夢のつづき。
私が目覚めたのは真っ白いカーテンの中だった。
うわー、病院か。視界が狭いのは顔が腫れてそうだな。
わっ、ダメじゃん!
次の撮影はいつだっけと思い出そうとしたが、待て待て。
今は一体いつなんだ?
最後はえーと。
8/2。
東波学園のミッションでバブや滝谷ことグリ達と潜入した。
が、学園での闇オークションの主催者達はヘリコプターで逃走して、と。
そうそう。その後が大変だったんだ。
2階が爆発して起きた火災は、火の周りが早かった。
(4階にいた私とバブは校舎から渡り廊下の屋根に飛び降りて、えーと。)
いたたたた。頭痛いや。あっれぇ。その後、どうしたっけ。
(バブと私、一階まで降りた?あ、グリとは合流した?)
ダメだ。わかんないや。
あ!バブは?バブはどこ?
突然頭がクリアになった気がした。いや、しただけ。
(えーと、どうすれば良いんだっけ。なんで誰もいないんだろう。)
まず、深呼吸。あいたたた。
シノブさん達の誰もいない。
バブの行方がわからない。
この病院らしきは信用出来るのか?
ここはどこだ。バブ達もここにいるのか。
そもそも私の意識が戻ったと誰かにバレて大丈夫なのか。
ブザーは。鳴らさない方がいいよね?
取り敢えず、目を瞑ったまま考えてみた。
誰か入ってきても良いように。
まだ私が気づいてるってバレないように。
(音と匂い。何かわかる、アタシ?冷静に、だよ。)
自分を落ち着かせた。
ゆっくり身体の確認。寝たまま、10本とも、指は動く。
足も両足無事。耳は聞こえてる。
声も出せそう。
(ふぅっ。良かった、五体無事みたい。まだ戦える!よかったー。)
お次はバブだよ。
(私、なんで記憶がないの。気絶したのか、情けない。)
諸々考えていたらドアが開いて誰か入ってきたみたい。
「おい、寝たふりすんじゃねぇ。」
布団の上からパコンと叩かれたらしい。
「あ、バブ?」いたたたた。
急には動けなかった。情けない(2回目)
「起きろとは言ってない。」
むぅ。止められた。
「お前ね、全治1ヶ月だから。絶対安静な。」
おっと、今日は何日だ。8/5だって。まぁまぁ寝てたのね。
今月の撮影無理っぽい。
同時に考えたが出てきた言葉は違った。
「バブ、なんで私が起きたって分かったの?」
「たまたま。」
こんな時でもぶっきらぼうだ。
担当医の先生と話してて、この病室の心電図と繋がってる装置を見てたんだって。
狭い視界からバブの顔を見る。
私はついさっきまで一緒にバトルしてた感覚だから、久しぶりだとは思わないんだけど。バブはあんまり寝てない顔してる。さっきまで、というか、バトルしてた3日前より疲れて見えた。
「もうちょっと寝てろ。」
私の頭、そぅっと触れて、珍しく優しい声で言った。
"ついててやるから"
ゆ、ゆ、夢???
夢かな。夢の続きかな。
「バブこそ......」言いかけて途切れる。
安心したのか身体の力が抜け、私はまた、深い眠りに落ちていった。




