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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
ノクターンフェスタ編:最終章~悪魔の息子~
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5thステージ44:後夜祭

冥界での激しい戦闘から、1か月……。

激しい戦闘の跡が残る、この冥界では、あの日の続きーーーノクターンフェスの後夜祭……つまり、最終日を行うことになっていた。

俺や、ジンライたちは、勿論参加していた。

いやまあ、ノクヤ……いや、ヨルヤ=ノクターンからのお願いとあっては、断るわけにもいかなかった。

それに……あの死んでしまった悪魔たちが本当に蘇っているのか……それが気になっていたのだ。

悪魔というのは、死して1か月以上経つと、蘇るという性質を持っている。

それは、ヨルヤ=ノクターンの眷族たる性質で、ヨルヤ=ノクターンほどではないにしろ、デタラメな不死性があるらしい。

聞いたものの、本当かどうか半信半疑であったが、どうやら真実だったようだ。

アマギに殺されたマクスウェルも、ジンライに殺されたアスモデウスも……みんな生きていた。

生き返っていた。

本当によかった。

そう思えるようになって、ジンライの険しかった表情も柔らかくて優しい元の顔へと戻っていた。


「ふぅ……さてと……たしかここで待ち合わせだったよな?」


十戒社の入り口前……そこが、ヨルヤ=ノクターンたちとの待ち合わせ場所だった。

そして、約束の時刻……彼らはやって来た。


「おーい、翔琉くん♪」

「あ、ファースト」


社内から、始まりの神であるファーストが、神女服姿で現れた。

そして、俺の身体からは、彼女の家の長男であるレネンが現れた。


「お母さん、おっひさー♪」

「あら、レネン。おっひさー♪」


レネンは、あの戦闘の跡、消されていた父親と母親の記憶を、母親ファーストによって、元に戻されている。

だからこそ、本当ならば俺の心の中に居なくて、ファーストとヨルヤと共に暮らすのかと思ったけど、レネン曰く「翔琉と一緒がいい」だそうだ。

ファーストの後ろから、ちょこんと歩いてきた少年がいた。

少年は、てちてちと歩いてきて、ファーストの服の袖を掴む。

そして、ファーストはその少年を抱っこして、レネンは少年の頭を撫で撫でと、撫でる。

この少年は、何を隠そうアマギだ。

ん?死んだんじゃないのかって?

うん、死んだよ。

邪神アマギはね。

今ここにいるのは、改心した【全知全能の神】アマギだ。

とはいっても、相変わらず俺のことは嫌ってるようで、会うたびにあっかんべーされる。

まあ、それでいいよ。

それでいい……。

もう、世界を支配しようとか、そういうことさえ企んでいないみたいだし。

父親と母親の元で暮らしているならば、安心だろう。


「おーい、翔琉くん♪いらっしゃい♪」

「あ、ノクヤ♪」


ヨルヤ=ノクターン……もう、子供姿ではなく、立派な爽やか系の父親の風貌になっていた。

和装の悪魔……なんというか、かっこいい。


「んじゃ、翔琉くんたち、楽しんでいってくれ♪ノクターンフェス最終日の後夜祭を♪」


そういって、ヨルヤ=ノクターンは社へと戻っていく。その後ろを、ファーストもアマギも、付いていく。


「翔琉ママ♪俺たちも行こうよ♪」

「翔琉ちゃん♪」

「翔琉くん」

「マイスイートハニー♪」

「「翔琉♪」」

「おうよ♪」


悪魔の祭りーーー。

それは、楽しげで幸せ溢れるお祭り。

闇のような闇の生き物たちと、楽しく過ごす楽しい時間。

邪神の最期が迎えた、平和の足音を、俺たちは噛み締め、味わいながら、ノクターンフェス最終日を盛り上がっていこうではないか。

楽しげな家族の団らん……始まりの神である母親、悪魔神である父親……そして、全知全能の神である次男と創造の神である長男……彼らは笑う。

幸せそうにーーー。

そして、俺の息子のジンライも、楽しそうに笑っている。

親と子の仲直り……そんな今回の物語は、こうして幕を下ろすのだった。

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