第1話 私と姉の家(改)
今日語る話は、私自身の話だ。
私は昔、子供の頃、かなり攻撃的で言葉遣いが荒っぽいガキだった。
家族にさえも喧嘩腰で接するような性格で、みんながうんざりするほどだった。
当時の私の家族は、父さん、母さん、そして姉ちゃんの三人。
その頃、父さんは地方で仕事をするために出かけていて、家の中にはよく母さんと姉ちゃん、そして私の三人だけが残されていた。
母さんも仕事が忙しくて、夜はあまり家にいないことが多かった。
だから、家には私と姉ちゃんの二人きりになることがよくあった。
でも、私はろくでもないガキだった。
ある日の夕暮れ時、母さんが家にいなかった夜のこと。
冷蔵庫の中がからっぽで、食材が何一つ残っていなかった。
姉ちゃんは外に食べ物を買いに行くことにした。
姉ちゃんはバイクに乗って出かけていった。
残された私は、部屋でマンガを読みながら、まるで興味なさそうに寝転がっていた。
しかし、それから間もなく、姉ちゃんが帰ってきた。
バイクが完全に停まる音がした。
それに続いて、ドアを思いっきり閉めるような、壊さんばかりの大きな音が響いた。
「おい!!、キサマ、今すぐ出てきて飯食えよ!!」
姉ちゃんが汚い言葉で大声で叫んだ。
普段、姉ちゃんは少し短気なところはあるけど、私みたいに言葉遣いが荒っぽい人間じゃなかった。
しかし、その時の私には、そんなことを考える余裕なんて全くなかった。
まだマンガを読み終えていない私は、こう叫び返した。
「今すぐ出てくよ!!」
足を踏み鳴らすような足音が、どんどん近づいてきた。
息を荒くハアハアと吐く、うるさくて苛立つような音が部屋に漏れ込んできた。
姉ちゃんが部屋のドアを思いっきり叩いた。私は鍵なんてかけていなかったのに。
「このクソ弟、いますぐ出てきて飯食えよ。腹減ったんだよ」
それを聞いた瞬間、私の怒りが爆発した。マンガを床に叩きつけて、勢いよく立ち上がり、ドアを乱暴に引き開けた。
部屋の外は、真っ暗だった。
光は一切なく、食べ物もなく、姉ちゃんの姿もなかった。
ただ、静寂と、果てしなく続く暗闇だけが広がっていた。
私はだから一つずつ電気を点けながら、玄関のドアまで歩いていった。
誰もいなかった。バイクもなかった。
結局、姉ちゃんは帰ってきた。
夕食を一緒に持って。
その後、私は少しずつ礼儀正しくなるようになり、ガキの悪さを減らしていった。
よく考えてみれば、この家の中にいる何かは、
きっと大声でわめき散らすような声を聞きたくないのだろう。
あるいは、何かはその私を家から追い出したいと思っているのかもしれない。
でも、あいつには感謝しなくちゃいけない。
だって、その後から私は少しマシになったんだから。




