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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
パラノイアクライシス編:最終章~真価を問われるこの世へ~
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4thステージ71:世界決戦⑧

【~第3空間~】


辺り一面が虹色に輝くこの空間ーーーこの軸となっている発光体の正体は何なのかと聞かれれば、神魔法だと述べよう。

神魔法の特徴は、発動した対象者にその属性の力を最大限に発揮させ、不死鳥のような美しい羽根をたなびかせる状態になるということだ。

鮮やかで、世界に栄えるこの光ーーーその光が今、悪意と殺意をもって一斉に俺に襲いかかる。

炎・水・雷・風・氷・地・闇……そして、光。

各属性の最強クラスの魔法の連打、連打、連打。

気が狂うのではないかというレベルの、連打、連打、連打‼

鮮やかに輝く色は、やがて醜い黒に変え、この空間内を埋め尽くす。

この攻撃が決まっていたらどうなるかーーーそれは、俺、天野翔琉の死が確定したということだろう。

流石の俺でも、こんなどす黒いエネルギーをぶつけられたら、概念消去レベルでこの世から消え去ってしまうだろう。

だが、まあ……手ぶらならって話だけどな。


「閃光矛、第二戦闘状態(セカンドモード)


ブーメランの形をしていた矛は、矛らしい矛へと変化した。

そして、その矛を俺は巨大なエネルギー体目掛けて投げつける。

その巨大なエネルギー体に負けることなく、矛はエネルギー体を貫き、その先にいた神魔法を使うものたちに絶大なダメージを与えたのち、俺の手元に瞬間移動した如く戻ってきた。

【閃光矛・第二戦闘状態】ーーーこの状態の閃光矛の力は、どんなものでも貫く貫通性……つまりは、魔法破りの矛だ。

もちろん、拒否の魔法を纏っていると言うわけではなく、単純にこの矛の……いや、俺とこの矛の能力と言えるかな。


「はぁ……はぁ……なんなんだ、その矛……はぁ……はぁ……」


相当の手負いのアマデウスは、ふらふらになりながらもその場に留まっている。

ごめんな……そんなに瀕死に近い重症を負わせてしまって。

だけど、こっちも手を抜くと殺されちゃうから、おあいこってことで。


「むむ?言ってなかったっけ?この矛は、持ち主の性質を最大限に引き出した上で、能力(アビリティ)として使役できる魔法の矛なんだぜ」

「能力?……それで、翔琉……君の能力ってなんなんだよ……ぜぇ……ぜぇ……うっ……」


気を失ったアマデウスに……そして、その近くで這いつくばって倒れている者たちに、俺は言う。

自身の能力についてーーーだが、彼等の耳には届かない。


「さて、今のうちに全員の記憶を戻してやるか……光治・波状ver」


俺の掌から放たれる光の波が、気を失った彼等の精神の器に干渉し、天野蘚琉によって喰い尽くされ、改竄された記憶を体外へと放出し、破壊したのち、彼ら本来の記憶を呼び起こさせたのだった。

数分後、彼らが目覚めたならば、天野蘚琉の呪縛から解放されたことだろう。

悪夢から目覚める彼らを背に、俺はこの空間から出る。

天野蘚琉との決着は、俺がつけるよ。


「みんなには、頼れる仲間がついてるからね……頼んだよ、ディル、イミナ……」


そして、俺は伏神殿へと向かう。

自称、全世界の王たるあの女に、報いを受けさせるためにーーーそして、このワクチンを打ち込み、正常に戻すために。



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