表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
291/349

Lastステージ0:新任教師として

ノクターンフェスから、1週間が経過した。

あの、悪魔たちの宴が終わると、始まりの神と悪魔神、そして全知全能の神は冥界で暮らすことになった。

特に、父親たるヨルヤ自身も、これまでの自分の堕落さを悔い改めたらしく、仕事をようやく始めたらしい。

その結果、冥界は地上世界と自由に行き来できるようになり、そして国として栄えたんだって。

すごいよな……。

そして、俺はと言えばーーー。


「はい、みなさん席について……授業始めますよ」


魔法学術園にて、超新星クラスの非勤務教師として、働いていた。

もちろん、元の世界へと戻るまでの間だけだ。

流石にジンライが学校に中々行かないことに、焦りを感じた俺は、現世界魔法連合総帥である【フルート】に無理をお願いしてもらったのだった。

その無理とは、ジンライの通うクラスの非勤務教師をさせてもらうと言うことだ。

まあ、非勤務だから、そのクラスでの授業が終わったら帰ればいいだけなのだが……。


「きゃぁぁ‼翔琉様よ♪」

「きゃぁぁ♪翔琉様ぁぁぁぁぁぁぁ♪」


とまあ、超新星クラス以外……というか、俺の授業のときは、学園内の生徒全員が講義室に集まるのだ。

なぜか人気になってしまった。

というのも、ある生徒曰く「天野翔琉……異世界から現れた世界魔法連合総出でも勝てないほどの実力を持つ男ーーーそして、神魔法を扱える神域魔導士の一人……いやあ、そんな人がこんなとこで授業してくれるだけで、まじぱねぇっす!」だそうだ。

俺の息子ジンライと、義理の弟である天野狼牙の実力は、この学園内でも1、2を争っているほどの力があるらしい。

だが、そんな2人は、授業をサボり気味であった。

だからこそ、俺自身が教鞭を取るという策をとったのだが、案の定……そうなれば、2人ともちゃんと授業に参加してくれた。


「……じゃあ、本日は、なにを教えようかね……」


と、俺がにこりと教卓から、微笑むと、ジンライはよだれをだらだら滴ながら、俺を見ていた。

やめろやめろ。

はしたない……ってか、俺は食べ物じゃねーんだぞ。


「……翔琉ママの笑顔、やべえ……うへへへ……」


やめろやめろ。

お前の学園内でのイメージ崩れるぞ。


「天野先生‼」

「はい、なんでしょうか?えっと……超新星クラス委員長のカゴメさん」

「私は出来ることなら、天野先生がこれまで経験してきた魔法について教えてほしいと思います!」

「んー。いいよ♪じゃあ、他のみなさんもそれでいいですか?」


そう聞くと、反対する生徒など勿論いなかった。

世界魔法連合より上……実質この世界で今最強である魔導士の経験談など、早々に聞けるものではない。

だからこそ、みんな興味津々だ。


「うん。じゃあ、今からお話しするのは、俺がこの世界で実際に見た数々のすごい魔法と、その魔法による戦闘のお話を、チャイムが鳴るまで、語らせてもらうね」


授業というより、体験談を語る……それが、俺の授業スタイルとなっており、それを生徒はもちろん、教師まで聞きに来るほどの大人気な講義となってしまっているのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