プレイヤーキラー遭遇
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今回の事件は、次で終わる予定となります!
そろそろ、ハッピーな内容を書きたいですね(^◇^;)
田黒と上司の小林巡査部長が、沢野弘と佐内恵菜のトラブルについて、取り扱っていたと自供した後、個別に巌課長から取調べを受けることとなった。
以降の話は、警察署で巌課長の側に居た風雅から聞いた話だ。
「私は、田黒にしっかりと記録に残すように指示していました! 田黒がやらなかっただけだ!」
と、強く抗議した小林部長。
小林部長は、50代の小太りな人だ。
警察署内でも、仕事をしない人という風に言われている。
「記録に残っていないから言ってるんだ! 一緒に現場に行っていたのに、何故記録が残されていないんだ!」
「そんなのは、田黒に聞いて下さい! 私は知りませんよ!」
一貫して、俺は知らない。
田黒に指示したと供述し、巌課長にも喰ってかかる。
「確かに、現場に行きました。小林部長が記録に残すように言いましたが、他の事件を抱え込んでいて、手が回りませんでした。」
「手が回らなかっただと!? そんな言い訳で済む訳がないだろ!」
田黒に反省している様子が見られないことから、巌課長は更に激怒する。
「お言葉ですが、俺が手が回らなかったのは、小林部長が全て俺に仕事を丸投げしているからです。小林部長には、手一杯なので、この件はお願いしますと言ってありました。」
「上司に命じられたんだろ! お前がやるんだよ!」
田黒は、これ以上話しても無駄と感じたのか、そのまま巌課長の前から立ち去った。
以上が、風雅から聞いた話である。
「なぁ、クラウドどう思うよ?」
「まぁ、田黒も刑事になったばっかで、仕事を押し付けられてキツかったんだろうな。」
現在、俺達は仕事が一区切りついて帰宅したので、NMにログインしている。
「全く、小林が役に立たねぇからな。」
「そうだな。」
今回の田黒と小林部長の処分については、署長からの厳重注意で終わっている。
沢野弘と佐内恵菜のトラブルと、今回の殺人事件との繋がりは不明なままだ。
以前のトラブルが原因で、佐内恵菜が沢野弘を殺した可能性があると考えられたが、佐内恵菜の供述通り、佐内恵菜の携帯電話の位置情報や、沢野弘の携帯電話の位置情報から、佐内恵菜の供述が正しいと証明されている。
また、佐内恵菜が誰かに携帯電話を渡して、通話させている間に、沢野弘を殺害した可能性もあったが、佐内恵菜の住んでいるアパートの出入口には、防犯カメラが設置されていて、沢野弘がアパートを出てから、佐内恵菜がアパートを出る様子は記録されていなかった。
従って、佐内恵菜には、本件犯行は不可能と判断された。
まだ、佐内恵菜に共犯者が居たという可能性は残ってはいるが、共犯者がいる可能性も低いとみられている。
「そう言えば、この前の闘技場近くの現場に、黒色のカードが落ちていたんだが、沢野弘の遺体の近くにも黒色のカードが落ちてたと鑑識が言ってたな。」
「……二つの事件の犯人が同一の可能性があるってことか?」
「頭部の破損、身体の切断……被害現場が酷似し過ぎていると思うんだ。俺の考えでは、現実世界と仮想世界の犯人は同一だと思う。」
もし、本当に同一犯だとしたら、世界は狭いもんだな。
「で、また現場に行くのか?」
「ああ。現場100回ってよく言うだろ?」
現場に100回も行く暇があったら、一回行った時にしっかり見ろとか言わないでくれよ? 犯人が犯行現場を見に来たり、また犯行を犯す可能性があるから、100回行くことは大事なことなんだ。
「俺も行くかなーー。」
「いや、ヴァンはプレイヤーキラーと遭遇したプレイヤーやNPCがいないか、聞き込みをしてくれないか?」
「聞き込み?」
「プレイヤーキラーに襲われた日や場所、襲われた人の特徴、襲われた時の人数、プレイヤーキラーの見た目などの情報を集めて貰いたい。それに、一人の方が相手が襲ってくるかもしれないだろ?」
こっちが複数で襲ってくるとは考え難いからな。
俺は、ヴァンと別れて、前回の闘技場近くの裏路地へと足を運ぶ。
「ここだったよな。……行くか。」
俺は、薄暗い裏路地に足を踏み入れた。
俺が通りから見え難い所まで進んだ時、上から殺気を感じた。
「!?」
俺は咄嗟に前転して、その場から移動する。
「……チッ。」
俺が前転してそのまま後方を振り返ると、短剣を両手に持った、黒色の忍び装束の男が立っていた。
忍者男は、建物の屋上から短剣でクラウドを刺殺しようとしていたのだ。
「……お前がプレイヤーキラーだな?」
俺は、忍者男に声を掛けながら剣を構える。
(この場所は、不味かったかな。)
この路地裏は、幅員が広くない為、相手の短剣の方が自由に攻撃を繰り出すことが出来るのだ。
