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不思議なペットボトル【JK心愛の美味しいダンジョン攻略】  作者: TB


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第12話 惨劇の顛末

 三層ボス部屋の惨劇を、なんとか切り抜けた私はダンジョン協会の人に声を掛けられた。


「すいません、お名前を伺っても?」

「あ、はい、柊です」


「柊さん。若い女性の方にお願いできるような事じゃ無いんですが、他の職員がここに来るまで一緒に居ていただいて、構わないでしょうか? 流石に私でもこの状況で一人ここで待つ事は心細くてメンタルが耐えられそうにないので……私は協会職員の佐藤と申します」

「解りました。何かすることはありますか?」


「いえ、ただそこに居ていただければ構いません。私は亡くなった方の身分証の確認などを行いながら他の職員の到着を待ちますので」

「了解です」


 私は、さすがに死体に目を向ける事は出来なかったので、それとは反対方向を向いて、今のうちにステータスの確認をしておこうと思った。


【鑑定】

  柊 心愛 17歳(女) レベル18 ランキング1,543,268,131位


HP 2200/2200

MP  130/220

攻撃力  23  +-

防御力  22  +-  

敏捷性  22  +-

魔攻力  53  +-

魔防力  22  +-

知能   22  +-

運   105  +-


ポイント 20  +-


スキル:【鑑定】【超成長】【ステータス調整】【アイテムボックス】【聖魔法】


 順位の上がり方がやばいかも……千八百万人程の人を抜いちゃってる。

 今回のポイントは、金棒をバットと同じ感覚で使える様に、攻撃に全振りだよね。

 ちょっと調整しておこう。


HP 2200/2200

MP  130/220

攻撃力  51  +-

防御力  22  +-  

敏捷性  22  +-

魔攻力  50  +-

魔防力  22  +-

知能   22  +-

運   100  +-


ポイント  0  +-


 よしっと。

 このステータスなら金棒も、バットと同じように振れるよね?


 あ、でもこの金棒は、ダンジョン産武器だから協会に登録しなくちゃ銃刀法違反になるのかな?

 後でお願いしよう。


 杏さんは、さすがに今は熟睡中だよね?


 ステータス調整が終わった頃に三層に喧騒が訪れた。

 恐らく協会の人達が来たんだろう。


 二層からの階段がある方向を見ると二十人程の大人数でこちらに向かってくる一団があった。

 佐藤さんが手を振りそのメンバーたちを呼び込んだ。


「こっちだ、被害者は十二人。全員脈が無いし損傷も激しい、恐らく全員死亡だ」


 佐藤さんの報告を聞いたダンジョン協会の人達は表情が暗い。

 それでも気丈に手際良くタンカに全員をのせて、二人一組で次々に被害者が運び出されていった。


 十二人の被害者に対して協会の人が二十二人来ていて、一人運び出せない状況だったので、佐藤さんに声を掛けた。


「私も手伝います」

「済まない、助かります」


 一番軽そうな女性を載せたタンカを、私と佐藤さんの二人で抱え上げ、一層へ向けて移動を始めた。

 でも私の様なステータス調整をしている訳では無い、協会の人達はタンカを持っての移動は大変なようで、時間が掛かった。


 全員頭から足先まですっぽりと、毛布を掛けられピクリとも動かない。

 死を改めて実感させられた。


「柊さん、大丈夫ですか? どうやら力は私より全然強いようですけど、つらい体験をさせてしまって申し訳ないです」

「気にしないで下さい。私もダンジョンで父を亡くしてますので、ご遺族の方の気持ちを考えると一分一秒でも早く、外に連れて行ってあげたいと思いますので」


「そうだったんですか、柊さんはそれでもダンジョンに来るとか、強い人ですね……」


 一時間近くを掛けて漸く一層を通り抜けてダンジョン協会の中の部屋へと全員を運び込んだ。

 既に救急隊も到着していたが、救急隊員の方が全員の様子を確かめ、力なく首を振った。


 私も流石に今日は換金をしようとは思わなかったので、佐藤さんに声を掛けて帰宅する事にした。

 ダンジョン協会の入口には、マスコミも既に情報を聞きつけて、カメラを構えて集まっていた。


「柊さん、明日以降に又お話を聞かせて頂く事もあると思いますが、その際はご協力をお願いします。連絡はどういう風に付けるのがいいですか?」

「専任担当の杏さん、いえ、大島さんに言って頂ければ、連絡は付きますので」


「え? 力強いとは思っていましたが、柊さんはAランク探索者だったんですか? 若いのに凄いですね」

「今日なったばかりですけどね……それでは今日は失礼させて頂きます」


「ありがとうございます。助かりました」


 協会の建物を後にして、駅へ向かうバスに乗り込むと「色々ありすぎて、疲れちゃったな」と、呟いた。


 今日の事件の事は、お母さんには話さない方がいいよね?

 絶対また「ダンジョン行くのを止めなさい」って言いだすだろうしね……


 ◇◆◇◆ 


 家に着くともう七時に近かった。

 母さんもバス旅行から戻って来ていて、リビングでテレビを視ながらお茶を飲んでいた。

「お母さんただいま」と声を掛けて、取り敢えずシャワーを浴びようと思い、部屋へ着替えを取りに行った。

「心愛、今日は美味しそうなお弁当買って来たから、後で一緒に食べようね。ねぇ今ニュースで博多ダンジョンで大きな事故が遭ったって言ってたけど、心愛は大丈夫だったの?」

「うん大丈夫だよ、心配はしなくていいからね」


「そんな事言ったって、心配しない訳無いじゃないの、お母さんを一人にはしないでよ」

「大丈夫だって、私は臆病者だし危険な事はしないんだから」


 そう言ってはみたけど自分の行動を振り返ると、どこにも臆病な慎重さが無いよね。

 希に言うばっかりでなく自分自身も、もう一度初心に戻って危険が無いようにしなくちゃ。

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