃあ、どうすれば良いんだ?」
「ユーマの場合、特別な事は必要ありません。要はチート魔力で捻じ伏せれば良いんです」
ニヤリと笑うアニー。
「無理に弱点を突こうとするより、圧倒的な火力でゴリ押しましょう!! 完全に無効化するのでなければ、倒せるはずです」
「なるほど、城門を抉じ開けるより壁ごと粉砕しろってことか。分かりやすくて良いじゃないか」
ふふっと不敵に笑う裕真。
「二つ目ですが、デーモンは基本的に不死身です。倒したように見えても、それは現世での肉体を失っただけで、精神は自分の世界に帰ります。それでまた肉体を再構築して現世に戻ってくるのです」
「えぇ……ずるい」
「ですので霊魂を捕え、封印する必要があります。この『封印装置』をお使いください」
そう言って彼女が差し出したのは、朱と白のツートンカラーに塗り分けられた球体だった。
裕真は思わず目を見張る。それは非常に既視感のある形状で……。
「え……。これって大丈夫なの?」
「なにがです?」
「あ、いや、なんでもない」
誰が造ったのとか、著作権がどうとか、そういう話をしている場面ではない。後にしよう。後。
「三つ目ですが……。デーモンは知性が高く会話も出来ますが、仲良く出来ると思わないでください。特に堕天使――デビル系。やつらは人を騙すプロフェッショナルです。総じて美しい容姿をしていますが、それに惑わされず、冷徹に対処するように」
「……堕天使? リリエルさんの『天使族』と関係あるのか?」
問いかけると、アニーは一瞬だけ視線を泳がせ、すぐに真顔で答えた。
「いいえ、関係ありません。デビルと天使族は一切関係ありません。……そういう事になっています。いいですね?」
「アッハイ」
裕真はなんとなく察した。それはこの世界では触れてはいけない禁忌なのだと。
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悪魔属【デスナイト】
討伐Lv45 賞金100,000マナ
生前、悪魔に魂を売った結果、死後に悪魔と化した騎士。
願いを叶えてもらった代償として、未来永劫、悪魔の奴隷として働かされることになった。
屍鬼のように醜くなった姿を鎧兜で覆い隠している。
この魔物と遭遇した場合、近くに“主人”が潜んでいる可能性があるので注意。
〔スキル〕
〈悪魔属性〉 闇無効/光以外の全属性に強い耐性/光弱点
〈騎獣戦闘〉 馬などの騎獣に乗った戦闘に長ける
〈防具適性(大)〉 防具の効果が大幅に上がり、重さを感じずに動ける
〈呪物適合〉 呪物を身に着けても呪われず、逆に力を得る
悪魔属【グレーターデーモン】
討伐Lv50 賞金200,000マナ
デーモンの上位種。
外見は獣型だったり人間に近かったりと個体によってまちまちだが、多くは角と翼を備えている。
光以外の全魔法に耐性を持ち、上級魔法を使いこなす強敵。
なおAランクハンターになるには、この強敵を軽く捻り殺せなきゃいけない。
〔スキル〕
〈悪魔属性〉 闇無効/光以外の全属性に強い耐性/光弱点
《魔力上昇(大)》 魔力が大幅に上昇する
〈筋力上昇(大)〉 筋力が大幅に上昇する
《援軍召喚》 援軍を呼び寄せる。高ランクのハンターはこれを逆利用して経験値(?)を稼ぐらしい。
悪魔属【グレーターデビル】
討伐Lv55 賞金500,000マナ
堕天使。闇に堕ちた天使のなれ果て。
だが当の天使族は、その事実を強く否定している。詮索しない方が貴方の身のためです。
翼とヘイローは漆黒に染まっているが、美貌は失われておらず、それがこの魔物の最も恐るべき武器となる。
〔スキル〕
〈悪魔属性〉 闇無効/光以外の全属性に強い耐性/光弱点
《魔力上昇(大)》 魔力が大幅に上昇する
《魅力上昇(極大)》 魅力が桁違いに上昇する
《フォールン》 周囲の対象の善意を萎ませ、悪意を増幅する
悪魔属【バル・ログ】
討伐Lv66 賞金800,000マナ
魔界軍の前線指揮官。
他のデーモンより一回り大きな体躯と、燃え盛る〈炎の鞭〉を持つ。
この鞭は鉄すら溶かす熱量を宿し、火属性が効かない相手でも絡め取って動きを封じることができる。
だが主な用途は戦闘よりも、言うことを聞かない部下をしばき倒すことである。
〔スキル〕
〈悪魔属性〉 闇無効/光以外の全属性に強い耐性/光弱点
〈筋力上昇(極大)〉 筋力が桁違いに上昇する
《魔力上昇(大)》 魔力が大幅に上昇する
〈炎の鞭〉 炎属性攻撃+束縛効果
〈軍団指揮〉 千人以上の集団を統率する能力を得る
