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俺が求めてる物  作者: RAIHA
なにを求めるか
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謎の男

 やつを殺したら何かしたいことができると思ったのだが、そうでもないらしい。勉強したいとか、働きたいとかそういう欲も出た来ない。何もない抜け殻みたいになった感覚だ。とりあえず龍二の手紙に書いてあった、この住所を目指そう何かあるかもしれない。

 出口に着いたのだが、この屋敷の周りはどこを見ても木しかないんだよな。こんなところから本当につくことができるのかな。

「おこまりのようだな。」

 声が聞こえた瞬間、思わず大きく後退りをしてた。この男がいることに、全く気づかなかった。

「あんた誰だ。」

 そう尋ねていることをお構いなしに近づいてくる、その場からすぐに逃げたいのに、全く足が動いてくれない。この感覚は克馬の時に感じた不気味さとは、全く比にならない。克馬から感じるものはまだ人間味があった、だがこいつから感じるのは得体の知れないドス黒いなにかだか。男が鼻と鼻が当たりそうなところまで近づいてくる。

「お前、面白いな、ここまで壊れた人間を見たことない。」

 意味のわからないことを無表情で発してくる。壊れてるというのはどういうことなのだろう。

「克馬はこの先か?」

 やつの知り合いなのか。これはすごくまずいぞ、克馬はさっき俺が殺してしまった。それがわかった瞬間、俺はこいつに殺されてしまうかもしれない、どうにかしなければ。

男はニコッと笑って顔を離して二、三歩後ろに下がった。

「大丈夫、お前を殺したりはしないよ。克馬はどんな形になっても生れると思うぞ、不死の能力っていうくらいだから、でも死んでたらもうどうでもいいけど。」

 少し安心したのにすぐに絶望に変わってしまった。克馬が生きているかもしれない、これは俺にとって死活問題になりうるかもしれない。

「食堂に、フゥ、いますけど、、どうするつもりですか。」

 言葉を詰まらせながらも、なんとか発して聴くことができた。目を逸らしたいのになぜかそらすことができない。本当に息が止まりそうだ。

「安心してくれ、お前には絶対に危害は加えないよ。あとこれを使うといいよ。」

 男はホイッとこちらに向かって、スマートフォンを投げ渡してきた。

「それに住所とか打ったら、マップ開いて道案内してくれるから、ここから出るの面倒くさいからね。」

 なんだこの人やばいやつかと最初は思ったけど、案外いい人だな。

「ありがとうございます。」

礼を言うとニコッと笑って、男はその場から立ち去った。

 克馬のことで少し心配してしまったが、あの黒焦げの状態で生きていたところで、何もできないだろ。だから奴は俺の能力を欲していたのだろうな。普通なら死んでしまうような傷を負り、病気になってしまった時、死にたいと思ったとしても死ねないというのは、それはそれはとても不幸なことだと思う。だが奴はその不幸を負って然るべき行いをいくつもしている。奴は生きて苦いつ続けなければならない。

 よっし、とりあえずここに書いてある住所に向かうとするか。半日もあれば着くことができるだろう。

 俺はほんの少しの希望をもって、念のため二日分の食料を持ってマップに目的地を打ち、ナビの指示通り森に向かっていった。

拝読いただきありがとうございます!!

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