教訓!獣不味い!
タイトルって正直思いつかない時ありません?
丘を登り始めて1日半放浪人…戦っていた。
成人男性の胸元ぐらい大きい猪みたいな獣と
「ポギィィィ」
獣が雄たけびを上げ放浪人に突っ込んでくる。
「こんの!豚が!」
口から突き出てる牙を押さえながらずりずりと
押されていく。
「この生物はトンガル。狂暴な性格で
最近増えすぎてかなり迷惑をかけている生き物です。
クエストにも記載されています」
「なに!とんかつだと!」
放浪人は地面に踏ん張り猪を持ち上げる!
「プギギギギギ!?」
「うおおおおおおお!」
驚く獣をそのまま体を後ろに反らし
ゴスゥゥ!音と共に地面に叩きつけた!
チーン。そのまま獣は絶命した。
「夕食ゲット」
「起き上がってからカッコつけたらどうです?」
放浪人クエスト達成!30ロー。
星が静かに光る夜。
暗い丘に火が灯る。
猪焼かれる。丸焼き。
クライアバル王国を出る時ついでにもらった火をつける道具が
既に役にたっていた。
「獣くさい。肉が固い」
獣の肉を食べながら放浪人が感想を述べる。
「エルフ族の方は食べやすいように改良しています」
「道理でもらった燻製肉がうまいわけだ」
「一日で全部食べてしまいましたからね…マスター」
「歩きながら食べるのにちょうどよかったからな」
歩みを止めずに燻製肉を片手に歩いた結果。
その時丁度肉のにおいに釣られた獣が襲い掛り
放浪人の食卓に並ぶ。現実は非情である。
文句を言いつつもまずい肉を食べる。
「今どこだ」
「もうすぐ丘の頂上です」
「あとは下るだけか」
放浪人は皮袋を開き水と食料を確認する。
水の容器が3つ。手軽に食べられる
「ギリいけるな」
「では町はどうします」
「この分だと寄る必要はないさっさとセインエイツにいく」
「わかりました。道のりを設定しておきます」
ログは地図の行き先を表示した。
少したち食事を終え獣の骨などの残骸を埋めて
木の前に荷物を置き。隣に座り木に少し体重を預けた。
「じゃあログ少し休むから獣が襲ってきたら教えてくれ」
「了解しました。それではおやすみなさい」
放浪人はマントを巻くとそのまま眠りについた。
辺りは静まりかえりときおり気持ちいい風の流れで草木が揺れる。
すると一部だけ違う動きをしている大きな草の塊。
それは風が流れるたび動きコロコロとまるで
西部劇のでよくみられる足元で転がる乾燥草
タンブルウィードのように少し弾み転がってくる。
それは偶然かのように放浪人の皮袋の前に近づいていく。
怪しい。すごく怪しい。その時それに気づいたログは
(草の塊…異常なし。スリーブモードに戻ります)
一瞬点滅してすぐきえた。思わぬところでポンコツぷり。
放浪人は木に背中を預け片膝に腕を置き
目を閉じ首を下げていた。
風が止まり。塊も止まる。
沈黙……
すると風がまた流れる!
きた!そんな感じで塊が風と共に動き出した。
それは皮袋を巻き込んで放浪人の横を過ぎ去って…
「おい。俺の荷物持ってどこに行く」
放浪人は右手を伸ばし寝そべりながら塊に手を突っ込んだ。
すると足首のような感覚!
それを掴んだ。
「にぎゃ!」
塊から小さな悲鳴が聞こえる。
「ログ。ちゃんと見張れよ」
「すいませんスリーブ中でした」
放浪人はため息をついて立ち上がる
「…ってなんだ子供か」
放浪人は足首を持ったまま立ち上がる。
ズルーと草の塊から出てくる。
「なっ!?」その姿を見た放浪人が驚いた。
デロンと気絶して伸びた者の正体。
オレンジ色、黒が混ざるショートの髪。
小柄で華奢。そして青いドレスの女の子の姿
…しかし人と違う所があった。
オレンジ色の耳が頭にあり。太めのしっぽがある。
「これは多分獣人ですね」
ログが反応する。
「これが獣人か」
「はい。ディア様と行動を共にした時遭遇した
獣人よりあまり毛深くありませんが」
「獣人にも人種みたいな違いがあるということか
にしてもこれじゃあ」
ケモ耳娘だな。放浪人は思った。
「はっ!」
ケモ耳娘は気を取り戻した。
自分が宙づりになっていることに
驚き顔を上げると男の顔が
「ぎゃーーーーーーーーーー!」
娘は体を揺すり空いた足で放浪人をけった。
「おっと」
手を放し後ろに翻し娘の攻撃をかわす。
娘は空中で体を捻るとしゃがみながら着地し
放浪人を睨んだ。
「獣の目だなこう見ると」
縦に割れた瞳孔異様に発達した犬歯。
娘はチラリと手を確認する。
「これか?残念ながら俺のだ」
放浪人は娘に皮袋を見せつける。
「落ち着け。こっちは交戦の意志はない」
放浪人の説得が理解してないのか黙って
睨み続ける娘。
「おい。獣人は喋れないのか」
「そんなことないと思います。
ディアさんが会話していましたから」
「ふーん。言葉の壁ぐらいは何とかなるが」
放浪人は袋を前に出し語りかけた。
「とりあえず腹が減っているならわけてやる
だから構えるのはやめろ」
娘は構えをやめる様子もない。
それどころかじりじりと近づいてくる!
「だめだ興奮してるな」
「マスターがレディーに対してあんな持ち方したからではないでしょうか」
「ジュゼスみたいなこと言いやがるな」
ログのバリエーションが増えていた。
すると放浪人がログに意識をやったスキをついて
娘は身を屈め皮袋めがけて異様な速さで飛び込んだ。
…が放浪人は袋を少し上に上げるとそのまま手を離し
「当身!」
手を引くとそのまま娘の首後ろ横に手刀。
娘は気絶したらしく袋を握りしめたまま
地面に倒れた。
「ついにやってしまいましたか?」
ログが訪ねると
「いや。軽く当てただけなんだが」
そういい手袋をみる放浪人。
特に変わったことはない…
「とりあえず介抱するか」
放浪人はため息をついて娘を優しく抱き起した。
ウサギ「ハメラレター」




