表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不思議なペットボトル【JK心愛の美味しいダンジョン攻略】  作者: TB


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

192/254

第192話 やっと杏さんも

 その日の夜遅くになって、冴羽社長が警察から帰ってきた。

 青木さん達の警護班も、冴羽社長の警護任務も追加されたそうで人員も増やされるんだって。


 大変そうだね……


「心愛ちゃん、心配かけてすまなかったね」

「無事で何よりです。社長が居なくなったら色々な話が空中分解しそうですから」


「そうだな、企業として考えれば俺の代わりが務まる人間を育成していなけりゃ駄目だと痛感したよ」

「でも……そんな人いるんですか?」


「信用できないと話にならないし、心愛ちゃんたちと仲良くしていける事も絶対条件になるからな。現状では杏くらいしか思いつかない」

「杏さんなら私も安心ですけど……協会的にどうなんですか?」


 そんな話が出て杏さんも会話に加わった。


「そうね、実際、私のインセンティブが高額になりすぎて、協会内で少し不協和音があるようなの」

「それは、なんとなくわかります。明らかに協会長とかより年収高くなっちゃってますよね?」


「そうなのよね、決まり通りに受け取っちゃうと、今度の冬のボーナスなんて二十億円以上の額になりそうだからね」

「そんなになると流石に、ちょっとヤバイですよね……」


「だから、もうD-CANの担当は兄貴に丸投げしちゃって、私はこっちでお世話になろうかな?」

「本当ですか? 超嬉しいです。杏さん、ぜひそうして下さい」


「杏、俺からも頼む。D-CANの運営に力を貸してくれ」

「わかりました。では今月いっぱいで協会を退職して、D-CANにお世話になる事にします」


「わーい。一生辞めないで下さいね」

「心愛ちゃん? 私を一生結婚させないつもりじゃないよね?」


「えー、そ、そんな事は無いですけど。杏さんに釣り合うような男性を見つけてくださいね。ちゃんと、私が心眼で見てからじゃないと、許可できないですけど」

「なんだか、絶対無理そうな条件だよね……とりあえず兄貴には早速伝えておくよ。兄貴が担当だと、協会理事だから普通のインセンティブなんかはつかないでしょうから、協会的にも助かると思うし」


「だが杏、杏が二十億もらえるっていう事は、協会はうちだけで二千億の利益を出してるって事になるんだからな。それを半官半民のダンジョン協会がちゃんと公益性を確保した使い方をしてくれるように、口を出せる立場ではありたいな」

「協会の現在の体制は、冴羽社長も面識のある人ばかりだから、その辺りはある程度融通が利くんじゃないですか?」


「確かにそうだが、巨額の金が絡んでくると人の心を狂わせる。それこそ今日、俺が攫われたようにな」

「あ、そう言えば、犯人って結局誰なんですか」


「直接、俺を攫ったのはアメリカの流通業界大手のグッドエクスプレス社の役員の立場の人間だった。すぐに本国との連絡を取り合って、マッケンジー長官からの指示で本国で営業停止処分を受けたそうだ。だが……恐らくトカゲの尻尾切のようにあの男に責任を擦り付けて有耶無耶になるだろう。それに、今回の件はグッドエクスプレス一社だけのたくらみでは無いと思っている。場合によっては国内の流通や現在進んでいるリニアの開発事業による利害関係のある会社なども絡む問題かもしれない」

「それって、鉄道の運営会社ですか?」


「いや、むしろ運営会社は投資の大きすぎるリニアを積極的に進めたいとは本音では思って無いはずだ。建設に伴う土建業や線路の予定地域を大量に所持する政治家や反社会的勢力。その辺りが黒幕じゃないかと思っている。本当に賢い人間なら、転移ゲートによる流通網を反対するより、受け入れた上でそこから上前を撥ねるシステムを構築する方がよっぽど儲かるからな」

「なんだか……話が大きすぎて、私じゃ理解できないです」


「そうだね、心愛ちゃんたちがそんな事に頭を悩ませないでいいように俺や杏がいるんだ。今まで通り自由にしてくれればいいと思うよ」

「はい、ありがとうございます。頼りにしてますね社長!」


◆◇◆◇


 翌日、ダンジョン省に再び呼ばれた冴羽は島大臣から驚きの提案を受ける事になる。


「冴羽社長、昨日のような事件は遅かれ早かれ予見は出来たと思う。恐らく流通業界を中心にした株価の暴落が始まるだろう」

「やはり、そうなりますか……」


「そこで提案なんだが、流通業界の株をD-CANである程度取得して欲しいんだ。持ち株会社を設立してもらって、今後の流通業界に関してある程度業界側の意向を受け入れた上で改革を行っていきたい。持ち株会社には各社から役員を出向させて、勿論政府からも受け入れて欲しい」

「それで収まるのであれば、提案は受け入れましょう」


「こちらで青写真は用意するので、目を通してもらった上で問題点をあげて貰えれば構いません。早速、設立準備委員会を立ち上げます」

「わかりました。当社の顧問弁護士を準備委員会に参加させていただくという条件を付けさせていただいて大丈夫ですか?」


「勿論です」


 熊谷さん大忙しになりそうだな……

 だが今後、当然持ち上がる国外の問題を含め、先に国内で対処方法を確立しておくことは重要だ。


 D-CANがどれだけの巨大企業になるか俺でも想像がつかんな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