家族になるために2
気まずすぎる本当に、この子と2人で話す機会ができたのはいいのだがさっきから一言も喋らずにこの住宅街を10分くらい後ろをついているだけ。この子に聞きたいことは家を出る前に山ほどあったのに、2人になっただけどこうだ。
「あら、みない顔だね。美羽ちゃんの彼氏かい?」
ありがとう見知らぬオバ様!会話の糸口を作ってくれた。ここは、しっかり否定をして会話をつ
「違うわ、2度とそんなこと言わないで。」
ええ〜、食い気味でしかも全否定、全然構わないのだがニコニコと話しかけてくれたオバ様の笑顔が消えて無言でどこかに行ってしまった。不憫で仕方がない。やはり自分から話しかけるしかないのか。
「さっきの話の続きなんだけど。」
問いかけると、美羽は足を止め大きなため息をする。まずかったのか、後ろ姿からでも苛立っているのが容易に想像がつく。
「やっと話しかけてきたと思えば、まーいいわ。」
くるりとこちらの方へと振り返る、なぜか表情には笑みを帯びていた。
「ごめん、俺記憶とかあまりなくて。女の子と話すの初めてなんだよ、だからごめん。」
美羽は、虚をつかれたような表情をした。すぐに我し帰ったのか次は笑いが堪えられなそうになっていた。
「あはは、だからパパはあんなに親身になっていたのね。でもすぐに謝るのは、ダメね舐められちゃうわよ。こいつは自分よりも下なんだってね。」
そうだったのか、初対面ですぐ謝るのは、よくないのか覚えておこう。舐められるの定義はよくわからないが、人間舐められたらなんとやらと本にも書いてあったな。
「ありがとう、覚とくよ。」
美羽は、うんうんと頷き止めていた足を動かす。俺もついていくように彼女の隣へ向かと、さっきまで凍てついた空気が嘘だったように、少女はこちらへ笑みを向ける。
「ありがとね、ほんと。あんたが来てくれたおかげかは、わからないけど今日のパパ、前みたな笑顔だった。龍二くんがいなくなってから、元気なかったんだけど。あの日、」
表情が少し暗くなり、歩く速度も少しずつ落ちていく。美羽からは、やるせない気持ちと自分に向けた怒りのような感情を感じる。
「骨がみつかってからだろ、誠二さんから話は少しだけ聞いたよ。」
足を止め、先ほどとは違い切ない笑顔になった。こういう時どう声をかけるのが正解なのか俺はその答えを持ち合わせてはいない。
「そう聞いてたの、骨が見つかってからパパはほんとに怖かったの。自分でも意味がないって気づいてるのに必死に探し続けて、どこか消えていってしまいそうだったの。」
そういうと美羽は、歩き始め俺も合わせてついていく。意外だ今朝はあんなだったのに人が変わったみたいだ。だけど、この子は自分なりに誠二さんのことを思っているのかもしれない。
「でも今日は違ったの、前のパパに戻ったみたいだった龍二くんがいた時みたいだった。でもまだあんたが私たちの家に一緒に住むのは許したわけじゃないからね。この話はこれでおしまいね!」
美羽は、気分がよさそうにニコッとこちらに向け笑顔をおくった。
この子と少しは打ち解けることができたのかもしれないな。
「そうだったのか、少し話が変わるけど、俺たち何を頼まれて買い物にいかされたんだ?」
そうききたいことと言えばこれ、俺は何も聞かされず送り出されたのだ。話が途切れるのは、少しだけまだ気まずいから、こういった些細な会話からだな。
「あーそれね、2リットルのコーラ1本よ。」
は?
「2リットルコーラ?」
「そうよ」
「自家製で作る材料とかじゃなく?」
「うん、ペットボトルの普通のコーラ。」
俺は思わず呆気に取られ、足を止めてしまう。何これ意味が全くわからん。振り返り俺を見た美羽は、今日1番の大きなため息をついた。絶対に今、バカな顔になってるよ俺。
「あんたね、パパは私たちが2人で話す時間を作るためにこうやってわけのわからないお使いにいかせたのよ。ちょっと考えればわかるでしょ。」
そうか、なるほどそういうことか勉強になるよく覚えておこう。誠二さんにはほんとまだ2日間しか過ごしてないのに、恩がたくさんできてしまった。
「まーいいわ。あと10分もすれば着くから、それまでに記憶をなく知ったていうあんたがどの程度ポンコツなのか確かめさせてもらうわ。」
美羽は、不適な笑べ悪魔のような表情をこちらへ向ける。それを見て少し背筋が冷たくなっていくのを感じた。
「ほどほどでお願いします。」
俺が今日、学んだことは女の子のコミュニティ能力は、桁違いだということだな。




