強敵リッチ
本日も覗いてくださり、ありがとうございます(^-^)
リッチとクラウド達の戦いに注目です!
俺達の前には、一度倒したアンデット軍団が、リッチの力によって再び現れてしまった。
「どうするクラウド?」
大元を倒さない限り、どうにもならない状況だな。
「全体攻撃のある、俺とシグレがアンデット軍団を抑える。ヴァン、シャイン、スノウは、リッチを仕留めてくれ。」
この配置なら、リッチを相手取る三人のバランスが良い。
「了解!」
ヴァン達の返事を確認し、行動を開始する。
「やるぞシグレ!」
「ええ! 『シャワーアロー』!」
「喰らえ! 『ブルージェット!』」
俺とシグレの全体攻撃が敵を呑み込み、アンデット軍団の戦力を削る。
俺のブルージェットとシグレのシャワーアローは、全体攻撃の為、今回のような多数の敵に有効なのだが、いかんせんMP消費が激しい。
手持ちの回復薬も数が少なくなっているので、考えて使う必要がある。
「行けヴァン!」
「おうよ! 『シールドアタック』!」
ヴァンは、盾を前面に構え、生存? いや既に死んでるアンデットに対して、生存はおかしいかも知れないが、消滅していないアンデットを蹴散らしながら、リッチへと向かう。
そのヴァンの背後にスノウとシャインが続く。
「シグレ! ヴァン達の背中を守るぞ!」
俺とシグレは、ヴァンが切り開いた道を進み、アンデット軍団を抜けたところで反転する。
「ヴァン達には近付けさせない!」
その瞬間、再びリッチが『アンデットアーミー』を発動し、減ったはずのアンデット軍団が再び蘇ったのだった。
「ココマデ、タドリツイタ、カ。」
リッチは、ヴァン達が墓石に近付くと、墓石から地上に降り立つ。
「高みの見物なんて、余裕かましてんじゃねぞ! 『シールドアタック』!」
ヴァンは勢いのままに、再度シールドアタックを発動し、リッチへと迫る。
「『ダークボール』!」
リッチが杖の先端をヴァンへと向けると、先端部から暗い紫色の球体が放たれる。
「うおぉ!?」
ヴァンの持つ盾に、リッチのダークボールが衝突し、ヴァンの盾を弾き飛ばす。
「『ダークニードル』!」
リッチは続けざまに、杖の先端部から、先の尖った暗い紫色の魔法を放つ。
「やっべ!?」
盾を弾かれたヴァンに、身を守る術は無い。
「『ライトレーザー』!」
リッチのダークニードルに対し、シャインがライトレーザーをぶつけて相殺する。
「ナニ!?」
「凍りつきなさい! 『アイススラッシュ』!」
スノウは、氷を纏った剣でリッチを斬りつけ、斬られた箇所が凍り付く。
「グッ!?」
リッチは、スノウの追撃を避けるために、バックステップで後退した。
「助かったよシャインさん。」
「いえ。リッチは魔法がメインのようですね。」
「そうですね。接近戦ならこちらの方が有利かと。」
三人は、距離の空いたリッチの対策を考える。
「……『ダークヒール』!」
リッチの身体から、見る見る傷が癒えていく。
「なっ!? 回復魔法まで使えるのかよ!」
「厄介ですね。」
ヴァンとシャインは、リッチの出方を窺おうと、待ちの姿勢となる。
「回復させる暇を与えなければ良いだけです!」
スノウは、直ぐにリッチへと駆け出す。
「『ダークウェイブ』!」
リッチは杖の先端をスノウへと向けると、先端部の宝玉から暗い紫色の波動が発生する。
「!? きゃっ!?」
駆け出していたスノウは、ダークウェイブの波動を受けて、吹き飛ばされてしまう。
「大丈夫か!?」
「スノウさん!?」
二人がスノウへ駆け寄ると、スノウのHPゲージがかなり減少していた。
「今、回復します。『ヒール』!」
シャインから発せられた光が、スノウの身体を包み込み、減少していたHPが回復していく。
「ありがとうシャイン。」
「うん。」
スノウは立ち上がり、リッチを見据える。
「クックック。カンタンニ、チカヅケル、ト、オモウナ。」
リッチの顔も髑髏のため、表情は読み取れないが、きっと薄気味悪い笑みを浮かべているに違いない。
「俺が奴の攻撃を防ぐ、近付いたらスノウが大技を決めてくれ。リッチがまた距離を取ろうとしたら、シャインさんは、ライトレーザーを頼む。」
「「了解!!」
いつもはクラウドが仕切るのだが、この場にはヴァンとシャインとスノウしかいないため、ヴァンが二人に指示を出す。
「行くぜ! 骨野郎! 『ウインドシールド』!」
ヴァンは魔盾技を発動し、リッチへと駆ける。
「バカナ奴ダ。『ダークボール』!」
リッチが再び、杖の先端から暗い紫色の球体をヴァンに向けて放つ。
「うらあぁぁ!」
ダークボールは、ヴァンの盾に当たると、風の影響を受けて弾かれる。
「ナンダト!?」