悪魔属【ピットフィーンド】
討伐Lv70 賞金1,000,000マナ
魔界よりも更に危険な、深淵の世界に生息する怪物。
全身がヌメりのある鱗で覆われ、目の無い巨体に黒い膜翼と蛇のような尻尾を持つ。
視力は持たないが、他の感覚が異常に発達しており、戦闘にはまったく支障がない。
白兵戦を得意とするが、魔法も操るため油断は禁物。
〔スキル〕
〈悪魔属性〉 闇無効/光以外の全属性に強い耐性/光弱点
〈筋力上昇(極大)〉 筋力が桁違いに上昇する
〈敏捷上昇(極大)〉 敏捷力が桁違いに上昇する
〈四覚上昇(極大)〉 聴覚、嗅覚、触覚、味覚が桁違いに上昇する
〈吸血〉 攻撃対象の血を吸い、体力と魔力を回復する
×盲目× 目が見えなくなる【BADスキル】
悪魔属【土下座衛門】
討伐Lv80 賞金1,800,000マナ
宙に浮かぶ巨大な目玉の怪物。
その眼から多彩な効果を持つ怪光線を発する。
なお「土下座衛門」という名は仮称であり、真の名は禁忌なので口にしてはいけないそうだ。
それはともかく、なぜ土下座衛門と呼ばれるのかは不明。
〔スキル〕
〈悪魔属性〉 闇無効/光以外の全属性に強い耐性/光弱点
《破壊光線》 物理+雷属性の光線を放つ
《凍結光線》 対象を凍らせる光線 氷属性
《殺人光線》 人間を即死させる光線 闇属性
《石化光線》 対象を石化する光線 土属性
《魅了光線》 対象を魅了する光線 精神属性
悪魔属【アークデーモン】
討伐Lv100 賞金3,000,000マナ
魔界の支配階級。
他の悪魔より豪華な装備を身に着けているので、一目で分かるだろう。
強大な魔力を持つが、自分が戦うより配下に任せるのを好む。
〈悪魔属性〉 闇無効/光以外の全属性に強い耐性/光弱点
《魔力上昇(極大)》 魔力が桁違いに上昇する
《魅力上昇(極大)》 魅力が桁違いに上昇する
《魔力徴収》 周囲の者から強制的にMPを徴収する。
《コール・サーヴァント》 魔界から支配下にある下級悪魔を召喚する
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
【 RESULT 】
獲得賞金 7,400,000マナ
魔石+素材 2,000,000マナ
計 9,400,000マナ
「賞金首 100体討伐達成です!! おめでとうございます♪」
最後の一体、アークデーモンを討ち果たした裕真たちに、アコルルがパッと笑顔を弾けさせて祝福の言葉を送った。
「ありがとう、アコちゃん……。それにしても疲れた!!」
裕真はその場にばたりと倒れ、大の字になって寝転がった。
デーモンたちはただ力が強いだけではなく、知恵を生かした狡猾な戦い方をしてきた。
ダンジョン内に罠を張り巡らせたり、人間に化けて助けを求めるふりをしたり、降伏を装ったり、泣き落としを仕掛けたり――戦いのたびに神経を削られるようだった。
特にグレーターデビルはヤバかった。とびきりの美少女が、美しい涙を流して懇願してくるのだ。アコルルが警告してくれなければ、童貞の裕真など容易く引っかかっていただろう。
「最後のアークデーモンは凶悪だったわ……。手下を召喚するとは聞いてたけど、あんな大量だとは……」
イリスもぐったりと腰を下ろし、額の汗を拭う。
悪魔たちは搦め手が効かないと見るや、今度は力押しに切り替えてきた。
アークデーモンがダンジョンを埋め尽くさんばかりのレッサーデーモンを召喚し、戦場はまさに地獄絵図と化した。
皆が持てる力を振り絞り、どうにか殲滅に成功したものの、イリスには新たなスキルを習得する余裕すらなかった。
「ところで目標は達成したけど、これで国王様の気を引けなかったらどうすんだ?」
水筒を口に運びながら、ラナンがぽつりと問いかける。
「その時はまた次の手を考える。今はとにかく、街に帰ってぐっすり休もう」
そう口にしたところで、裕真の顔に悪戯っぽい笑みが浮かんだ。
「……うん、休んだら、もう100体ほど倒してもいいかも!!」
「え゛っ!?」
「ふぁっ!?」
「それは流石に――」
突拍子もない言葉に、一同は思わず悲鳴を上げた。
「はははっ、冗談だって♪」
イリス「も~やだ~、ユーマったら~」
あっけらかんと言い放つ裕真に、イリスは額に青筋を浮かべながらも引きつった笑みを返す。
疲労困憊の空気の中、ようやく戦いの終わりを実感した。
【 賞金首100狩り 終了! 】
賞金総額 26,565,000マナ (約26億5650万円)
+サウナ無料券100枚




