第二十三話 マーベラス突入作戦 後編1/2-3
ーー三分隊サイドーー
三分隊は全力で走っていた。
入り組んだ迷路のような要塞は
とても無機質でどこを通ったのか分からないほど
皆、同じように見えていた。
ラナンキュラス
「クッ……地図なんて
役に立たないな……
早くしないと一分隊がっ」
KARE8
「ギギギギギガガギ」
ラナンキュラス
「全隊止まれ!!
フフッ君とはよく会うね……」
KARE8
「ギギギギギガガギ」
ラナンキュラス
「おっと。挟み撃ちかい?
女の子ならよかったのに。」
KARE8
「ギガッッ!!」
ラナンキュラス
「フフッ
これ100はいるんじゃないかな。」
KARE8は
一斉に攻撃体制に入った。
ラナンキュラス
「八刃花隊士は
剋刃で壁を作れ!!
六刃花隊士は
空に向けて剋刃七を!!
六刃花隊士!!
要領はさっき見せたから分かるね?」
男は三分隊の刃術による
熟練度の差を理解していた。
突入前の作戦会議にて
四分隊に熟達した八刃花隊士を集め
残った三分隊はその余りで編成した。
その中でも八刃花隊士の振り分けが
特に少ないのが三分隊だった。
ラナンキュラス
((簡単な刃術は六刃花隊に
要の防御はうちの子たちでやる))
ラナンキュラス
「放て!!!」
一斉に三分隊を
囲むように刃術の壁ができ、
頭上に光の鏡が何百と出来上がっていた。
すると男は天に向かって片手を伸ばした。
ラナンキュラス
「今日の僕は少し機嫌が悪いんだ。
一気に片付けるっ!!」
『滅刃四十一•雷神鉄槌!!!』
複製刃術である
剋刃 七•鏡乱合と
滅刃四十一•雷神鉄槌の
複合刃術により
いくつもの雷の鉄槌が
KARE8に襲いかかり
次々と消炭と化した。
鋼鉄が溶けて地面にしたたると
焼けるような音が鳴り響く。
通常の刃術では
あり得ない威力を見せつけられた隊士達。
鏡乱合は
あくまでも複製刃術。
威力を増すものではないからだ。
三分隊の隊士達はあまりの威力、
あまりの美しさに恐怖を覚えた。
ラナンキュラス
「さぁ、行こう。」
ーーペチュニアサイドーー
刃術を詠唱出来ぬように
一分隊の隊士達 全員の口の中に
手榴弾を咥えさせ
両手首を後ろで縛られていた。
更には導火線とダイナマイトがびっちりと
敷き詰められ、火でも起こそうものなら
引火して爆発する手はずになっている。
そして、吊るされている男に
全ての導火線が繋がっていた。
ペチュニア
「はい、ドーン!
さて、ど、れ、に、し、よ、う、かな!
はい!おめでとうーー!!カンカンカンカン!
見事に一等賞!!
次はあなたねえ!!でわぁ!
大人くし待っててね!!ウフフ。」
アキレイ
「貴様は絶対ゆるさん!!」
ペチュニア
「はい。ドーン!
あっ!ごっめんなさーーい!
手が滑っちゃった!!!!
あんまりにもずっと
何言ってるか分からないけど
きっと多分、あなたの事でしょうから
許さん許さんって言ってるんでしょぉぉ!?
ううん!言ってるぅ!!言ってるぅ!!
言ってるからぁぁあ時間来てないのにぃ
静かにしてほしいからぁぁ
頭を素手で割っちゃったじゃない!!!
どうしてくれんのよ!!
この血!!あんたが舐めなさいよ!!
ホラ!ホラ!ホラ!!!」
吊るされてる男に
下から拳を突き出す少女
ペチュニア
「ったく。
とんだフンフン男ね!!
手を洗ってくるわ!!」
少女はぶつくさいいながら
その場を去った。
アキレイ
((何故、熱で溶けない?
俺なら導火線に引火させずに
この縛られた布を焼ける。
でも鎖でもない
ただのこの黒い布が焼けない))
そう。男の疑問は当然である。
鞘花は刀を解放しなくても
修練さえすればその力を僅かでも使える。
隊長であるその男にとって
造作もない事だった。
アキレイ
((しかもあの女……素手で……
頭蓋を割った……
それにあの異常なまでのテンション……
対鞘花特殊魔装機動部隊黒薔薇とは一体……))
ペチュニア
「ぁあーースッキリした!!
ただいま!!アキレイ御坊ちゃま!!テヘ。」
アキレイ
「…………」
ペチュニア
「えーなに?
いっちょ前に無視すんのか?
お?お?お?殺るか?殺りたいのか?
エヘッ!!もうーー。ペチュニアちゃん
とりみだしっドーーーン!!!」
アキレイ
「ァァァァァァア!!」
ペチュニア
「そんな悲しい声出さないでよーん。」
アキレイ
「部下に手を出すな!!
貴様を絶対許さん!!」
ペチュニア
「うん。うんうん。うん。
そうーなのぉ?大変だったわねぇ……
ペチュニア悲しい……
シクシク。シクシク。でもいいわ。
おばあちゃんを、大切にね……」
アキレイ
「...ッッ!!」




