強敵現る
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俺は、闘技場において連勝を重ね、現在は29連勝となっている。
そんな俺の前に、30勝負目の対戦相手が姿を現わす。
「私の相手は、お前か?」
金髪のロングヘアを靡かせて、鋭い眼光で俺を見据える美女。
「ああ。」
コイツは、今迄の奴らとは格が違うな。
「私は、アネモネ。」
「俺は、クラウドだ。」
相手が名乗りを上げたことから、俺も名乗る。
それ以上の会話は不要と、俺とアネモネは互いに剣を構える。
「最初から全力で行かせてもらう! 『サンダーバースト』!」
アナウンスによる開始と共に、俺は強化魔法を発動した。
俺はこれまでの試合で、一度もサンダーバーストは使用していない。
だが目の前のアネモネは、俺が全力でやっても勝てるかどうかだろう。
アネモネからの構えや剣気から、俺はそれを感じ取った。
「ならば、私も全力で応えよう。『ウインドバースト』!」
アネモネの身体の周りには、風が巻き起こる。
俺以外で、魔法を身体に纏う奴を始めて見たな。
俺は、アネモネへと斬り掛かる。
俺は幾度と無く斬り付けるが、アネモネはその全てを剣で防いだり、体捌きで回避する。
「中々やるではないか。こちらからも行くぞ!」
俺の剣は弾き飛ばされ、攻防が逆転する。
アネモネの剣は、一撃一撃が素早く、俺の身体に少しずつ傷付けて行く。
堪らず、バックステップで距離を開けようとするが、アネモネは俺から離れることなく、間合いを詰める。
「くっ!?」
俺は、バックステップで重心が下がったところを、更に追撃された為、アネモネの攻撃を防ぐにも態勢が悪かった。
「穿て! 『ウインドソード』!」
俺は、何とか剣の腹をでアネモネの剣を防いだ。
しかし、アネモネの刺突は、剣尖から突風が巻き起こり、俺を吹き飛ばした。
「くぅ。」
「早く立て。それが貴様の全力か?」
吹き飛んで倒れているクラウドへ、追撃することなく、剣を構えるアネモネ。
「追撃して来なかったのは、余裕からか?」
「倒れている者に攻撃するなど、私の意に反する。」
正々堂々と戦いたいってことか。
「成る程。……絶対倒してやる!」
「来い。」
俺はアネモネに対して、手を翳す。
「『サンダーブレット』!」
「 チッ!?」
俺の電撃がアネモネを襲うが、アネモネは高速で移動して的を絞らせない。
「飛び道具とは小癪な。」
「別に剣だけで戦うルールじゃないだろ?」
俺の言葉に、アネモネは急に動きを止めた。
動きを止めたアネモネに迫る電撃。
「そうか。ならば私も使わせて貰おう。『ストーム』!」
アネモネが電撃に向けて翳し、突風を発生させる。
俺の放ったサンダーブレットが、アネモネのストームによって搔き消された。
剣の腕だけじゃなく、魔法の腕も俺より上ってことかよ。
「これならどうだ! 『ブルージェット』!」
俺は地面に剣を突き刺し、魔剣技を発動する。
地面から青光りした稲妻が走り、アネモネを捉える。
「ぐっ!?」
アネモネにダメージを与えた、青い稲妻は天へと駆け上ると消えていった。
俺は、その隙にアネモネへと間合いを詰める。
この隙を逃す訳には行かない!
「これが俺の全力だ! 『サンダァーースラァーッシュ』!」
「させるか! 『ストームセイバー』!」
俺の剣とアネモネの剣がぶつかり合い、辺りには強風と稲妻が迸る。
勝負は拮抗するかに見えたが、俺の魔力が底をつき、サンダーバーストが解除されてしまった。
「しまっ!?」
「もらった!!」
サンダーバーストの上乗せ分のステータスが無くなり、アネモネの剣によって、俺は吹き飛ばされた。
lose
「……俺の負けか。」
全力を出して負けちまった。
「いい勝負だった。また勝負しよう。」
アネモネの差し出す手を握り返し、俺は立ち上がった。
パチパチパチパチパチパチパチパチ
いきなり、音が鳴り響く。
観客席に目を向けると、全員が立ち上がってクラウドとアネモネに拍手を送っていた。
スタンディングオベーションなんて、人生で初めてだよ。
「凄かったぞ!」
「いい試合だった!」
「凄えなお前!」
「俺らのパーティーに入ってくれ!」
「お前の所為で、賭けに負けただろーー!」
何やら、野次も飛んでいたようだが、気にしないでおこう。
俺の連勝がアネモネによりストップされ、俺は特設ステージから出た。
「お疲れさん。いい勝負だったな。」
「もっと強くならないと、アネモネには勝てないな。」
俺は、ヴァンからの労いの言葉を受け取る。
恐らく、アネモネは30レベル代の後半なのだろう。
「初めまして。クラウドさんですよね?」
俺に声を掛けて来たのは、黒髪短髪の眼鏡を掛けたプレイヤーだ。
「そうだが。君は?」
「メガネくんです。」
これが俺とメガネくんとの出会いである。
おまけは、一回休みます(>人<;)




