ダンジョンを進め
ダンジョンへと突入したクラウド一行。
立ちはだかる強敵を前にどう戦うのか!?
新たにブクマいただきありがとうございます!
今回もおまけ付きです。
俺達は、ダンジョンに突入し、ビッグスパイダーを倒して、マッピングを継続していた。
「アレは穴か?」
ヴァンの声に、全員で穴を覗き込んでみると、何やら、下に降りて行く穴があり、階段状にはなっていないが、スロープの様に斜面になっており、下に降りることが出来るようになっていた。
「斜面になってるな。」
これなら降りられそうだな。
垂直に降りるタイプの穴だったら、帰りの心配をしなければならないところだったな。
「下に降りればいいんだね。」
スカイの言葉に、全員が頷き、転ばない様に気を付けながらゆっくりと穴の斜面を降って行く。
地下に進むダンジョンってことは、地下何階まであるのか気になるところだな。
「地下1階も、同じ様な感じだな。」
降りてすぐ見える範囲の状況は同じだったのだが、直ぐに上の階との違いを感じることとなった。
「別れ道だ。クラウドどっちに進む?」
ん〜、どっちも入り口に違いは見えないな。
確か、ネットか何かで人間は道に迷った時は左を選び易いんだったような。
利き足が右だからとか、左に進み易いとか理由はあんまり覚えてないけど、70パーセントくらいの人は、別れ道で左を選ぶんだとか。
「……右で。」
このゲームを作った奴は、詳細の説明からも捻くれてる奴がいるみたいだから、左は行き止まりになってる可能性が高いからな。
まぁ、それを読んで右が正解とか、そもそもそんなことを考えて無いとかだったら、確率は50パーセントなんだけどな。
「右だな。」
しばらくそのまま進んでいくと、また下へ通じる穴を見つけることが出来た。
「敵と遭遇しなかったな。」
何で1回も遭遇しなかったんだろうか?
この時の俺達は、左の道を選択したので知ることは無かったが、このダンジョンを第一発見したバーニングのパーティーは、右の道を選択し、見事にモンスタートラップに嵌り全滅していたのである。
「まぁ、ラッキーだったんじゃないかな?」
シャインの言うように、ラッキーだったと思うことにした俺達は、そのまま地下2階へと向かった。
その後も順調にダンジョンを進行し、既に地下5階へと辿り着いていた。
途中で登場したモンスターは、ボスゴブリン、ゴブリンソード、ランサー、アーチャー、マージなど、通常のゴブリンの上位種が出現し、通常のゴブリンは出現して来なかった。
また、鉱山に居たバットの上位種であるビッグバットも出現するようになったが、的が大きくなった分、苦戦せずに倒していた。
「ここが地下5階か。一旦回復しよう。」
少なからず、HPとMPを消費していた俺達は、一度回復アイテムを使用して、全回復する。
「さて、みんな全回復したことだし、進もう。」
地下5階を歩き始めてしばらく進むと、広い空間へと辿り着いた。
「何か出そうね。」
「そうですね。」
「うん。」
みんなが言うように、こう言う広い空間は、何かありますって言っているようなものだ。
ヴァンを先頭に、少しずつ広い空間の中央へと足を進める。
「!? 来たぞ!」
突如、俺達の前に、二本の足で立ち、片手に剣、もう片方の手に盾を持ち、尖った尻尾をした青色のトカゲ、リザードマンが現れた。
「全部で4体だ。まず1体倒すぞ!」
こちらの前衛は3人。
4体で一斉に来られては対応出来なくなると判断し、直ぐに指示を出す。
「近付かれる前に減らすわよ! 『クイックアロー』!」
シグレが高速で弓を連射して、次々とリザードマンへ向けて矢を放つ。
「ギャアオォォーー!」
4体のリザードマンは、手に持った盾を巧みに操り、致命傷となるであろう、頭と胸の前に盾を構えてダメージを最小限に留めていた。
「チッ! ガードが固いわね。」
「俺もやる。『サンダーブレット』!」
矢では決定打に欠ける状況だったため、俺も攻撃魔法を放つ。
「ギャオォ!?」
リザードマンは、盾を構えてサンダーブレットの直撃は免れたが、それでもある程度のダメージを与えていた。
「ガードも固いし、HPも高そうだ。」
サンダーブレット自体、それ程高威力ではないが、もうちょっと喰らってくれてもいいだろうに。
「なら私が! 『ライトレーザー』!」
シャインの掌から光線が放たれる。
「ギャオォ!?」
シャインのライトレーザーは盾を貫通し、リザードマンへと直撃した。
「よしっ!!」
これで1体倒せたな。
「ギャオォー!!」
何っ!? シャインのライトレーザーを喰らっても、まだ消滅していないのか!?