「……だったらどうするってんだ? ここじゃ俺の方が有利だぞ。」
忍者男は、この場所での戦闘に絶対の自信を持っているようだ。
「やってみないと分からないぜ?」
俺は相手を挑発するように、手招きする。
「ふっ。強がりを。……死ね!」
忍者男は、素早い身のこなしで、クラウドへと接近する。
「『サンダーブレット』!」
俺は、一直線に向かってくる忍者男へと、雷をお見舞いした。
「ハッ! 『ダガースラッシュ』!」
忍者男は、建物の壁を蹴り、壁走しながらクラウドの魔法を回避し、クラウドの身体を斬りつける。
「くぅ!? 速い!?」
「オラオラどうした!」
完全に自分の間合いに入った忍者男は、素早い動きで、クラウドの身体を何度も斬りつける。
「この!? 『サンダーバースト』!」
俺は、強化魔法を発動し、強化された脚力で一気に地面を蹴りつけ、バックステップした。
「へぇーー、まだまだ余裕そうだね。切り刻みがいがあるね。」
「チッ!? 何でこんなことをするんだ!?」
少しでも忍者男から情報を引き出そうと、話しかける。
「ん? 理由? 楽しいからだよ。人を切り刻むのが堪らなく興奮するんだ!」
コイツは、かなりクレイジーな野郎のようだ。
「NPCやプレイヤーを襲ったのは、自分の欲求を満たす為だと?」
「そうだよ。最初は、NPCをぶっ殺してストレス発散していたんだ。だが、アイツらじゃ物足りなくてな。次にプレイヤーを襲ったんだ。堪らなかったよ! 泣き叫ぶ声、仕草、全てが俺を興奮させてくれた! アレはNPCには不可能な反応だよ!」
NPCで満足出来なくなって、プレイヤーを襲い始めたって訳か。
「……この前は最高だったなぁ。さっきも別の場所で一人殺したが、物足りなさを感じたよ。……もうこっちの世界じゃ満足出来そうにないな。」
この前? 物足りない? こっちの世界で満足出来ない?
「……お前、まさかリアルで殺したのか?」
俺は、聞かれずにはいられなかった。
忍者男は口ものとニヤつかせ、俺の質問には答えず、短剣を投擲して来る。
今の感じだと、やはりコイツは現実世界で殺人を犯している。
「捕まえて吐かせてやる!」
「お前に俺は倒せねぇよ!」
俺は、忍者男に懐に入られないよう、剣で牽制するが、忍者男は短剣を自由自在に操り、俺の剣を弾いて接近する。
「させるか! 『ブルージェット』!」
俺は剣を地面に突き刺し、地面からは青光した稲妻が忍者男を襲う。
「ぐあっ!?」
忍者男は、稲妻により身体の動きが止まる。
「喰らえ! 『サンダースラッシュ』!」
俺は、上段に剣を構え、真っ直ぐに剣を振り下ろす。
「調子に乗るなーー! 『デスクロス』!」
忍者男は、左右の短剣をクロス状に斬りつける。
俺と忍者男の技がぶつかり合う。
激しい衝撃が発生し、俺は更に力を込めて、デスクロスを押し込む。
「なっ!? 俺のデスクロスが!?」
俺は、デスクロスを跳ね除け、サンダースラッシュを忍者男に叩き込んだ。
「ぐあーー!」
忍者男は、傷口を抑えて後ずさる。
「逃すかよ!」
俺は、忍者男へ駆け出す。
「絶対に殺してやるからな!『アバター』!」
俺が剣を突き刺すと、アバターがエフェクトを発生して消滅する。
「……逃げたか。」
しかし、プレイヤーキラーの姿は、スクリーンショット機能で撮影済みだ。
忍者男が現実世界の殺人犯の可能性があることから、俺は出会って早々に、相手を撮影していたのである。
「この写真をNMの運営に照会すれば、ログインしている人物が割り出せるだろう。」
その後は、割り出した人物を調べて行くだけだ。
今回のおまけ
雪;はぁ〜、疲れたね時雨ちゃん。
日影;そうだね、ゆっき〜。
雪;ご飯何にしようか?
日影;う〜ん、焼肉?
雪;……今から焼肉するの?
日影;お腹空いちゃって。
雪;仕方ないな〜。分かったよ。
日影;次いでだし、番匠と大附も呼んであげるよう。
雪;今から呼ぶの?
日影;焼肉はみんなで食べた方が美味しいでしょ。
雪;う、うん。
番匠;肉食わしてくれるんだって!?
大附;お、お邪魔します。
日影;ちゃんとお金払いなさいよ!
番匠;えーー、タダじゃないのかよ。
日影;当たり前でしょ! 一人2000円よ。
番匠;は? 高いだろ!
大附;えっと、はい。2000円。
日影;ホラ、大附は払ったわよ。
番匠;ぼったくりだ。ホラよ。
日影;毎度。
雪;貰い過ぎだよ。時雨ちゃん。ちゃんと二人に1000円ずつ返して。
日影;え〜。いいじゃん。ゆっき〜。
雪;……じゃあ時雨ちゃんはお肉無しね。
日影;え!? う、嘘だよね!? ねぇゆっき〜!? 嘘って言ってよ!
雪;どうすればいいか分かるよね?
日影;……はい。
番匠;大野さんって、怒らせると怖いんだな。
大附;……う、うん。
雪;ほら、もう準備出来たからみんな座って。
日影&番匠&大附;はーーい。
一同;いただきまーーす。




