妻の戦い!
そろそろ折り返し
早朝。太陽が東から昇り少し薄暗さが残る
そんな中、民家の片隅の広場で
放浪人は岩に向かって剣を振っていた。
(刃こぼれしないから便利だ)
何度も岩にはね返されそのつど腕まで伝わる
衝撃に耐えながらそれでも剣を振るう。
「うーんマスター何をやっているのですか」
衝撃が響いたのかスリーブモードから目覚めたログが反応する。
「体の調整」
「調整?」
「動かないと体がなまるからな
それに体はもう痛くない」
「なるほど」
「ついでに剣で岩が切れるかどうか挑戦してた」
「いいたくありませんが言わせてくださいあほですか」
放浪人はニヤリと笑うと隣の木を蹴り高く飛ぶ
「とぉぉぉぉりゃぁぁぁぁ!」
叫びと共に岩に向かって剣を振りぬいた!
剣身はズズズと岩にめり込んでいく
「すごい。すごいですマスター」
しかし半分くらいいったところでピッタ止まった。
「ッチ。流石に無理か」
放浪人は岩から無理やり剣を引き抜くとそのまま鞘に納めた。
「こらー放浪人ちゃん!勝手に外に出て動いちゃダメでしょ」
朝から響き渡る声に驚き恐る恐るみると
プルランが太い腕を組んで立っていた。
「ゲッ!プルラン」
「ゲッじゃないでしょ。勝手に外出て」
指をさしながら青筋を立ててzunzunと放浪人に詰め寄ってきた!
流石の放浪人もその威圧感〇に冷や汗をかいた。
「い、いや。もっもう大丈夫だ」
「だいじょうぶー」
プルランは眉間にしわをよせながらジロジロと放浪人を
目線でなぶり殺すようにみる。
「ぷプルランさん。マスターの体はもう体力も状態も良好です」
ログは威圧され音声が乱れながら説明すると
プルランは「フフフ冗談よ冗談」と笑う。
威圧感がすごすぎて冗談に聞こえない
放浪人とログの思考はシンクロする。
「ダーリンが1日で完治したのよね。
まあ放浪人の回復力も異常だけど」
「マスターは自動回復しますなぜか」
ログの言葉にプルランはうんうんと頷いた。
「それで全回復したから体がなまらないように
鍛えていたのね!わかる!わかるわ」
「そんな感じだ」
放浪人が手袋をギュッと締め手を握った。
「でもあなたの動きには迷いが見えるわ」
プルランの唐突な指摘にピクリと放浪人が止まる。
「わかるのか」
「フフ。これでも元戦士よ」
元というかバリバリの現役だろうと思ったが
放浪人は飲み込んだ。
「あなたの気持ちわかる。ダーリンと結婚する前は
数多くの男性に言い寄られて私も悩んだもんだわ」
「写真の姿だったら確かにすごそうだな」
今は違う意味ですごい彼女をみて放浪人も納得する。
「それで悩みがあるときはどう解決した」
「そうね。やっぱり体を動かすのが一番かしらね
武闘大会開いて戦ったわ。」
「元の姿でも筋肉解決か。わかりやすい」
「そうね。結局わたしが優勝しちゃってみんな振っちゃった」
プルランはテヘと笑った後、真顔になった。
「だから放浪人ちゃん。いや放浪人わたしと勝負しない」
するとプルランは剣の切り傷がついた岩を殴りつけた
無論岩。粉々に粉砕。
「先ほどから忘れ去られた戦士の血がぐつぐつと
煮えたぎるの」
「フッあんたからアプローチかけてくるとは光栄だ」
放浪人が後ろに下がり腕を上げ構えた。
「おいおい。プルラン。朝から僕の目の前で浮気かい」
あくびを噛み殺しながらカラトが民家の角から覗きこむ
「いやーんダーリン見てたの?」
「まあギャラリーは僕だけじゃないんだけどね」
そういいカラトが上を指さすと民家の屋根の上で
エナルインが二人を心配そうにみていた。
「…喧嘩か?」
「喧嘩じゃないわよ。悩める二人の決闘よ」
物騒なことを…カラトが頭を抱える。
「あまり怪我させないでくれよ研究が遅れるから」
「もう冗談よ冗談。大丈夫ただの組手だから」
プルランはまたもテヘっと下を出した。
「エナちゃんもわたしを応援してね」
グッとエナルに向かって親指を向けると
「わかった」といいエナルは屋根から飛び地面に着地する。
「応援する」
「フフ子供の応援はいつ聞いてもいいわね」
ミチ!と力強い筋肉がプルランを底上げする。
「いくわよ。放浪人ちゃん!わたしがか弱い乙女だからって
手加減しちゃだめよ」
「…わかった」
数あるツッコミを再度飲み込み放浪人は強く構える
「プルランさんはとても強いです。強靭な体力、
無尽蔵の魔力(使用済み)気をつけてください」
「相手にとって不足なしだ」
ログの忠告で一層気を引き締める放浪人。
「フフフじゃあ行くわよーフンヌ!」
プルランは力強い一撃を地面に放つ
---足場粉砕
ズシンと地面が揺れ放浪人は思わず足をつく
「こいつ…足場を」
ズンズンと放浪人に近づくプルラン。
放浪人は咄嗟に手を地面につくと体を翻し
プルランの肩めがけて蹴りの攻撃をする。
「そい!」
掛け声と共に放浪人の足を片手で止めると
そのまま軽く持ち上げ放り投げる。
放浪人は空中で体を捻り見事に着地。
「手加減不要って言った!さあこい」
プルランはドスの聞いた声を上げ手をチョイと上げ挑発。
「いいだろう!今度はこちらの番だ!」
放浪人はプルランに突っ込む
「はやいわね」
プルランは腕伸ばし迎撃するも
放浪人はその合間を縫って死角に入りこんだ。
しかしプルランは地面を蹴り後ろに飛ぶとすかさず殴りかかる
拳は放浪人の顎をかすめ意識がとびそうになるものの
即座に拳を叩きこむ。負けじとプルランも殴りかかる
偶に蹴りがとぶ。また拳がとぶ。激しい戦闘
そんな二人の激しい戦闘。もちろんカラトもため息をつく
「やれやれ二人とも、ある程度めどつけてくれよ
治療するのは僕なんだから」
「すごい。すごい」
エナルは興奮していた。
修正待ったなし




