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バスツアー会社の異世界破綻記  作者:
異世界にバスで旅行しよう!編
32/106

異世界バスツアー32「スチームパンク世界」

✩*: . ✩これまでのあらすじ✩. :*✩

 退院してきたら無くなっていた新会社。

 不屈の新経営陣はとりあえず新しい会社を作ったが、今までの失敗の原因がわからないままではこれまでの轍を踏むことになるのではないか、ということにようやく気が付いた。

 有識者からの意見を聞きたいということで、旧経営陣の知り合いの友達のメル友から通報された知人の配信によくスパチャしてる友達からブロックされてるコンサルタントを紹介されたので即採用。これまでの会社の問題点の分析を依頼。

 コンサルタントは新経営陣の話を一通り聞いた後、狼のうんこを握りしめながら狼煙ネットワークの輝かしい未来について存分に語るのだった。


✩*: . ✩これからのあらすじ✩. :*✩

 明るい未来を夢見て、ひとつ20万の狼のうんこを50個購入した新経営陣。

 とりあえずツアー旅行のお客様にその素晴らしさを伝えようとしたら、特商法違反ということで業務停止処分が下ってしまう。

 びっくりした新経営陣はコンサルタントに説明を要求しようとしたが、電話は着拒されてるし、書類に記載されている会社所在地に行ったらアパートの一室で全然知らない人が住んでいるという状況に陥った。

 紹介した旧経営陣に狼煙で問い合わせたら、「わかんない」と狼煙で返答。

 共通の敵を前に団結した新旧経営陣は、在庫処分のため狼煙で打ち合わせをしていたら消防に通報されてすごい怒られるのだった。



✩。:•.¸.;".✩• 本編 •✩.";.¸.•˚。✩

「本日は当社のバスツアーにご参加いただき誠にありがとうございます」


 笑顔のバスガイドが、ほぼ満席の乗客に向けてマイクで喋っている。

 乗客たちは楽しそうにおしゃべりしたり、窓の外を流れる風景を楽しんだりしていた。


「これより当バスはスチームパンク世界に参ります」


 バスガイドの言葉に、乗客たちの口から「おおー」と期待の声があがる。

 最前列の乗客がおずおずと「あの、私、スチームパンクって初めてで……どんなところなんですか?」という質問をした。


「はい、スチームパンクは蒸気機関が発達した世界で、自動車も蒸気機関で走っており、全体的にレトロな雰囲気が魅力です」


 乗客たちは期待に満ちた表情でバスガイドの言葉を聞いている。


「そして、あちこちから白い蒸気が上がる光景はとても幻想的です」


 乗客たちはまだ見ぬ世界に思いをはせるように目をキラキラさせていた。


「当バスもそれに負けないよう、白い煙を出していく所存です」


 乗客たちの顔に「?」がいくつも浮かんでいる。

 常連の乗客が「なんか悪い予感がするのう」と呟いた。

 バスガイドは黒っぽい塊を片手に熱く語りだす。


「この、綺麗な煙を出す、ひとつ20万の狼のうんこが今なら1万円! 1万円なのです!」


 とりあえず乗客の全力クレームが炸裂。ツアーは中止となった。

 あと、業務停止処分中に普通に業務していたため、担当官庁から滅びの言葉を賜って会社は倒産した。

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