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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
ノクターンフェスタ編:最終章~悪魔の息子~
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5thステージ42:人生最大の賭け事

「できた!」


ビッグバンについての熱量、質量、密度……その他もろもろの計算が終わった。

この数字で大丈夫なはずだ。


「残り5分……あとは、これを……」

「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ‼」」


突然の叫び声に、俺はその方をバッと見た。

すると、そこにはアマギによって倒された俺の仲間たちが、血まみれで地上に倒れていた。

そして、アマギの姿は変化していた。

おぞましく、生々しい悪魔の姿にへと……。


「あはははは♪みんな、雑魚すぎ♪まあ、俺の最終形態まで出せたのは誉めてあげるよ♪」

「……流石は、ヨルヤ=ノクターンの血統……と言うべきなのだろうね……アマギ……」

「おやおや、天野翔琉……先程からなにをしているかと思えば、あの魔方陣を打ち破る……否、相殺させる計画を立てていただなんて、恐ろしい少年だよ。普通ならば、そんな事思い付かないし、思い付けない……知っている方が不自然なんだけど、流石は底辺の生物の上位に立つほどの知識を有しているだけはある」

「……アマギ、お前の計画はこれで終わりだ」

「えー、やだ。あと5分だけ待ってよ~そうすれば、全部終わるんだから」

「ふざけるな!そんな事、させてたまるか!」

「あーあ……んじゃ、少し早いけど、死んどけ♪」


アマギの指から放たれたビームのようなものが、俺の腹部を貫く。

血は出ていないし、穴も火傷も負っていないが……なんだ、この尋常じゃない痛みは。


「お前の内蔵を一個破壊した……そこは、まあ肝臓かな?」

「肝臓……だ……と……」


しまった……というか、一番やられてはいけない臓器をーーー。

やばい、身体に毒素が……毒素が全身にまわ……。


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ……ごほっごほっ……」


血が出始めた。

この冥界の空間は、それだけ空気の中とかに毒素が多いのか?

いや、あのビームも影響しているのかもしれない。


「いいね♪血まみれの無様な天野翔琉……見てて気持ち良すぎ♪」


「翔琉ちゃん……今、治してあげるからね……」

「翔琉ママ……俺が光治で……」

「モブは黙ってろ!」


そう言ってアマギは、現状回復役として相応しかったリュウとジンライ、そしてボルとライを吹き飛ばした。

アマデウスたちは……まだか?


「天野翔琉♪天野翔琉♪天野翔琉♪天野翔琉♪」

「ぐぅ……がはっ……ぎゃ……ぐぇ……」


アマギは、俺の名前を楽しそうに言いながら、俺の身体を蹴る。


蹴る。蹴る。蹴る。

蹴る。蹴る。蹴る。

蹴る。蹴る。蹴る。


蹴る。蹴る。蹴る。

蹴る。蹴る。蹴る。

蹴る。蹴る。蹴る。


「あはっ♪あはっ♪」

「……」


もう、声さえも出せないほどに蹴られ続けた。

残り時間1分……。

もう時間がーーー。


「翔琉‼」


と、ここでようやくアマデウスたちが現れた。

そして、アマギはヨルヤとファーストに光速で蹴られて、俺から引き剥がされた。


「翔琉……今、治すからな‼【光治】‼」


アマデウスから放たれる暖かい光が、俺を包み込む。

先程失った肝臓も復活した。

ふう……毒素って、あんなに痛いんだな。


「ありがとう、アマデウス……」

「礼は後で……計算は終わったのか?」

「あぁ……合ってるかは分からんが……とりあえず‼」

「よし、なら急ぐぞ!」


アマデウスとレネンに連れられ、儀式の場へと向かう。

そこは、悪魔神ヨルヤ=ノクターンの居城【十戒社】の中央広場だ。



【残り50秒】


「はぁ……はぁ……着いた。翔琉、急げ!」

「うん!」


【残り45秒】


「このわくに数字を入れれば……」

「天野翔琉ぉぅぅぅぅぅぅぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

「アマギ‼」


【残り40秒】


「やらせるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼」

「翔琉‼ここは俺たちに任せて、お前は早く‼」

「分かった!」


【残り30秒】


「……、……‼」

「天野翔琉ぅぅぅぅぅぅぅぅぅ‼」

「邪魔するな!」

「愚弟がぁぁ‼」


【残り15秒】


「……、……、……‼」

「うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ‼」

「くっ!力が強すぎる!うぁ!」

「これは、悪魔の……‼ぎゃぁ!」


【残り10秒】


「……、……、……よし、あとはこれで……」

「はっはっは♪残念ながら、それは無駄だよ、天野翔琉‼」

「いや、もう遅い……」


【残り5秒】


「よし、発動しろ!」

「させるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼」


グサッ……。


【残り0秒】


その時、光と闇が世界を多い尽くしたのだった。

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