名前
「ごめん。やり過ぎた。」
目を覚ますと、即彼女は謝ってきた。
「いや。別にいいけど。」
オレが体を起こすと、めんどくさそうに彼女は言った。
「屋代美結です。“美しい”に“結ぶ”で美結。
一応、よろしく。...あんたとは仲良くしたくないけど。」
「あっそ。そっちがそうなら、オレも仲良くはしたくねぇけど。
とりあえず、あんたがしたから自己紹介だけはしてやるけどな。」
「いや、しなくていい。わかってるから。
斎藤優馬。“優しい”に“馬”で優馬。
...私が一番嫌いなタイプ。」
イラッと来る。
いや、真っ正面から嫌いと言われてイラッと来ない方がおかしい。
「オレも、お前みてーのは嫌いだ。」
「あっそ。よかった。あんたみたいなクソ虫に好かれたくは無かったからね。」
クソ虫って...。
「で、なんでここに居んだよ。」
「麻美花がお昼ごはん作りに行っちゃったから仕方なく。」
まみか...雛菊か。
でも“まみか”ってどっかで聞いたことあるような...。
「おーい、クソ虫。記憶採掘は後にして。
麻美花からの伝言。“優馬くん”って呼んでもいい?...だって。
あんたと仲良くなりたいみたいだよ。ク・ソ・虫・くん。
おわりー。じゃ、昼ごはん後にね。会いたくないけど。」
そう言い残し、彼女は隣の家へと入っていった。
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まみか...ね。
扉を開ける。
「ただいま〜。」
「あ...お、おかえりです///」
「まみか。昼飯、何?」
んー。いまいちしっくり来ない。
しかも、呼ばれた当の本人は...。
「あ、わっ。え、えっと///...あわわ。キャァッ!!」
ズベッ。
段差も何も無いところで派手に転ぶ彼女。
「...やっぱ、雛菊って呼ぶわ。」
「...すみません。」
ハァ。またやっちゃった...。
とでも言いたげに、落ち込む雛菊。
「オレは『優馬』って呼び捨てでいいからな。“くん”付けって、なんかムズ痒いし。」
「は、はい...。」
そう言う彼女は見た目嬉しそうだが、少しだけ悲しそうでもあった。
「一応言っとくが、周りはみんな『斎藤ー。』だからな。名前で呼ぶのは、家族以外にお前だけだぞ。」
自分でも、なんでそんなことを言ったのかわからない。
だか、それを聞いた彼女は照れたように笑った。
本来は前回の話と合わせて1話分だったはずなのに、
気力がなくて分割(笑)




