コンテンツ26―両親の協力
オフェイル邸。両親とガルシアがランチ中。
ルイスから焼き立てパンのプレゼントに感激していたガルシアの両親だった。その話も出て盛り上がっているランチタイム。
「ねぇ父さん。ノアラート鉱石は、クワレス=ガル郊外以外の産地は全く無いの?」
「ノアラート鉱石か。確かに、ノアーナでは、産地はクワレス以外に見付かっていないんだ。実はそれには鉱脈の形状に有った事が分かったんだよ。……父さんが若い頃、ノアーナ星の鉱脈図の編纂を手伝った。ウロムナ鉱石はノアーナ中で見つかったが、結局ノアラート鉱石はクワレスからしか見付からなかった。」
「それでクワレス=ガルはノアラート鉱石だけで経済が回っているのね。」
「ルシアーナ。ガルシアに、鉱脈図の書籍を持ってきてくれないか?」
「はい、分かりましたわ。ちょっと待ってねガルシア。」
ガルシアの両親は、学術部時代からノアーナ星の地質の研究をしていた。博士号までの取得には至らなかったが、父親のシェーンの知識は優秀。
オフェイル邸には、両親の蔵書である地質学の書籍が多く、図書室を設けた邸宅になっている。
その図書室から戻った、母ルシアーナはガルシアに書籍を手渡す。かなり古い書籍の様だ。
「はいガルシア。これはクワレス=ガルにあるノアラート鉱石の鉱脈図。商売人には見せられない代物よ。」
「あぁ、ルシアーナの言う通り。これはもう図書館にすら残っていない書籍だろう。ノアラート鉱石に関する超逸品だよガルシア。調査によって記された分布図、地形断面図、純度別の分布図。」
受け取った書籍をざっくり見ているガルシア。
「父さん、この地形断面図は凄いわね。鉱脈の深度まで分かる図になってる。」
「クワレス郊外の数カ所では、深度が浅い所に鉱脈が有る。地表に出ているノアラート鉱石も有る。今はこの本だけが語っている。クワレスの採掘家も知らない、いや、気が付かずに残っている鉱脈も多い。」
「父さん。ルイスがノアラート鉱石を採掘するって聞かないのよ。宇宙船の為、メカニックの為に自力で鉱石採掘を考えてるの。どうしたらいいかしら……。」
「ははは。ルイスちゃんらしいね。……で、ガルシアは一緒に行くんだろう?」
「そ、そうね。親友の頼みは断れない。でも鉱石採掘は容易ではないでしょ?」
「それは、私達が経験済み。シェーンと調査に出掛けた時に見付けた、地表に露出した鉱脈が有るわ。鉱石の純度も高い。……どう?行ってみる?ガルシア。」
「行く行かないと言う話までしてないけど、その場所を教えて母さん。確実な場所かどうか、ルイスに内緒で見に行きたい。」
「あなた、いいかしら?ガルシアとルイスちゃんが2人が足を運んで危なくないかしら。」
「ガルシア。明日、見に行こうか。皆んなでピクニックにしよう。なぁルシアーナ。」
「良かった。じゃあそうしましょう。ガルシア、フローターで行きましょ。支度を手伝って。」
「私は昔の作業ノートを探そう。座標データが書き込んであるはずだからね。」
オフェイル家の3人は、明日の鉱脈確認の為に、各自が支度を始めた。……当然、ルイスは知る由も無い。