「コイツらかなり強いぞ!」
みんなに注意を促し、リザードマン4体に接近された俺達は応戦する。
「ッツ! コイツら。」
ヴァンも盾で防ぐのが精一杯で、身動きが取れない。
俺が素早く倒して、敵を切り崩すしかない!
「ハアーー!!」
俺は連続でリザードマンへと斬りかかる。
「ギャオ!」
クッソ!? 盾で剣を弾かれたり、剣同士がぶつかり合い、中々決定打を決められない。
コイツらここのボスなのか? 中ボスなのか分からないが、これだけ強いと勝てないプレイヤーばかりだぞ! 本当にここの運営は意地が悪いらしい。
「ギャオォ!」
「ッ!? ヤバい!」
リザードマンが、俺の剣を盾で逸らした際にバランスを崩してしまった。
リザードマンは、反対の剣を振り上げる。
ヒュン!
「ギャオォ!?」
「仲間はやらせないよ!」
シグレか!? 助かった。
後方に下がっていたシグレの援護射撃で、危機を回避した俺は今が好機と攻勢に出る。
「ヤッ! ハッ! 『サンダースラッシュ』!」
俺の二連撃まで何とかリザードマンは受け切っていたが、遂にリザードマンは隙を見せた。
その隙を見逃すことなく、俺の魔剣技を叩き混む。
「ギャオォーー!?」
リザードマンは断末魔を上げながら消滅した。
取り敢えず、1体倒せたか。
俺は状況を見回すと、ヴァンは未だにリザードマンの攻撃に耐え、スノウも一進一退の攻防を繰り広げている。
先ずは、シャインだな!
一番劣勢だったのが、シャインだった。
本来なら魔法メインで戦う後衛のため、接近戦には不向きである。
「っくぅ。強い。」
シャインは杖を剣の様に振り回して戦えっているが、攻撃力、防御力は高く無いため、苦戦していた。
「ギャオォ!」
リザードマンは、シャインの杖を盾で防ぎ、剣で反撃する行動を繰り返しており、徐々にシャインのHPを削って行く。
「ギャオォ!」
シャインに対して、リザードマンは盾を構えたまま突っ込み、シャインを押し倒した。
「きゃっ!?」
盾で突き飛ばされたため、シャインは尻餅をついてしまう。
「ギャオォ!」
シャインに追撃を仕掛けようと、リザードマンが剣を振り上げる。
「させるかーー!」
一撃で仕留める!
「『サンダースラッシュ』!」
「ギャオォーー!?」
加速したままの状態で、リザードマンの背後から魔剣技を発動し、一撃で消滅させることに成功した。
「大丈夫かシャイン?」
「う、うん。ありがとうクラウド。」
シャインのHPが残り僅かだったので、あの一撃を受けていたら倒されていたな。
「間に合って良かった。」
「守ってくれてありがとね。」
「クラウドーー! こっちも手伝ってくれーー!」
ヴァンの声が響き渡り、ヴァンのHPを確認すると、かなり減少していた。
ヴァンと戦っているリザードマンに向けて、シグレが矢を放ち、何とか時間稼ぎをしている状況か。
「シャインはヴァンの回復を頼む。俺はスノウの方に。」
「分かった。」
俺はスノウの方に駆け出し、リザードマンとスノウのHPを確認する。
どっちもHPは残り半分ってところか。
「剣だけでは厳しい相手ですね。だったら、『アイスロック』!」
え? スノウって魔法も使えたのか?
スノウの放ったアイスロックにより、リザードマンの足が凍結され、身動きを封じる。
「ギャオ!?」
いきなり足が氷漬けにされて、動けなくなったリザードマンは困惑していた。
「ふぅーー。行きます! 『連撃』!」
スノウは息を吐き出すと、更に剣技、連撃を発動する。
スノウの流れるような剣は、通常時よりも更に加速し、凄まじい速さで敵を切り裂いて行く。
「ハァーー!」
リザードマンのHPゲージがどんどん減少していき、遂にゼロとなって消滅した。
「ふぅ。剣だけで勝ちたかったな。」
すげぇなスノウ。
向上心も半端ねぇ。
「助けに来たんだけど、……いらなかったな。」
「あっ!? クラウド。こっちは終わったよ。」
「ああ、うん。」
スノウと戦ったら、俺勝てるのかな?
