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第一話   

初めまして、桜智さちと申します。


初めて小説を書いてみることにしました。

亀投稿ですが、読んでいただけますと幸いです。

「おはよう、ラビ。」


「来夢、おはよう!」


枕元で毛繕いしているラビを撫で、ぼくは挨拶をした。


「今日も行くのか?」


「もっちろん!!だって僕、一応リーダーだからね!」


ラビは自信に満ちたような顔で両手の拳をえっへんと腰に当てていた。


「あ、そういえばそうだったな(笑)」

僕の名前は新居来夢。

どこにでもいる普通の高校生。

だがある日、その日常は音もなく消えた。



それは、一年前。



目つきが悪い。

それが僕のコンプレックスだった。

ただ、視線を向けただけで、「睨むなよ」と言われる。

それが、いじめの始まりだった。


そして、その日もパシリや物を隠すなどのいじめの数々。

僕はその日々についに耐えられなくなり、小さな反抗として僕をいじめている奴らを本気で睨んでやった。

これでこの毎日が終わるわけではない。

でも、このままやられたままで終わりたくもなかった。


「あいつ、俺らのこと睨んでね?」


「はあ?キモ…。そんなことしかできねぇのかよwww」


けらけらと笑いながら、そいつらは帰っていった。

僕はその笑い声にイライラしながらも帰路につく。


すると、最寄り駅で僕はある男にぶつかられた。

いわゆるぶつかりおじさんだ。


「お前、ちゃんと前向いて歩け!」

「あ、すみません…。」


はぁ?前向いてましたけど?

イヤホンも歩きスマホもしてませんが?


そう思いながら、無意識に男を見た。



信号が青に変わる。

男が一歩踏み出した瞬間、右から来た車が、男を轢いた。






「え、僕のせい?」


偶然かもしれないがそう思った。

でも、そんな漫画のようなことなんて起こるはずないと思い、僕は家へ向かった。




そして翌日。

教室にいくと僕をいじめていた奴らの一人がいなかった。


そして、HRの時間になり、先生が開口一番こういった。

「はい、ではHR始めます。まず、今日欠席のAくんですが昨夜不慮の事故でしばらく入院することになりました。」


…これ、反抗が効いたってこと…?

僕は心の中でガッツポーズをした。


だが、二日後にはもう一人が交通事故に遭い、その翌日には最後の一人の身にも不幸が起こった。


三人目の話を聞いた時には、さすがに僕もビビった。



(え?これ本当に僕のせいじゃない?睨んだらその人に不幸が訪れちゃうやつじゃない?)





そんなこと本当にあるはずない。

あるはずないのはこんな僕でもわかる。

でも、4人とも睨んだ後になんか起きてるしな…。


それから僕はこれ以上被害を出さないために、顔に感情を出さないように生活をすることにした。


あれから数か月が経つが僕の身の回りには不幸なことは起きていない。

よし、この調子だ。

しかし、ある日のこと。

いつも通り家に帰ってきた僕に母がこういった。


「来夢、お帰りなさい。テストどうだった?」


「いつも通りだよ。」


「お母さんに見せて?」


母さんに中間テストの解答用紙を渡す。


「まあまあね、あれ?数学難しかった?九十点超えてないけどどうしたの?塾で予習してるはずなのに・・・。」


「別にいいじゃん、平均点九十五点超えてるだろ。スマホもゲームも使用禁止になんないはずだし…。」


「駄目よ!こんな点数じゃあっという間にほかの子に抜かれちゃって一番じゃなくなるのよ?

お母さんね、来夢にはずっと一番でいてほしいの。それに点数いい方が国公立大学とかいい大学に行けて来夢のためになると思うの。だから、次は全教科九十点以上取りなさい。これは全部来夢のためだからね。」


「うるさ。」


「なにその口の聞き方は!!」


母と言い合いをしながら僕は自分の部屋に戻る。

「マジで部屋までついてくんな!俺は俺でやってんの!いつまでも干渉してくんな、クソババァ!!」


そういい捨てて僕はドアを閉めた。

僕の母は極度の心配性なんだと僕は思っている。

いつも僕ら兄妹に「大丈夫?」って言ってくる人だから。

でも、僕が高校生になってから何故か僕に対してだけやたらと干渉してくるようになってしまった。

祖母は「心配なだけだ、成長が寂しいだけだ」なんて言っている。



僕はベッドに倒れこむ。

そして、イヤホンを耳に押し込んだ。


何も聞きたくなかった。



スマホの画面をぼんやり眺める。

さっきのことなんて、忘れたかった。



どれくらいたっただろう。

ドアをたたく音がした。


「お兄ちゃん……」


その声はいつもより弱かった。


僕はイヤホンを外す。


「なに?」


返事は少し遅れてきた。


「お母さんが……、倒れてる。」


リビングに戻った瞬間、床に横たわる母さんが目に入る。


さっきまで、あんなに怒鳴っていたのに。


心臓が嫌な音を立てた。


ーー違う。



僕は何もしていない。



ただ、自分の部屋に入っただけだ。



……ただ。


さっき、母さんを見ただけだ。



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