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不思議なペットボトル【JK心愛の美味しいダンジョン攻略】  作者: TB


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第227話 四十層突破

 翌日は、早朝から希と共にラスベガスダンジョンに向かった。

 十六層からのスタートだ。


 この階層になると、一般探索者は減ってくるが、まだ空を飛んで進むのは余計な注目を集めるので、私と希も駆け抜けて進んでいる。

 時折、出会うシーカー達はアメリカの誇る世界ランキング二位と三位のロジャーとグレッグを見ると大袈裟に喜んでサインを求めてくる。


 それに対して二人は結構気さくに応じてあげている。

 二人ともアメリカではヒーローなんだね。


 そう言えばロジャーのJOBってそのまんま英雄(ヒーロー)だったっけ。

 グレッグのNINJAも千葉ダンジョンでなら無双できそうだよね。


 金属化した敵が多いので希とグレッグがブリザードで凍らせて、私とロジャーはナパームボムで焼き払うパターンで、ほとんどの敵が砕け散る。

 それでも耐えた敵は、私がマジカルブルームでジャストミートしちゃうんだけどね。


 そんな感じで二十五層まで駆け抜ける。

 そこから先は今日は一般シーカーも居ないようなので、希は桃ちゃんに乗り、私はマジカルブルームに跨って、空からの絨毯爆撃でひたすら進む。


 桃ちゃんのブレスも金属系の敵には相性がいいみたいで、快調に飛ばしていった。

 ただ……このダンジョンは私的にはイマイチなんだよね。

 だって、食材が全然でないから……


 それでも、結構な量の金属ドロップを獲得しながら四十層に到達した。

 

「今日はここまでだね。明日は四十一層に突入してボス戦頑張ろう!」

「チームαとβもこの階層に待機させておくからな。心愛たちの時間の都合に合わせて始めるけど何時からがいい?」


「そうだね、日本時間で日曜日の朝の九時からがいいから、時差が十七時間のラスベガスだと土曜日の十六時からのスタートだね」

「了解だ、今からだとまだゆっくり寝れる余裕があるな。じゃぁ十六時に待ってるぜ」


 そう時間を決めて博多へと戻った。

 食堂に戻るとグランデさんとペティーテさんが来ていた。


「ただいま杏さん。グランデさんとペティーテさんもこんばんは」

「お帰りなさい心愛ちゃん、希ちゃん」


「心愛ちゃん、こんばんは。早速なんだけど、ちょっと困った事が起きたの」

「何があったんですか? グランデさん」


「ニコールの姿がホテルから消えたの。ワリスがいつもの様に食事を届けに行ったら姿が消えてて、連絡をしても全く行方がつかめないんだよね」

「それって、何かに巻き込まれたとかあるんですか?」


「わからないわ、でも自分でホテルに閉じこもる事を選択したのに、連絡も無しで行方をくらますって言うのは、ちょっと納得がいかないわね。でも、ニコールもブロンズランカーで勿論【リミットブレイク】も所持してる実力者だから、誰かに攫われたとかは考えられないの。恐らく自分の意志、もしくは彼女の背中に現れたって言う『ペルセポネ』の意思以外には考えられないのよね。まだ、何か事件が起こったという訳では無いから、アンリも様子を見ようと言ってたけどちょっと胸騒ぎがするから一応心愛ちゃんにも伝えとこうと思ってね」

「そうなんですね、もし何かわかったら連絡してください。えっと、タトゥーは入れていきますか?」


「うん、お願い」


 そう言うと、グランデさんとペティーテさんは食堂の中であっという間に素っ裸になった。

 堂々とここで裸になられても、こっちが恥ずかしくなっちゃうよー。


 流石にここでは東郷さんみたいな人が現れたら困るので、すぐにお風呂場に移動してもらってタトゥーを入れたよ。


 グランデさん達が帰ると、明日のラスベガス最終層の攻略に備えて早めに眠りについた。


 翌朝、早目の朝食を食べると予定より少し早めにラスベガスに向かった。

 

 ベラージオホテルに併設されている、ダンジョン協会ラスベガス支部のカフェで希と話していると、ロジャーとグレッグも現れた。


「ハロー心愛、今日は速攻で片付けて旨いディナーを食べようぜ。このホテルのレストランは超一流だからな」

「勿論ロジャーの奢りだよね?」


「ああ、ばっちりエスコートさせてもらうぜ。一応ドレスコードがあるけど、ホテルでレンタルできるから大丈夫だ」

「ドレスかー、着てみたいけどなんだか恥ずかしいような気もするなぁ」


「ロジャー、私のサイズに合うドレスなんかあるの?」


 希が尋ねると「勿論、子供用もたくさん取り揃えてあるから大丈夫だぜ」と言った瞬間に頭を叩かれていた。


「デリカシーって言葉を覚えなさい」


「それは希がもう少し大人になったら考えるぜ」


 ロジャーとそんなやり取りをしてる間に、少し静かだったグレッグが気になったけど「何でもないさ」と言うから、四人でダンジョンへと向かった。


 四十層へダンジョンリフトで移動すると、既にチームαとβのメンバーも勢ぞろいしていた。

 昨日までとは打って変わった大人数で四十層を進み三十分程で、最終四十一層への階段に辿り着いた。


 四十層の守護者はメタリックな巨大スライムだった。

 全長十メートル体高でも五メートルはあり、磨き上げられたミスリルの様な白銀のボディーをしている。


「これは中々厄介そうだね」

「まぁ俺たちのチームの実力を見せてやるさ」


 ロジャーがそう言うと、結構大きな武器を構えさせた。

 ロジャーの号令ですさまじい閃光と轟音を出して巨大なメタリックスライムに向かって発射される。

 

「こいつはステイツでも最新鋭の電磁加速砲(レールガン)だ。理論上はもっと大型な物しか今まで作れなかったんだが、俺のトライデントから発生出来るイカヅチがあれば、持ち運びができるサイズでも実用化出来たんだ。マッハ十の速度でオリハルコンの弾丸を打ち出す」


 レールガンの直撃を受けたメタリックな巨大スライムは黒い霧に包まれて消えていった。


「すげえだろ?」


 流石に私と希もびっくりしたよ。


「オリハルコンとかどうやって手に入ったの?」

「このダンジョンで三十五層以降からたまにドロップするようになった。まだ他では確認されていないが、弾丸の硬度としては文句なしだからな」


 オリハルコンは初めて見たけど、存在するならそろそろ私も錬金で作れるかもね? 

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