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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
パラノイアクライシス編:最終章~真価を問われるこの世へ~
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4thステージ69:世界決戦⑥

【~第1空間~】


激しい雷と水が、激流となって8人に襲いかかる。

しかしながら、8人はその攻撃に怯むことなく、ひらりとかわし、反撃をする。

だが、非常に高濃度の放電が2人を包み込んでいるので、魔法で牽制するだけに終わった。


「ーーー流石と言うべきなのだろうな……雷の大魔導士に水の大魔導士よ……」


地の大魔導士グランはニヤリと、不気味に笑みを浮かべ、2人ーーーライとリュウを睨んでいる。

流石に、世界魔法連合の上位陣を、ライとリュウの2人だけで相手するのは、辛いらしく、息切れも激しければ、汗、疲労もかなりの状態になってしまっている。

治療女王魔法も、雷虎魔法も、消費が激しい魔法であるが、彼女たちには、この魔法を使用しなければ、一時的に連合トップクラスの彼らを相手取るには、文字通りーーー命を懸けた魔法を使用するしかなくなるのだ。


「いやいや、それにしても……うちら相手に良く持ってると思うぜ……虎男と老女がよくもまあ……」

「老女って言うな!」


リュウは水をカッターのような形状にして、炎の大魔導士エンに撃ち放つが、地属性の鉄壁によってそれは防がれてしまう。

水属性の攻撃を無効にするには、地属性の魔法を……。

ただでさえ、2人という状況で辛いのにも関わらず、更には属性相性までも利用してくる。

そして、2人が最も得意で、最も威力のある魔法は、己が担当する属性ーーーつまるところ、雷と水のみだ。

なので、氷と地属性の攻撃・防御は、致命的だと言える。

この場合、氷属性だとヒョウ、地属性だとグラン、そしてフルートが該当してしまう。


「まあ、苦手属性以外でも油断できないのが、この実力者どもなのよね……」


と、リュウは疲労しきった顔で言うのだった。


「うふふ……まあ、そうよ……油断しないことね」

「俺様も本気を出してやるのだからな……」


普段は力を押さえているディルも、トルネも初めから全力なご様子。

ディルは、時空間魔法の力を引き上げる【時読衣】を装備、トルネは、自身の力を極限まで抑える【付加王冠】を外している。

それ故、彼らの警戒を怠れば、確実に負ける。

だがしかし、弱点属性の対処にも気を回さなくてはいけない。

これが、魔法の戦なのだ。

天野翔琉のように、神魔法や、知恵などで打ち倒せるほど、本来ーーー彼らは弱くはない。

たまたま、天野翔琉は運が良かった……それだけの話なのだ。


「さてと……そろそろ、なぶるのにも飽きてきた頃だし……楽にしてやろうかのう……」


ホルブがそう言った途端に、全ての時間が止まる。

空間内の全ての生物は、ピクリとも動けぬままーーー例外として、たった1人を除いて……。


「ふう……やれやれ……なぶるのに飽きただなんて、なんて物騒な物言いなのかしらね……。それにしても、私の好きな翔琉を罵倒して嘘をつくだなんて、なんて悪い女なのかしら、私ーーーいくら、騙すためとはいえ、こんなことまでしなきゃいけないなんてね……全く……」


パチン、とその人物が空間内に指をならすと、ライとリュウだけ時間停止から解除され身動きがとれるようになっていた。

そして、彼らが目にしたのは、時読衣を羽織る人物ーーーそう、時空間魔法の使い手である時の監視者ディルだった。


「やっほー、お2人さん。元気かしら?」


そう言ってニコニコしている彼女を見た彼らは唖然としていた。

一対何が起こったのかと、訳もわからぬままにーーー。

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