合わせ技
「だがお前の動きはすでに見切った。
次で決着つけてやる」
そいい放浪人は背に背負っていた剣を鞘から引き抜いた。
「これで物理無効の魔法を使ってもダメージは通る」
「ハハハ!」
するとシーズニングは突然笑い出した。
「何がおかしい」
「やっぱりお前はパープルレッドのゴミだ」
そう言うとシーズニングは服から魔石を取り出した。
その瞬間放浪人の手に持っていた剣が滑るように
手から離れた。
「なに!?」
驚いた放浪人が慌てて地面に落ちた剣を拾おうとした時
地面に滑るように動いて行くとシーズニングの手元に捕まれた。
「馬鹿め俺はいくつかの魔石を服に仕込んでいたのさ
無色の魔石は物を動かすことができる。長くはもたないから
お前が剣を抜く瞬間を狙っていたのさ」
「俺の剣を奪うためか」
「お前が教頭と戦ったのを見ていたのさ。そして
物理無効と聞いたらお前は必ずその剣を抜くと踏んでいた
思い通りになったよ。まっ思いのほかその速さに驚いたがな」
シーズニングは剣を見つめる
「ああ。やはりこのエルフ族が作った剣は素晴らしい
手になじむ感覚。整っている剣身。魔法が伝わる感じ」
「魔法が伝わるだと?」
「なんだそんなことも知らないのかやはりパープルレッドのゴミ
無知は罪だな」
シーズニングはせせら笑う。
「この魔具は本来魔法能力と合わせて効力を発揮する
これだと風の能力に伝わりやすい」
すると緑色の魔石を掴むと風が剣にまとわりつく
「いいぞ。一回しか使えない魔石能力が持続時間が伸びている」
「それはよかったな。だが残念ながらそれは俺がもらったものだ
返してもおうか」
「断る。これはお前にはもったいない。それに
俺が勝てばこれは俺の物だ。遅いか早いかだ」
そう言うとナイフを取り出し近くにあった魔石を掴む
「これじゃ。足りないな俺の魔法と魔術を使うか」
シーズニングはグッ集中すると黒い風が取り巻く
「人を蝕む黒い毒よ。我が風にまとい奴を蝕め」
詠唱を唱えると剣が黒く染まり風が纏う。
「いくぞ!パープルレッドのゴミが!」
シーズニングが剣を前に出すと黒い球がものすごい速さで放浪人に向かってくる。
「マスターあれ危険です!」
「わかっている」
咄嗟に身を引き回避するも体をかすめていく
「っぐ」そこから微かな痛みが生じ放浪人はわき腹を押さえる。
「っち運よく躱せたか。それに何か声が聞こえたが…まぁいいだろう
おまえの負けは決まった」
シーズニングが剣を放浪人に向ける。
「体が重い」
放浪人が膝をつきうなだれる
「うかつだな。剣をとられた時点で早急に対処しないとは」
「どういうことですか?」
ソレアはサイガにバンドを向ける。
「あれは毒の風だ。魔術で風の魔法に毒を混ぜたんだ。あれをみろ」
サイガが顎で上空を差すと放浪人のHPが徐々に減っていく。
「あれま。もしかしてかすめた時負ってしまったんですか」
「そうだ。あの程度の毒ならある程度対処できるが
はたしてあの男にそのすべがあるのかどうか」
「でもかすっただけでそこまでダメージを負うなんて
普通はないですよね」
サイガは剣に注目する。
「それだけあの魔具の効力が高いということだ」
「…エルフの剣」
リノアスがつぶやいた。
「あの剣は魔力が伝わりやすくなっている」
「ほほう。随分詳しいですね」
「……」
「あのだから急にだんまりしないで欲しいのですけど」
黙秘するリノアスにソレアは肩を落とした。
「状態異常。毒です。このままの状態が続けばいずれ
体力がなくなってしまします」
ログの忠告に放浪人は辺りを見渡す。
「そういってもな体に力が伝わらん」
「魔石を検索します」
「そうしている暇はなさそうだけどな」
シーズニングの攻撃が横切っていく
「ほらほら。あははさっきまでの威勢はどうした」
「剣を取り戻さないやばいかもな」
放浪人は重くなっていく体に鞭打つように動かし
迫りくる黒い風の球を回避していく
かわした球は地面に当たると破裂するように黒い煙を放つ。
「うーん前が見えなくなってしまいましたね」
放浪人の体が黒い煙に包まれ見えなくなっていく
「かわしても無駄だこの黒い煙は徐々にお前の体を蝕んでいく」
見えなくてもお構いなしにすかさず攻撃を続ける。
「どうだ。くらえくらえ!」
とめどない攻撃黒い煙は黙々とステージに立ちこもる。
するとシーズニングが剣を向け更なる攻撃をしようとした時!
