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まさかの俺がマッカーサー!?

※この作品には、政治的意図や思想は関係ありません。


第1話の加筆、修正を行いました。

転生したらマッカーサーだった件。

〜愛国者の俺が日本を救います〜


「レポート、間に合わないよ……」

モニターに映し出された資料を眺めながら、俺はノートパソコンを必死に叩いていた。

俺の名前は大和皇雅やまと おうが

大学の歴史学科に通っています。

昔から歴史が好きだった。

特に日本史が好きで、暇さえあれば戦国時代や幕末、近代史の本を読んでいる。

……まあ、そのせいで友人からは、

「お前、ちょっと日本好きすぎない?」

なんて言われることもある。

そんな俺が現在取り組んでいるのは、第二次世界大戦後のGHQによる日本統治についてのレポート。

正直に言えば、気が進まない。

いや……嫌だった。

自分の国が敗戦し、外国に統治される。

その歴史を改めて調べることが、どうしても辛かった。


ーーー

数時間前。

「大和くん、申し訳ないが、このレポートを明日までに完成させないと、単位を与えられないよ」

教授は申し訳なさそうに告げた。

「違うテーマなら! いくらでも書けます!」

俺は思わず机に手をついた。

「だから……!」

そして、教授に何度も頭を下げる。

「君の思想に関しては自由だが、これは講義の最終課題なんだからね……」

教授は困ったように苦笑した。

「明日までにレポートを提出できるようにするから、頑張ってよ」

「俺は日本が大好きだから……他国に統治されているのを調べるのは嫌です」

自分でも子供っぽいことを言っていると思う。

大学生にもなって、こんなことで駄々をこねるなんて。

それでも、嫌なものは嫌だった。

自分の国が敗戦し、外国に統治されている歴史を調べることが、どうしても辛かった。

気がつけば、涙が頬を伝っていた。

教授はそんな俺をしばらく見つめていた。

そして――

「なら、テーマを変えよう」

「……え?」

「『GHQが日本に来た時、どうすれば良かったのか?』をレポートのテーマにしなさい」

教授は俺の肩に手を置いて諭した。

「それで、大和くんが日本を救う方法を考えてみなよ」

「……日本を、救う?」

「そうだ」

教授は少し笑った。

「君は日本が好きなんだろう?」

「……はい」

「だったら、ただGHQを批判するだけじゃなくて、自分ならどうするのか考えてみればいい」

「…………」

「もし君が1945年の日本にいたら、何をする?」

その言葉を聞いた瞬間――

頭の中で何かが弾けた。

「なるほど……」

教授の案は面白かった。

俺が当時の日本を救うプランを考えればいいのか……。

「もし俺が……当時の日本を動かせたら……」

考えるだけでワクワクしてきた。

「そういうことだよ」

教授は満足そうに頷いた。

俺はその興奮が冷めないうちに、レポートを書くため研究室を飛び出した。


ーーー

そして現在。

「ぷっはぁ、今ので1万字以上になったぁ……」

最後の一文を打ち終え、俺は椅子の背もたれに体を預けた。

エナジードリンクを飲み、一息つく。

画面には、自分が書き上げた一万字を超えるレポート。

タイトルは、

『1945年、日本を救うために必要だった政策とは』

自分なりに考えた。

日本の独立をどう維持するか。

天皇制をどう守るか。

連合国とどう交渉するか。

戦後の日本をどう再建するか。

そして、どうすれば日本が再び戦争へ向かわずに済むのか。

思いつく限りのことを書いた。

「……よし」

忘れないように、レポートのファイルを教授に転送する。

送信完了。

これで一安心だ。

時刻の針は午前6時を示していた。

「流石に眠い……」

午後の講義まで、まだ時間がある。

「ちょっとだけ寝よう」

俺はベッドへ向かい、そのまま眠りについた。

ーーー

????年 ?月 ??日 ??時 ??分

「元帥、もう少しで到着します」

「……?」

誰かの声が聞こえる。

……元帥?

寝ぼけながら目を覚ます。

すると――

「……え?」

知らない米兵に囲まれていた。

「…………」

状況が理解できない。

ここは……どこだ?

俺は自分の部屋を見回そうとした。

しかし、そこには見慣れた自分の部屋がない。

「えっと……」

俺は、あのレポートのせいで米兵に拉致されたのだと勘違いした。

まさか……教授が何かしたのか?

