ダンジョン調査開始
いよいよダンジョン突入となります!
果たして洞窟内でどんなモノが待ち受けているのか?
はたまた、どんなお宝を見つけるのか?
クラウド達の冒険に注目です!!
昨日で4000PVとなりました(^^)
皆様のお陰です(*´꒳`*)
ありがとうございますm(_ _)m
しばらく森の中を歩き回っていた俺達は、遂に洞窟型ダンジョンを発見した。
今回のクエスト内容であるマッピングについては、自分達が移動すれば自動的にマップが更新されるとのことであり、ダンジョン内を適当に動き回っていればいいそうだ。
「どんなモンスターが出てくるか分からないから油断せずに行こう。」
「ダンジョンと言えばお宝だな!」
「レアアイテムあるかしら。」
「あるといいね。」
みんなは、ダンジョンのお宝に興味があるみたいだな。
「さて、行くか。」
洞窟内は薄暗くなっているが、全く見えないと言う程暗い訳ではなかった。
俺達の配置は、先頭がヴァン、次にスノウ、その後ろにシグレとシャイン、最後尾は俺となっている。
それ程入り組んではいないのか、今のところ別れ道一つ無かった。
「随分単調な作りになってるんだな。」
ヴァンも拍子抜けと言った表情をしている。
「ん? なんだアレ?」
先頭のヴァンが声を上げる。
何か見つけたんだろうか?
「足、か? 細いな、それに何本か見えるな。」
まだ相手との距離があるのか、曖昧だな。
「なんか毛むくじゃらだね。……嫌な感じがする。」
スノウはそう言いながら、後ずさっていた。
「キシャーー!」
「うわっ!? 気持ち悪りぃ!」
「ひっ!?」
「あっち行きなさい!?」
前方からみんなの悲鳴が聞こえるが、最後尾の俺には何が起きているのか分からない。
「おい!? 一体どうしたってんだ?」
「む、ムリーー!?」
「い、イヤーー!?」
ムニュ、ムニュ
柔らかい感触が俺の身体に二つも抱き付いて来たのである。
「おい、シャイン、スノウいきなり抱き着くなって!? 」
「「だって、アレは無理だよ!?」
二人して必死の形相で、訴えてくる。
「ちょっ、どうしたんだよ!?」
俺は動揺しながらも、状況を確認するために二人に声を掛けた。
「「く、くも、いやーー!!」」
二人は上目遣いで、目を潤ませながら更に力強く抱き付いて来る。
くも?雲?クモ?あーー蜘蛛ね。
「お、落ち着けって。」
いや、俺が落ち着こう。この状況は不味い。いや不味くはないんだけど。
「おい、クラウド早く何とかしてくれ。俺も蜘蛛は嫌いなんだ!? 気持ちわりぃ! 」
「分かった。二人とも一回離れてくれるか?」
本当は離れて欲しくないけど、このままじゃまともに動く事が出来ない。
「ん? やべぇ!?」
ヴァン? 何、糸でグルグル巻きにされてんだよ!?
ヴァンに目を戻すと、蜘蛛の吐き出す糸により、ヴァンは簀巻きにされて、身動きが取れない状態にされていた。
「おい、本当に離れてくれ!?」
「嫌だ気持ち悪いもん!」
「私も無理!」
二人は引き剥がそうとしている俺に、必死に抵抗する。
「あっ!?」
二人の拘束から逃れられなかった俺は、そのまま蜘蛛の糸の餌食となり、俺達三人は纏めて簀巻きにされてしまった。
「なっ!?」
スノウとシャインの顔が近過ぎる!? てか身体が完全に密着してるんだが!?
この柔らかいものが身体に当たってる感触はヤバいんですけど!?
「ご、ごめんねクラウド。」
「ご、ごめんなさい。」
「い、いや。」
なんてこった!? 完全に身動きが取れない。
敵の糸でキツく締め上げられて俺の身体に密着しているため、二人の柔らかく大きな胸が窮屈そうであり、谷間が強調されてしまっている。
……どうしよう。
……しばらくこのままでもいいかも。
「おい、クラウド! なんとかしてくれ!?」
「いや、俺も動けないんだが!?」
チクショーー!!
あれ? そう言えば、さっきから会話に参加してない人がいたような? シグレは?
