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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
ノクターンフェスタ編:最終章~悪魔の息子~
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5thステージ35:天野翔琉vs邪神アマギ①

能力(アビリティ)……それは、人間が作り出した1種の魔法みたいなものだ。

神が作ったか……人間が作り出したか……。

それによって、性質が色々と変わってくるものだ。

魔法とは、森羅万象が織り成す力を、その力を使役する生命体の力と混ぜ合わせて発動する技法のこと。

能力とは、その生命体の性質を、生命体の力と混ぜ合わせて発動する技法のこと。

魔法とは、自然由来のもの……能力とは、人為的なもの。

故に、全く違う力ではあるが、本質としては両者共に【魔法】なのだ。

だがまあ、魔法≒能力である。

限りなく近くて等しいけと、違うのだ。

故に、神といえど……邪神といえど、人為的な力というものにはほぼ耐性など存在しない。

人とは、神を侵して支配しようとするほど、気ままで醜い生き物だ。

あまつさえも、神が与えてくれた恩恵を、無下にし、使役し、自らのものだと断言するほどに傲慢だ。

例え話ーーー炎の恩恵を与えてくれた神様がどうなったか……。

彼は、崖にくくりつけられ、生きながらに鳥に肉を喰われたとか……。

それでも、人間はそんなことを知らずに炎を使った。

時に明かりを灯すため……時に食べ物を焼くため……時に生物を殺すため……時に国を滅ぼすため……。

人間とは、それまでに淀んでいる。

だがまあ……それでいいのだ。

そこまで貪欲でなくては、不可能を可能になどできない。

出来ないと言われたことに挑戦する……それが、人間だ。

否、そうでなくては人間ではない。

どんな状況でも、どんな困難にも、どんな無理難題でもーーー諦めてしまったらすべてが終わる。

だから、諦めるな!

希望をもて!

俺の能力とは、そういう能力だ。

他者に、自らに希望を与えるーーーだからこそ、この人間の力である……人間によってもたらされた能力という【魔法】で、神に打ち勝とう……。



「天野翔琉ぅぅぅぅぁぁああああ‼死ねぇ!終焉魔法:腐海華(ラフレシア)


 黒いオーラが、花びらとなって、辺り一面に散るーーー桜吹雪を彷彿とさせる、その光景は圧巻であるが、これは以前見たことのある魔法だ。

そう、オールドアを求めて戦ったあいつ……ブラッド=ブラックの使った魔法だ。

 確か、これは桜と違って安全ではない花びらで、舞い落ちる花びらに触れると、その部分が黒く染まって、消滅するんだっけ?


「更に更に、邪神魔法(イヴィルマジック):全魔法(オールマジック)ver‼」


全魔法……それは、新属性である【無】を含めた、森羅万象の魔法の全てを合わせた状態のものだ。

つまるところ、すべての属性の長所を取り入れ、すべての属性の弱点を補える程の……文字通り無敵の力を手にするのだろう。

だがまあ……無敵ねぇ……と俺は思ってしまう。


「花びらすべてに……【昇華】が加えられている……それは、敵を追尾する性質だ……花の舞い散る中で、朽ち果てろ!」


そうアマギは、嬉そうに……自身ありげに言うのだがーーーなんでこんなにも自身たっぷりに言うんだろうね。

咬ませ犬にも程があるだろう、と思いながらも、俺は花びらをゆらりゆらりとかわす。

前に見たことがあるから、花びらの軌道や、次に落ちる方向なんかは、その場で空間の質量とか、風の向き、風速、様々な条件にあわせて、暗算すればいい話だ。

そして、追尾してくる花びらは、落ちる花びらにぶつけてしまえば、互いに自滅してくれる……。

まあ、相討ちにさせるように移動するのは大変なのだけどーーーそして何より、すべての花びらの動きを読み解くくらいの複雑な計算も必要だけど、それを難なくこなせるのが、俺だ。

俺が花びらに一度も当たることなく、アマギによる死の花びら攻撃は幕を終え、アマギは唖然としていた。


「そ、そんな……」

「どうした、アマギ……その程度なのかい?」


とりあえず挑発してみる。

人間らしく、傲慢に……。


おお……やっぱり神様お怒りのご様子……。

すげぇ顔で俺をにらんでる。


「人間風情が……」

「人間風情にやられる神様風情め」


とりあえず挑発を続けてみる……が、やっぱり神様は、お怒りのようだ。

殺意と殺気と悪意が俺に向けられている。


「天野翔琉‼天野翔琉‼天野翔琉‼」

「そんな名前ばかり連呼しなくても、自分の名前くらい分かるんだけど……なに?」

「死ね!」

「断る」


もういいかな……攻撃しても。

そろそろ、こちらからも仕掛けなくてはねーーー。

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