「っち。魔石の効果が切れたか。まぁいいこれだけ撃って
この煙の中奴はロクに動けまい。もしかしたら殺虫スプレーをかけられた
ゴキブリのように見えないところで死んでいるかもな」
シーズニングが魔法が切れた魔石を捨てる
「さて表示はどうなっているか」
シーズニングが上を見上げ放浪人のHPを確認した
「なっなんだと!まだ体力が残っているだと」
驚いた束の間。煙から放浪人が飛び出してきた。
「なななにぃぃ!」
咄嗟に剣で迫りくる放浪人の拳をガードする
「その剣返してもらうぞ!」
すると放浪人は拳でシーズニングの持ち手を殴りつける。
「ぐっとしまった」
殴られた振動で手が痺れ剣を地面に落としてしまった
シーズニングは地面に落ちる前に剣を蹴った。
蹴られた剣は滑ってステージの下に落っこちる。
「てゅおおおおおお!」
放浪人の蹴りの一撃がシーズニングの腹部に突き刺さる。
「がはぁ!」
かなりの痛みがシーズニングの全身を伝う。
そのままふっとばられステージの端まで飛ばさる。
一気にHPが減り腹を押さえ地面に手を突く
「ばっばかな何故奴は立っていられる毒でもう動けなくなっているはずだ」
驚くシーズニングに放浪人は透明な魔石を取り出した。
「それは癒しの魔石…だが一回使っただけでもう使えないはずだ」
しかしシーズニングはハッとする
「その革の手袋か!」
「どうやらそうみたいだな。だが魔法は流せるだけだがな」
手を握り確かめるように動かす放浪人。
「だっだがあれだけの毒の煙をどうやって間に合わないはずだ」
「息を止めていた」
「ぐっそんな単純な!」
悔しそうにシーズニングは地面を叩く
「おお。一時はこれで終わりかと思いましたが何とか
なりましたね!」
「どうやら魔具をまだ持っていたようだ」
サイガは少し驚いたような顔をする。
「だがまだ決着はついていない」
「そうだ!まだ終わったわけじゃない」
するとよろけながらシーズニングがたちあがる。
「お前もなかなかいい根性だな」
「うるせえ!パープルレッドごときが!」
するとナイフを取り出した。
「そこまで削れればもう十分だあと一回の攻撃でお前のまけだ」
そういい放浪人に向かって真っすぐ走ってきた。
「俺にはまだ魔石がある。お前の苦手のな!」
服から魔石を取り出して強く握りしめる。
するとシーズニングの体が障壁に守られ始めた。
「物理無効だ!今から魔石をとる暇は与えない!これでお前は終わりだ」
「そんな必要ない。これで終わらせる」
すると放浪人は引くことなく強く握った拳を体重を乗せてはなつ…
「そこでなにをしている。シーズニング」
声と共にステージのライトがおち宙に浮いていた魔石が地面に落ち砕けた。
「えっ」
放浪人はシーズニングのナイフを弾き拳を顔面の前で止まる。
「邪魔が入ったか」
シーズニングが驚き尻もちをつく。
「いけないな。シーズニング。勝手にパープルレッドを
神聖なステージに上げては」
その男は反対ドアからステージに上がってくる。
「ヒロトさん!こっこれは」
シーズニングが驚き少し怯えた顔でヒロトと呼ばれた男を見た。
「余計なことを」
「マスター変に絡まないでくださいね」
放浪人は不機嫌そうな顔をした。




