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夜が明けて…

なんとか三章終わりです

獣人が訪れた夜も明けた朝。


人通りが少なく少し壊れた噴水の音だけが聞こえ


少し寂しい雰囲気。


その道を小さな食料と水が入った小さな皮袋を


背負い日差しの眩しさに目を細めながら放浪人は


この国の出口である門に向かい歩いていた。


ログは点滅する。


「本当にディア達に挨拶しないでよろしいのですか?」


放浪人はため息をついて首を振った。


「医務室を覗いたら熟睡してたからな


無理に起こすのも気が引ける」


「みなお疲れの状態でしたね」


ディアは昨夜の戦いで負傷し動ける状態ではなく


レティも怪我をした兵士達の治療に追われていた。


自分が昨日横たわっていたベッドで


腕に包帯を巻きグッスリ熟睡しているディアと


同じように寝ている兵士達の隣の机に


突っ伏して寝ているレティを見て


放浪人はとても起こす気にはなれなかった。


「お姫様は安全のため部屋で待機。


エルフのお偉いさんはその後の対応で大忙しか」


去り際に城を見た光景は城内の窓からバタバタと


エルフ達がいったり来たりしてる様子だった。


そんな中でクエセレンが窓の前に立っており


彼女は放浪人と目が合うと雅に小さく手をふり


放浪人は手を上げ挨拶を済ませると踵を返し歩いた。


---


「いずれにしても今回の騒動を解決に導いたのはディアだ。


獣人に出くわしてないで何もしてない俺は厄介者さ


ならサッサと立ち去るのが最低限の礼儀って奴だろ」


「ほう。あなたにも礼儀をわきまえる心はあるみたいですね」


突然の声。門の付近の角の物陰でジュゼスが


腕を組んで立っていた。


「なんだ決着でもつけにきたのか?」


放浪人が訪ねるとジュゼスは笑いながら首を振った。


「いいえ。塀の結界が壊されたと聞いたので


そのついでに様子を見に来ただけですよ


わたしは貴方と違って忙しい身ですから」


「そうかい。そいつはお疲れだな」


「それにしてもレティーが目を覚ましてからいっても


よろしいのではないのですか」


すると放浪人は首を横にふる。


「俺がいるとお前のお姫様は機嫌悪そうにするからな


それに言っただろ手が治ったらサッサとこの国を出ると」


「まったく。あなたという人は変なところは律儀ですね」


頭に手をおきため息をつくジュゼス。


「ジュゼスさん。マスターはそういう人です」


ジュゼスは放浪人の腕についているログを


珍しそうに眺めた。


「ほう。これが姫様やディア様がおっしゃってたログですか。


随分とあなたのことわかっていますね」


「ディアさんにしばらくついて色々学びましたから」


その言葉に放浪人は「やかましい」とつぶやく。


「あの後獣人達はどうなりました」


ログの問いにジュゼスは振り返り西を眺める。


「獣人達は西の森に帰っていきました。


やはりこちらから何かしない限りは敵対しないみたいですね」


「今後獣人達をどうする」


「こうなる原因を作ってしまったのは大臣の責任といえど


元をたどれば我々の責任。


今後は私たちはできる限り彼らをサポートすることになるでしょう」


「そうか。まっ頑張ってくれ」


放浪人が門の前に立つと門が開き始めた。


「そういえば王様があなたにクエストを


依頼したみたいですけど」


放浪人は頷く。


「クライアバル王の依頼。この世界に来て


はぐれてしまった獣人を助けてほしいという内容です」


ログがクエスト欄を表示し読み上げた。


「ほう。流石我が国の王です。あなた向けの


素晴らしいクエストを用意したものです」


両手を開きジュゼスはほくそ笑む。


「嫌味しか言えないのかお前は」


そう言いながら呆れながらも放浪人はフッと笑う。


「ちなみに報酬は…」


ログがこたえようとすると放浪人は


これ以上言わせまいと手で押さえた。


「ディア達によろしく言っといてくれ」


門が完全に開き放浪人は外に足を踏み出した。


「最後にいいですか」


ジュゼスの言葉に放浪人が振り向くと


長いものがとんできた。


放浪人はそれを掴む。


「剣?」


鞘に納められた剣。


鞘から剣を少し抜くと見覚えがある呪文が彫られていた剣身。


「あの時あなたが使った練習用の剣です


選別にあげますよ。


物を切れるぐらいに調整したので役にたつと思いますよ」


「そうかい。じゃありがたくもらってやる」


放浪人は鞘に剣を納めると背中に背負った。


「それと姉上からあなたに渡して欲しいと


預かりものをしてましてね」


「レティから?」


「物が物だけにわたしに頼みましたよ」


するとジュゼスはまた放浪人に向けて物を投げ渡す。


それは茶色の革の手袋。


手触りがよく物を持つときでも支障がない厚み。


しかし指の根本部を守る為か手の甲の一部が厚めに作れている。


放浪人は早速手に付けて手を握りたり開いたりしながらなじませる


「いい感じだわるくない。


レティにありがたくもらったと伝えといてくれ」


「ええ伝えておきますよ」


放浪人はニヤリと笑うと背を向け振り返ることなく


東南に足を進めた。


「またな。ジュゼス」


「ええ放浪人。また必ず」


((決着を!))


強い意志とともに


放浪人はクライアバル王国から去っていった。


ログのクエスト表示。


クライアバル王のクエスト前払い報酬


城の出入りの自由。空き部屋。食料。



----3章 完!      4章に続く

要素は忘れた


4章もよろしくーね

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