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詩集「黄昏に思う」  作者: 荊
24/25

故郷の思い出

今になって


思い出すのは


今から10年前のこと。


あの頃を思い出してしまうのは


後悔から?


それとも今の


自分から現実逃避をしているの?




夢を持っていた


学生時代のことは


クレヨンで塗ったみたいに


掠れて


それでも色鮮やかで


印象派の絵画のように


記憶を連鎖的に呼び起こすんだ。


家族


友達


恋人


知人


よく授業をサボったっけ


あの頃は気がつかなかったけど


みんな優しかった


人の優しさに包まれていた


悪意を持つことなんて


誰も知らない


そんな生活だった。





故郷を離れてもうすぐ10年になる


数千キロも離れた街で


人の悪意に包まれて


一人で。





あれから故郷を訪れることはなかった。


あの頃の知り合いと連絡を取ることもなかった


たまに地震速報で


故郷の名前を見る


その程度のつながりの中に




僕は懐かしさを感じる。




僕の中の故郷は


次に僕が訪れるまで


美しく幸せな世界のまま


何年間も保存されている




時間が冷凍保存でもされているかのように。




いつまでも


平和なまま


僕の記憶に残っている






だから僕は


二度と故郷には行かない。

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