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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
パラノイアクライシス編:最終章~真価を問われるこの世へ~
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4thステージ64:世界決戦①

絶望的な状況……それは、戦場ではよくあることだと、とある兵士は語っていたらしい。

その兵士曰く「絶望的な状況でも、必ずチャンスが来るはずだ」と言った。その兵士は、何度も堪え忍び、何日も堪え忍び、何度も何度も堪え忍び……どんな状況でも帰って来たらしいのだ。

人生とは耐えること、どんな時でも耐えること……それが、その兵士が後生に伝えたい言葉なのだろうが、ごめん。

俺らは、その言葉を無視する。

その言葉を知っている癖に無視をする。

今のこの現状……少なくとも、俺の仲間たちや、世界の人々を犠牲にして生かされているこの状況……一刻も早く改善したい。

一人の女の子が、世界を支配し操るこの現状……ぶち壊してやりたい。

だからこそ、俺達は彼の地……創始神墓地より旅立つと、その足で直ぐに天野蘚琉の居る場所を探ったーーー奴隷として使役され、人形のように操られる人々からひっそりと隠れながら……。


そして、1週間ほどの時間が経過した段階で、ついにあの女ーーー天野蘚琉の居場所が判明した。

自称全世界の王が居た場所……それは、世界を見渡し、世界を定め、そして……神が居るとされた場所【伏神殿】だった。

あの女、馬鹿にするどころか、おちょくっていた。

堂々と構えているから、かかってこれるならかかってこいや。

ほほう。

挑発的な態度だと、俺達は受け取った。罠だと知っていても、その挑戦状……受けてたとうではないか。

無駄だと笑われても、世界から爪弾きにされた雑魚どもと罵られても……。

哀れな少年たちだとも、無謀な蟻とでも思っておけばいい。

今に、その調子にのって肥えた寝首をかいてやろう。


「これを打ち込んで、介抱してやるよ……天野蘚琉……」


俺の手に握られたのは、透明な液体が充填された無針タイプの注射器だ。

旅の合間、俺はこれを作っていた。

天野蘚琉を狂わせたあの薬の解毒薬……通称【Human】。

人間のための人間による、人間に戻るための薬……。

これを打ち込んで、不老不死も、その狂った精神全てを、普通の人間に戻してやる。

人間に戻した後、めいいっぱい叱りつけてやる。

悪いことをした悪い子だと言って、彼女の兄と共に……。


「さあて、行きますかーーー」


そう言っている俺の目の前には、既に【伏神殿】が見えている。だが、その前に立ちはだかるのは、かつての仲間たち……そして、世界魔法連合の強者たち、真実の神、元暗黒魔法教団の幹部たち……つまるところ、この魔法世界における最強のメンバーだ。

彼ら全員が、操られ、彼ら全員が今まさに、俺を殺そうとウズウズしているーーーさあて、始めよう。

決着をつけるための、戦闘を。

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