「……も…き……い。」
シグレの姿を見つけて、声を掛けようとしたが、何やら俯いてぶつぶつ言っていた。
「し、シ、グレ、さん?」
「…くも、き、らい。デ、リートスル。」
へ?
シグレが弓を構えると、蜘蛛いや、奴にもちゃんとモンスター名があるな、ビッグスパイダーね。
ビッグスパイダーがシグレに対して、糸を吐き出す。
「危ない!?」
シグレまで捕まったら、俺達は奴に捕食されちまう!?
「蜘蛛はデリート。」
シグレは素早く身を翻し、糸を回避してみせた。
「キシャーー!!」
攻撃を避けられた所為か、ビッグスパイダーが雄叫びを上げる。
「『クイックアロー』!!」
そこからは、凄まじかったの一言に尽きる。
シグレの目にも止まらぬ早業で、次々と矢が発射され、ビッグスパイダーに命中していく。
「……うわぁ。」
俺はその光景を見て、ビッグスパイダーが憐れに思えた。
ビッグスパイダーは、最早蜘蛛ではなく、ハリネズミの様に、全身に棘のように矢が刺さっていなのである。
「さ、流石コンボ部門の上位者だ。」
どうして、弓使いのシグレがコンボ部門の上位だったのか気になっていたが、この早業があれば、コンボ部門上位だったのも頷ける。
「気持ち悪いもん、出してるんじゃないわよ!」
シグレはビッグスパイダーが消滅したことで、元通りの口調に戻る。
今の一言は、蜘蛛の糸にでは無く、蜘蛛を敵として出現させた運営に対するものだろう。
「いつまで、みんな糸に絡まってるのよ。……でも、スノウは嬉しそうねぇ。しばらくそのままでもいいんじゃないの?」
「いやいや、助けて下さいよ。」
「クラウドだって本当は嬉しい癖に。」
それは否定出来ません。
シグレは何だかんだ言いつつも、俺達を拘束していた糸を切り裂いてくれた。
「早く行きましょう。またいつ蜘蛛が出てくるか分からないし。」
「「ひっ!?」」
二人は、再び俺に抱き付いて来る。
「おいシグレ、ワザとだろ。」
「何のことかしら?」
シグレは、くすくすと笑いながら惚けていた。
「はぁ〜行くか。」
「え? ちょっと? みんな? おーーい!? 泣くよ? ねぇ? 絶対ワザとやってるでしょ!? 助けてよーー!!」
ヴァンの悲鳴が木霊し、再びビッグスパイダーが現れてしまう。
二体目のビッグスパイダーは俺が瞬殺したが、ヴァンの所為でビッグスパイダーが現れたとして、女性陣から簀巻きのヴァンはサンドバックにされたのだった。
今後もブクマと評価の支援魔法をいただけると嬉しいです!
今回のおまけ
ヴァン;あっ!? 蜘蛛だ。
ビッグスパイダー;キシャーー!!
シャイン;イヤーー!? 『ライトレーザー』!!
ビッグスパイダー;ギジャーー!?
クラウド;おいおい!? MPの無駄遣いだろ?
シャイン;だってしょうがないじゃん!? 蜘蛛だよ!
クラウド;しょうがないのか?
シャイン;見てて吐き気がするよーー。
ビッグスパイダー;キシャーー!!
ヴァン;あっ!? 蜘蛛だ。
シャイン;イヤーー!? 『ライトレーザー』!!
ビッグスパイダー;ギジャーー!?
クラウド;おいおい!? MP無くなるだろ?
シャイン;大丈夫だよ。魔力回復薬があるんだから!
クラウド;いやだけどさ。
ビッグスパイダー;キシャーー!!
ヴァン;あっ!?
シャイン;『ライトレーザー』!!
クラウド;……。
ヴァン;あ
シャイン;『ライトレーザー』!!
クラウド‘……。
数時間後
シャイン;『ライトレーザー』!! あれ?
クラウド;MP無くなってんじゃん。魔力回復薬はもう無いぞ!
シャイン;……。ふんっ!
クラウド;は? 杖で一撃?
シャイン;ふんっ! ふんっ! ふんっ!
クラウド;はっ!? まさか、ビッグスパイダーを倒しすぎてレベルが上がりまくっていたのか!!
シャイン;あははははっはははっははははっははっは
クラウド;しゃ、シャイン!? 気をしっかり持つんだ!
ヴァン;シャインさんに蜘蛛は見せないようにしよう。




