ライバルはいつか親友になる

この物語は、「魔法」が失われて久しい世界で、二人の貴族令嬢が出会ったことから始まります。
主人公の一人、アマンダは、王子の婚約者として王宮のしきたりに奮闘する伯爵令嬢。もう一人のウェンディは、名門公爵家の跡継ぎと婚約し、家に伝わる古の「魔法」の伝説に魅せられた読書好きの才媛です。
ただの社交界の物語ではありません。好奇心旺盛な二人は、協力して失われた魔法の謎を追ううちに、本当に女神と邂逅し、ウェンディは世界で唯一、魔力を授かることになります。
しかし、その力は「命を活かすため」にしか使えないという厳しい制約付き。
このウェンディの存在が、平和な王国に隣国の「恐怖」と「思惑」を呼び込みます。果たして、ウェンディは、その限られた力で、迫りくる戦争の危機を回避し、人々に魔法の正しいあり方を示すことができるのでしょうか？
これは、恋愛、宮廷での駆け引き、外交、そしてファンタジーの要素が詰まった物語です。二人の令嬢が、その友情と知恵、そして小さな魔法の力で、世界を変えていく姿を描きます。