第1章 最強探索者達、配信者を助ける。16話
奈落60階層
(橘視点)
この階層にはブラック探索者の橘とその弟子ダイヤモンド探索者の春夏がいた。
「師匠!!もうすぐ開始の合図が来ますよ!?準備完了してますかぁ〜?」
「そんなに声を上げなくても聞こえてるから少し音量を落とせ馬鹿」
「すみません!!師匠!!」
「はぁ……。ここのボスモンスターはどんなやつか覚えているか?」
騒がしい弟子の相手をしながら開始の合図を待つ間、ここで出てくるボスの情報をしっかりもっているかの確認をする。
「ハイ!」
「ここのボスは影でしか存在することが出来ないモンスター 影ありきの王者」
「影は全て自分の攻撃するポインターになるので影がある限り攻撃をかわすことができないとされているモンスターです。」
「そうだな。今回の戦闘の要はお前だと理解してるか?」
「はいっす!おれの固有スキル 影人で影ありきの王者を食い止めその隙に師匠が固有スキルで切断するんすよね」
「そうだ、おれの固有スキル 切断はありとあらゆる物を切断することが出来るスキル切断されたものは二度とくっつく事が出来なくなる。それで俺が切り刻む。影との繋がりごとな」
説明しているとキラキラとした目を向けてくる弟子の視線をスルーしながら開始の合図を待つ。
「お?師匠、みんな準備が出来たようなので開始の合図もうすぐきますよ」
「了解した」
弟子からの報告を聴き、左手に持っている刀を握る手に力が少し入る。
腕を十字に組んで伸びをしている弟子を横目にふっと目を細め開始の合図を待つ。
しばらくすると開始という掛け声がかかる。
「開始っす!」
開始の合図がなされた瞬間走り出す。
ボス部屋に入った途端影ありきの王者の攻撃がかいしされた。
フィールドは色んなところから攻撃しやすいように柱や凹凸だらけの作りになっており、無差別に影から攻撃される。
「ダメっすよ!!"影への手招き"」
弟子の影から出てきた大きな手に敵の攻撃の視線は全てその手に集約される。その隙を付き敵の懐まで一気に潜り込む。
「神崎流抜刀術 参式 彼岸花」
抜刀術により放たれた刀筋は敵を真っ二つに切り裂く、固有スキルによって切り裂かれたことにより影ありきの王者は影との縁をも切られてしまった。
縁を切られたことによって、影ありきの王者は影から攻撃をすることが出来なくなり怒りに震えるが切り裂かれた事により為す術なく倒される。
「神崎流刀剣術 満開」
切り離されたふたつの身体は満開した花の如く細やかに切り刻まれ、風が吹けばどこかに飛んで行ってしまうレベルまでになり消滅する。
刀を納刀すると目の前にモニターが出現する。
【特殊エリアの条件を達成しました】
【特殊エリアの入場を許可します】
【エラー】
【他の条件が達成されてないため許可できませんでした】
【達成率05/09】
「ふむ。まだ終わっていなかったか」
「師匠お疲れ様っす!!」
「あぁ。」
「師匠の動きいつ見ても綺麗っすね!!惚れ惚れするっス!」
戦闘終了後にまた騒がしくなった弟子を見ながら武器の耐久値を確認する。そんなに消耗してない事を確認し時間を潰していると、またモニターが表示される。
【他エリアでの条件達成を確認しました】
【特殊エリアへの入場を許可します】
【特殊エリアに入場しますか?】
【"はい"または"いいえ"を選択してください】
「終わったぞ。」
「報告はもう入れたっスよ!」
【"はい"の選択を確認しました】
【特殊エリアに入場する事を許可します】
【こちらの扉から入場してください】
「じゃあ、行くか」
「はいっす」




