第2章-3
---------------
-カーメリ―バカラ侯爵屋敷‐
この世界で目が覚めてから80日が経過した。その間に目で見て生活することに慣れつつ、主にバカラからこの世界について色々と教わって過ごしていた。
まずこの世界は様々な種族の人が存在しているようだ。この館に住む私やバカラ、ピアニッシモさんがデーモンで、首無し族の執事さん達やデビルの侍従さんがいる訳だが、このカーメリーが属する大陸、魔大陸には他に7つの国があり、多種多様な種族と文化を持っているとのこと。地図を見ながらどのような種族が住んでいるかメモを取っていた。
魔大陸を中央としてみた際にここカーメリーは南部に位置する。ただし外からは認識できず、ぱっと見は海が広がっているように見えるそうだ。詳しくは教えてくれなかったが、半球形状にこのカーメリーは造形されているとのことで、その周囲を暗闇の空間が広がっており、その空間で私が生まれたとのことだ。そして球半形状に形成されているこの空間は中心部に大公-今は空席だがカーメリーの一番上とのこと-その上部にバカラが屋敷を構えているそうだ。実はお偉いさんでフルネームはバカラ・カーメリー・シガールソット侯爵という。
その他の位置に子爵や男爵が居を構えているようで、細かい位置はメモを取った図をみないと正直まだわからない。
その他の魔大陸の国についてだが、カーメリ―から北部に位置するジプターはエルフの国で、長老がそこを取り仕切っている。
その更に北部にはドワーフの国アーシール。
アーシールの西部には動物の特徴を一部にみられるカドミーニとラジールが位置している。動物の特徴ごとに部族が分かれ、現在カドミーニは獅子人族、ラジールは妖狐族が族長になっている。
アーシールの北部にはキュウケツ族が長を務めるドネス。
そのドネスの西部にストーリアンとザフースタンが存在しており、頭部に角が生えその色の違いで昔は種族争いがあったとのことだ。
そしてこの世界の西のある大陸にはユーラス国があり、こちらはバカラの説明では生前のわたしの容姿に近い種族であることが分かった。魔大陸とユーラス国とをつなぐ陸路は北部のマハーマ山脈、中央部のミサカニの森であり、西部には北にユーラス国とルピアース山脈を挟んでチェイン国家群が存在している。
地図での位置情報の理解は触って覚えることはできるものの、生前の世界との文化や種族の違いが大きいので覚えきれていないことも多々ある。
因みに言語については何故だか世界で統一されているとのこと。多少の訛りや意味合いの違いなどは存在するのだが、例を挙げるなら要は世界で英語しか使われていない、日本語しか使われていないようなものである。そのことに驚愕するのだが、バカラは「おやおや、リト様は面白い着眼点を持っていらっしゃるようで」と子供をあしらうようにしか反応してくれない。確かに生まれてすぐではあるけれどトータル20年の実績があるのになと思う。400歳というデーモンの前では誤差にしかならないのだろうが。
文字を書くことができるのは大体半数の国くらいなのだと聞く。その他教育的な面では西のユーラス国、魔大陸のカーメリーとドネス以外ではそこまで熱心ではないとのこと。これは学術的な面でということであり、他の国では例えばドワーフは冶金技術や鉱物の知識を蓄え、エルフ族は魔法に詳しく、それらの知識は年配者から若輩者に教えるといった形での教育方法が多いそうである。
初投稿となります。
誤字、脱字、慣用句の間違った使い方、矛盾点などのご指摘やご意見、ご感想を頂けましたら幸いでございます。




