表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/61

3.




【死月の災厄】。約百年前、メノウと人間と言う勢力図を変えた存在。

自らを『月』『災い』と呼び、己の欲のためだけに動く人の姿をしながら、メノウのようなことをし、人ともメノウとも敵対関係となった。


「ま、そんな存在と似た空気纏ってれば狙われるよな」


無愛が軍関係者たちに攻撃し、周りがパニックになっている隙に、影夜はある部屋まで来ていた。


「会長権限マジ楽」


鍵を開けて、そこにあったものを弄る。そして、


『あ、あー。聞こえてるかな? どうも生徒会です。現在、生徒会と軍関係者の方々のよる模擬戦闘が行われています。中にいると攻撃が当たる可能性も出ますので、グラウンドに出てください。あ、様子は見れますのでご安心を』


影夜が行ったのは放送室。信頼されてかマスターキーを持っていたため、鍵は簡単に開けられた。


(これで全員外に出る。一部の生徒に協力してもらって映像も写せる。無愛には善戦してもらって、俺も入る。ある程度したら無愛は離脱)


無愛が離脱するのは、他生徒からしたら当たり前のようなもの。軍関係の者たちに何か言われそうだが問題はない。教師陣も、適当並べれば大丈夫だと判断した結果だ。


「さてさて、見に行きますか。あ、モニター出さなきゃか」


一方、無愛たちはと言えば。


「………結構、やるねぇ!」

「強いっ」

「ほんと、あの子を思い出させるわね!」


無愛を相手に、軍関係の者たちはかなり善戦していると言えるだろう。とは言え、押されている。


『あ、あー』


「え、何。もう、放送?」


そう言うと無愛は雰囲気をガラリと変え、後ろに下がり常に所持している小型銃を取り出す。


「早く、来て、欲しいん、だけど…」


(モニターでも作ってるのかな?)


「………そろそろ、息切れ、しないと、か」


タイミングを合わせたと言わんばかりに、無愛が息切れしたように見せたときに、在校生たちの歓声が聞こえてくる。


「無愛、交代」

「…………遅いん、だけど」

「悪いって。状況は?」

「体力、残り、四」

「持ちこたえた方だな。後方支援。武器の使用を許可する」

「屋内は、キツいんだ、って」


無愛は後ろへ下がり、逆に影夜は前へと出る。


「さて、後ろにも気を配らないとか」


そう言いながら前へ進み、一気に間合いを詰める。それと同時に、無愛が後方から腰に着けていたガンホルダーから銃を取り出し、影夜に当たらないように発砲する。


「おい、実弾じゃないよな?」

「能力弾、だよ。実弾は、違法、なんだから」

「能力弾も結構怪しいけどな」


無愛の能力の力を弾にしただけのモノ。けれども、込められている力の量によっては、


「………!?」


能力をフルで使ったときと同等の威力を誇る。

無愛の撃った能力弾に込められた能力の力は、無愛にとっては一割にも満たない。けれど、人間の感覚で言えばそれは、軍のトップクラスの力に並ぶ。


無愛の撃った弾は壁に当たり、半径五メートル程の穴を開けた。


「………壊れた。でも、瓦礫も何もない…?」

「やりすぎだ」

「調節、難しいんだよ。これでも、ちゃんと、やってる」

「人に当たれば死ぬぞ!」






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