何度も言うが、リッチの顔は髑髏の為、表情が読み取れないが、きっと驚愕した顔をしているのだろう。
「今だスノウ!」
「はい。『連撃』!」
ヴァンの背後から飛び出したスノウが、リッチへと剣技連撃で斬りかかる。
「グッ!?」
またしても、バックステップで距離を開けようとするリッチ。
スノウの剣の間合いから逃れたリッチは、ダークヒールでダメージの回復をしようと企むのだが。
「逃がさない! 『アイスバーグ』!」
剣の間合いではないところで、スノウが突きを放つ。
この技が、スノウがクラスチェンジした際に覚えた新技である。
スノウの剣尖から、氷が飛び出す。
それは、横向きの氷山のように、距離のあったリッチへと到達し、リッチの身体へと深く突き刺さる。
「グハッ!? コ、コシャク、ナ。」
リッチは、身体を無理矢理捻り、アイスバーグから逃れた。
「『ダークヒー「『ライトレーザー』!」」
アイスバーグから抜け出したリッチは、ダークヒールでHPを回復しようとしていたが、シャインがライトレーザーで追撃する。
「やったか!?」
ヴァンが言った台詞は、大抵敵を倒せていない時である。
案の定、リッチは消滅していなかった。
ただし、HPゲージは大きく減少していた。
「『ダークヒール』。ミクビッテイタヨウダ。」
リッチは、再びHPを回復する。
「倒すのに時間が掛かりそうだ。」
「どうします?」
リッチのHPゲージが再び回復してしまい、ヴァンとシャインは嫌気がさしていた。
「回復させる隙も与えないか、MPが尽きるまで攻め続けるしかないよ。」
スノウは剣を構え、考えを巡らせる。
「『ダーククエイク』!」
リッチが杖を地面に突き立てると、大きな地震が発生する。
「うおっ!?」
「きゃっ!?」
「くっ!」
地震の影響で立つこともままならないため、リッチから目を逸らしてしまう。
「『ダークフレイム』!」
三人が怯んでいる所を、闇の炎が襲い掛かり、三人を呑み込む。
「があーー!?」
「ああーー!?」
「くぅ!?」
三人のHPが大きく削られ、地面に倒れ込む。
「トドメだ。『ダークフレイム』!」
三人は、ダークフレイムによるダメージの為、身動きが取れない。
「やられる!?」
スノウが諦めかけたその時、クラウドの声が響き渡る。
「『サンダァーースラァッシューーー!』」
スノウ達目掛けて迫っていた、闇の炎を斬り裂く。
「クラウド!?」
「大丈夫か?」
クラウドは、リッチに目を向けたまま、スノウ達へ声をかける。
「うん。助かったよ。」
クラウドとシグレは、アンデットアーミーを全て倒し、仲間のピンチに駆け付けたのだ。
ヴァン達がリッチを攻め続け、リッチにアンデットアーミーを発動させなかったことが、今回の結果を生んだのである。
「シャインみんなを回復してくれ。」
「うん。『ヒールサークル』!」
シャインを中心に光の円が浮かび上がり、仲間のHPが回復する。
「全体回復魔法? これがシャインの新技か?」
まさか、全体回復を覚えていたとはな。
「そうだよ。みんなの回復は任せて。それと『アタックアップ』!」
「サンキュー。」
俺は、シャインのアタックアップの影響で身体に力が漲るのを感じる。
「マサカ、ココマデ、トワ。」
「さぁ、第二ラウンドと行こうぜ!」
俺とリッチのバトルが、今始まる。
今回のおまけ
クラウド:今日は、節分の日だ。
スノウ:あれ? 今日は何の日コーナーの発表せずにいきなり!?
クラウド:しまった!? まぁ言ってしまったものは、無かったことに出来ないからな。
スノウ:そうですね。
クラウド:節分と言えば、豆まきと恵方巻きだ!
スノウ:何で豆まきするんですか?
クラウド:立春の前日の日を節分と言い、季節の変わり目で、邪気が入りやすいと言われているだ。
豆には、穀物の精霊が宿っている神聖なものとされているそうだ。
魔滅と書いて、豆と読み、豆で鬼を追い払うと言われていたとか。
スノウ:へぇ〜! クラウド博識ですね!
クラウド:さて、うちのパーティー内で、豆まきするか!
スノウ:はい!
クラウド:鬼は〜外!
ヴァン:イッテェ!? 何で俺が鬼の面を付けるんだよ!
スノウ:福は〜内。
クラウド:鬼は〜外。
ヴァン:イッテェ!? dead
シャイン:鬼は〜、あれ? ヴァンさんがdeadに。
シグレ:あら、残念。
クラウド:直ぐに蘇生してくるだろ? ホラ。
ヴァン:おい!? deadされたんだが!?
クラウド&スノウ&シャイン&シグレ:鬼は〜外。
ヴァン:イッテェ!? dead
クラウド&スノウ&シャイン&シグレ:福は〜内。
ヴァン:ちくしょーー!? 今年の恵方巻きは、東北東だからな! ログアウト




