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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
パラノイアクライシス編:第7章~逆転への道と狼の弟子~
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4thステージ60:試しの矛

「まあ、と言うわけだからーーー私はこの壁画については、なーんにも知らないから」


そういって、始まりの神はリュウにボコられた部分をいたわっている。

まあ、そうだよなーーーもしも、これを始まりの神が描いたと言うならば、早々にこの中に行ける鍵をくれたりなんて普通しないだろう。

言ってしまえば、とあるアイドルのポスターをずらりと壁一面に張り付けてある部屋に、そのアイドル本人を呼ぶに等しい行為だ。

俺の世界ならば、即逮捕……そして、社会的に抹殺されてしまう事だろうに。


「ーーーさてと、閃光矛……それを果たして、君は使いこなせるかな?天野翔琉くん」


また、ギニュー特戦隊みたいなポーズをバッと、取っている始まりの神。

なにそれ、お気に入りなの?

話進まないから、止めて欲しいんだけどな。

ツッコミ入れにくいしーーー。


「え?どういうことですか?」


俺はポーズをスルーして、本題にはいることにした。

閃光矛……神が作りし20個の宝具の1つ。

だが、その能力については、リュウやライでは分からなかったみたいだ。

ディルか、フルートが居れば分かったのかもしれないけど……贅沢は言えないな。

ここは、シャクだけど、あのギニュー特戦隊ポーズの神様に聞くしかないだろう。


「ん?なに?翔琉くん。私にそのくそ生意気な矛の事を聴きたいのかな?」

「はい……って、くそ生意気な?まるで、意思があるようなーーー自我があるような物言いですね」

「ええ……その矛には、意思ってのがあるらしくてね……主人を選ぶ癖があるの。前は、私よりヨルヤになついてたみたいだから、貸してあげてたんだけど……その様子だと、ヨルヤにも飽きたみたいね……」

「もし仮に、主人と認められずに矛を手にしてしまったら、どうなるんですか?」

「うーん……特にどうもならないけど、矛の真の力は引き出せないで終わるわね~」


今度は、ジョジョ立ち……。

ジャンプ好きかよ、この神様。


「矛の真の力?」

「そうだよ。矛の真の力……それは、その者が望む【思い】を実体化させて、力に変化する事ができるんだ♪それは、その思いが強ければ強いほど、力は強くなる……まあ、ある意味だからその矛は反則なんだよね……思いを実体化させるのって、発想とかは誰もが持っている力だから、完全に扱われると、下手すると世界が消えるからね~」


飄々と、あっさりと、恐ろしいことを語る始まりの神……俺たちはそんな彼女の言葉を聞き、生唾をゴクリと飲み込んだ。

下手すれば世界そのものを消しかねない力……そんな、力を手にしたら……そんな力を扱えるようになったら……欲のある生物ならば、悪いことに使いそうだな。

まあ、俺は欲深い人間だけどーーーたぶん、しないな。


「ふーん……じゃ、まあ……とりあえず……」


俺は決心して、その矛に触れる。

その瞬間、俺の意識は、矛の中へと引きずり込まれ、意識を奪われた肉体は、その場に転がり倒れたのだった。


「翔琉!」

「翔琉ママ!」

「翔琉ちゃん!」


ジンライたちの声が頭にこだまする中、俺は矛の中の世界へと来ていた。

なんというか、夜空広がる湖の上に、石で出来た展望台がある。

その上に、俺は立っていた。

そして、目の前には、和服姿の少女が立っていた。

白くて美しい長い髪に、青い瞳の人形みたいな顔立ち。

凛々しくも、威厳のある雰囲気を醸し出す、そんな少女だった。

そして、少女はにこりと笑って言った。


「御主、私に膝まずき、この細くて美しい脚にキスをするがよいーーー」

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