いや、そんなわけがない。

混乱しながら、苦手な英語で話そうとする。

「W、Where am I……?」

すると、目の前の兵士が普通に答えた。

「元帥の指定した衣装です」

「……え?」

英語が聞き取れる……?

それに――

「元帥……?」

俺は自分の手を見た。

「…………」

知らない手だった。

指が太い。

手の甲には、自分にはない傷跡まである。

「……誰の手だ、これ?」

恐る恐る立ち上がる。

妙に体が重い。

そして、兵士から何かを手渡された。

「元帥、こちらを」

「……?」

手渡されたものに目を向ける。

カーキ色の軍服。

濃いサングラス。

そして、コーンパイプ。

「…………」

まさか。

いや……そんなはずがない。

俺は震える手で服を受け取った。

そして、鏡の前に立つ。

「…………」

鏡に映っていたのは――

見覚えのある男だった。

歴史の教科書。

GHQ関連の資料。

そして、さっきまで書いていたレポート。

何度も見た顔。

「……嘘だろ」

そこにいたのは、

ダグラス・マッカーサーだった。

「…………」

「…………」

「俺が……?」

頭が真っ白になる。

「マッカーサー……?」

「!?」

思わず鏡に近づく。

頬を触る。

鏡の中の男も頬を触る。

「…………」

夢じゃない。

「なんで……」

声が震える。

「なんで、俺がマッカーサーになってるんだよぉ!」

「これなら、ジャップも驚くのではないですか?」

「多分、歴史に残りますよ」

兵士たちは笑いながら談笑している。

そんな雑音がどうでもよくなるほど、今の状況に絶望した。

俺は――

マッカーサーになってしまった。


ーーー

1945年8月30日 日本時間 午後2時すぎ

俺たちを乗せた「Betaan」は、厚木上空から着陸態勢に入った。

窓から地上を見下ろす。

「…………」

日本。

1945年の日本。

俺は歴史の資料で何度もこの時代を見てきた。

でも――

(これは多分、夢だろうな)

そう思わずにはいられなかった。

(あのレポートの影響で、こんな夢を見てるんだろう)

自分にそう言い聞かせる。

(夢なら……)

(俺の考えた案で、この日本を救う!)

飛行機がゆっくりと高度を下げていく。

そして――

着陸した。

俺が「Betaan」から降りると……。

「…………」

数百人もの人々が集まっていた。

カメラを構え、こちらを撮影している。

次々とシャッターが切られていく。

(有名人って、いつもこんなことされてるのかな……?)

そのシャッター音とフラッシュの光が気になりつつも、俺はマッカーサーとしてポーズを決めた。

「…………」

このポーズ。

資料で何度も見た。

自分がその姿をしていることが、どうにも奇妙だった。

すると、俺を迎えに来た男がいた。

「やぁ、元帥」

「……!」

話しかけてくるが、名前がわからない……。

(誰だ……?)

(マッカーサーの部下か?)

俺は必死に記憶を探る。

しかし、顔と名前が一致しない。

(まずい……)

それでも、何とか平静を装う。

「やぁ、久しぶりだね」

そして、適当に笑顔を作る。

「君に会えただけで、メルボルンから東京までの長い道のりだったが、その努力が報われるよ」

「相変わらずだな、元帥」

なんとか誤魔化せた。

(危なかった……)

厚木飛行場を進みながら、周囲を見渡す。

米軍が厚木飛行場を確保している。

日本側の将校も出迎えに来ている。

そして――

日本側は抵抗していない。

「…………」

俺は足を止めそうになった。

つまり――

日本は本当に降伏状態にあるんだ。

教科書で知っていた。

資料でも知っていた。

それなのに。

実際に自分の目で見ると、まるで違った。

敗戦国の軍人たち。

疲れ切った人々。

そして、外国軍によって占領された日本。

(……これが、1945年の日本なのか)

日本が好きな自分には、辛い現実だった。

俺には、日本人将校たちの悲しそうな顔を直視できなかった。

「…………」

拳を握る。

俺は、この国を知っている。

これから何が起こるのかも、ある程度は知っている。

そして――

今の俺には、それを変える力がある。

マッカーサーという、この時代の日本で最も大きな権力を持つ人物として。

(大丈夫だ、日本のみんな)

俺は前を向いた。

(俺がこの日本を救ってやる!)




転生したらマッカーサーだった件。

〜愛国者の俺が日本を救います〜


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