一方その頃。
「ヴァンさん、今、回復しますね。『ヒール』!」
「助かったぜシャインさん!(シャインさんに良いところを見せなくては!)」
「いえ。」
「下がっててくれ。コイツは俺が仕留める。『シールドアタック』!」
シャインによってHPを回復したヴァンは、盾技のシールドアタックを発動し、リザードマンを吹き飛ばす。
「ギャオォ!?」
「もう一丁喰らいやがれ! 『シールドアタック』!」
ヴァンは再び盾を構えて、リザードマンへ突撃する。
「ギ? ギャオ!」
リザードマンは、同じ手は喰らわないと言わんばかりに、横へと移動する。
「あれ?」
盾で前が見えていないヴァンは、衝撃を感じないことに違和感を感じた。
「ヴァンさん!?」
シャインの目には、ヴァンの横で剣を上段に構えるリザードマンの姿が映る。
「ギャオォ!!」
終わりだとばかりに、リザードマンは掲げた剣を振り下ろす。
「『シールドスピン』!」
誰もが終わったと思ったしゅんかん、ヴァンの身体が高速回転し、リザードマンの剣を弾き飛ばす。
「ギャ!?」
勝ちを確信していただけに、リザードマンは今の状況を理解出来なかった。
「もらった! 『クイックアロー』!」
その隙を逃すことなく、シグレが次々と矢を放ち、全射命中させてリザードマンを消滅させた。
「何とか倒しきれたな。」
「コイツらかなり強かったぜ。」
「てか、さっきのシールドスピンって何だよ!?」
ヴァンから新技のビッグシールドは聞いていたが、さっきの技は聞いてない。
「新技のシールドスピンだ。盾を持って高速スピンする技なんだが、使い道があって良かったぜ。」
「……高速回転って。なんか地味だな。」
「そういうなよ。ピンチを切り抜けられたんだし。技は使いようだろ?」
ヴァンの言うことも一理あるか。
さっきみたいに急に向きを変えることも出来るし、回転してれば360度攻撃に対応出来るってことだしな。
「それと、スノウのさっきのアイスロックってのは?」
「あれは、拘束魔法だよ。氷の力で敵を足止め出来るの。」
かなり便利な魔法だけど、今まで一度も使ってなかった筈だが。
「今まで使ってないよな?」
「覚えてから1度しか使ってないの。私のMPは高く無いから、満タンの時でも2回しか使えないし。」
燃費が良く無いと言うか、MPの総量の問題なのか。
「シグレは本当に矢を外さないな。」
「まぁあねぇん。リアルでも外さないわよ。」
シグレの援護射撃には、俺も助けられたからな。
本当に頼りになる。
「シャインも後衛なのに良く耐えきったな。」
「……うん。」
「? どうかしたのか?」
「うんうん。何でもないよ。」
何か思うことでもあったのだろうか? まぁ困ったら頼ってくるだろう。
「さて、先に進むというか下に降りる穴もあることだし、進もう。」
こうして、俺達は地下5階を突破し、更に地下を目指すのだった。
今回のおまけ
クラウド;リザードマンだ!
ヴァン;俺に任せろ!
クラウド;え? おい待てよヴァン!
シャイン;ヴァンさんどうするつもりなんでしょうか?
クラウド;分からん。見守るしかない。
ヴァン;シャインさんに良いとこ見せるんだ! 行くぜ! 『シールドアタック』!
リザードマン;ギャオォ!?
クラウド;ヴァンの奴何やってんだよ!?
シャイン;リザードマンに自分から囲まれに行っちゃったよ。
クラウド;くそっ!? 助けに行くぞ!
ヴァン;よしっ! 『シールドスピン』!
リザードマン;ギャオ?
クラウド;な、なんだアレ!?
シャイン;ヴァンさんがクルクル回ってる!?
リザードマン;ギャオ!!
ヴァン;ハッハッハッハッハ!! 見よ! この完璧な防御を!! 回転することで360度、全ての攻撃に対応出来るのさ!
スノウ;確かに防御は凄いけど、アレじゃ回転が止まったら終わりなんじゃ。
シグレ;……スノウ、それを言っちゃ可哀想よ。
クラウド;リザードマンがヴァンに群がってる隙を狙うぞ!
シャイン;そうね。
ヴァン;ハッハッハッハッハ!! あれ?
クラウド;じゃあソイツらは任せたぞ。
シャイン;よろしくお願いします。
スノウ;またね。
シグレ;……ドンマイ。
ヴァン;そ、そんなーー!? あっ!? 技の効果が!?
リザードマン;ギャオォーー!!
ヴァン;うわぁーー!? dead
クラウド;ヴァンは尊い犠牲となったのだった。
おまけって、毎回作者が楽しんで書いていますが、読者の方には楽しんでいただけているのか謎です。
あまり、不人気なようであれば、おまけの打ち切りを検討したいと思います.°(ಗдಗ。)°.




