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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
パラノイアクライシス編:第5章~水夜に襲う闇の支配者~
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4thステージ39:リュウvs天野蘚琉③

炎・雷・水・地属性の発光体に守られている女ーーー天野蘚琉。彼女の魔法【炎雷水地】の性質……それは、許容量まで魔法エネルギーを無力化し、許容量を越えると放出するというものだと推測される。ただし、1度に溜めれる属性は1種類のみ。他属性の攻撃を受けると、リセットされるーーーとまあ、そんなところだろうか?


「ーーーでは、お次は……地の魔法:宗悦(そうえつ)


地面が隆起して、石の破片が天野蘚琉に向かって放たれるが、地属性の発光体はその石を飲み込んだ。そして、大きくなった。


「やっぱり……これで、次は……闇の魔法:(よい)明星(みょうじょう)!」


闇属性の全方位波状攻撃……これで、どうでるか。それで、この魔法の謎が解ける!


「うふふふ……バカ女ちゃん……私をなめすぎよ」


そういって、彼女は片手を出し、闇の波状を全て吸収してしまったのだった。ここにきて、捕食を使ってくるのかよ!


「ずるい!魔法での応戦かと思ってたら、普通に能力使うなんてーーーでもこれで分かった。あなたのその炎雷水地は、4つの属性しか吸収・放出できないのね」

「ええそうよ……だから、他の属性の時には飲み込めば良い話……忘れたの?これは戦闘じゃなくて、殺し合いよーーー」

「そうだったね……じゃあ、続き始めようかな!」


ドゴッと、油断していた蘚琉の顔を思いっきり蹴り飛ばした。そのまま、蘚琉は弧を描いて、壁に衝突した。粉塵が舞って一瞬姿が分からなくなったが、すぐにスッと立ち上がる影が見えた。そして、愚痴愚痴と文句をいっているのが聞こえた。


「痛たたた……女の子の顔蹴るとか、普通有り得なくねぇ?天女みたいな可愛らしい顔に傷がついたらどうすんだっつーの!」

「安心してくださいな……その醜い顔が傷ついたところで、困るやついねーから」

「醜い!私が!?醜いですって?」


ゴゴゴゴゴっと、地鳴りが鳴り響いて天野蘚琉の周りの粉塵が一瞬で消し飛び、阿修羅のような顔付きになっていた。相当お怒りのご様子。


「死ねぇ、バカ女ぁぁぁ!」


そういって、天野蘚琉は飛びかかってきた。だが、私はそれを受け流して、再び壁の方へと放り投げた。しかしながら、どうにか受け身をとって体勢を立て直した天野蘚琉は、再びあたしに向かって今度は飛び蹴りをしてきた。けど、所詮は素人の浅知恵……今度はかかと落としで、彼女の足をボキッと折ってやった。


「痛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!」


そういって天野蘚琉は、地面をのたうち回っている。魔法がダメになったら肉弾戦って考えは、案外役に立つのかもねーーーと思ったこの頃なのであった。


「あらあら、生意気な小娘がのたうち回る様子ってのも、案外見てて悪い気はしないわね……」

「くそぉくそぉくそぉ!お前それでも医者かよ!」

「ええ医者よ……それも、世界最高峰のねーーーだから、命は大切にしなくちゃいけないけど……別に命に関わらない程度だったら、トラウマ刷り込むくらいなぶったっていいじゃないの……ねぇ、天野蘚琉ちゃん……」


じりじりと、ゆっくりゆっくりとあたしは蘚琉に歩み寄る。満面の笑みでーーー彼女(こける)にとっては、悪魔にしか見えていないかもしれないけど、あたしはこれでもまだ優しい方だと思ってるぜ。仲間をボロボロにされて、仲間を敷物みたいな扱いされて、何もかもを使い捨てにするような屑な女に……人生とは何たるかを、教え込むのが大人のお姉さんの役目なのだし。むしろ感謝してほしいくらいだ……これから、きっぱり更生して、悪事なんか働けなくしてやるんだから……。

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