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ユーギガノス  作者: やませさん
破壊神ラモディウス編
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第82話 巨大ムカデ討伐

ーーー〈カシム荒野〉ーーー


 あれから、どこまで歩いたのだろう……。

 ホワイトファング北東部、ゼブラ、ユリアは吹き荒れる砂煙の街道を歩いていた。

 砂煙がピシピシと直撃し、ゼブラは顔を腕を掲げ、塞ぎ、ユリアはゼブラの上着をフード代わりに、僅な視界を勘に、進む……。


「環境、変わりすぎたろ……」


 ゼブラはボヤく。

 暑くはないが、砂煙の風は冷たく、寒い。


「ゼブラさん、前に町が……」


 ユリアは指を差し、声をあげる。


「町?……」


 ゼブラは目を細め、前方をジィーと睨む。

 町なんか見えるか……。砂煙の中、現在地を把握するのがやっと、景色なんて確認する余裕はない。


ーーー……。


 砂煙は、僅かに弱まった……。すると、前方、数百メートル先、景色が見えてきた。


「とりあえず、休もう……」


 ゼブラは、ユリアの手を握り、ゴソゴソと足音を鳴らし、砂煙の道を進む……。


ーーー〈荒野の宿場町〉ーーーー


 町中は不穏な雰囲気が漂っていた。

 最近、東の方向には巨大ムカデが出没し、多大な犠牲者を輩出していた。

 我こそは……。と、立ち上がる勇敢な戦士でも、巨大ムカデには敵わず、喰い殺される。巨大ムカデが出没した為、先の交通はマヒし、どうしょうもない。


「諸君、巨大ムカデなど心配ないっ!!。我々が倒してくれようぞっ!!」


 1人の濃い男、ビーンは主張。

 テカテカの茶髪、クルクルなモミアゲを生やし、筋肉質なボディ。瞳はキラキラ、顔はゴツゴツ、プリっとした尻顎は、彼のシンボルだ。

 年齢は17歳。

 服装は平民服、剣を掲げ、勇敢な主張を上げる。


「アニキ、誰も見てませんよ……」


 と、横からヒソヒソと小さな声をあげるのはマルコ。低い身長、チリチリ坊主頭。どちらかと言えば、子分気質。

 年齢は、14歳。


ーーー人々は、彼らの主張には目も暮れず、無視して通り過ぎるのである。


「マルコよ、英雄と言うのは最初は期待されてないものだ……。ある昔の人は言った。どんな人間でも、行動によっては英雄になれる。とな」


 ビーンはビシッと主張。


「そうだ。英雄になると、俺達はどうなると思う。町中の美女達にキャーキャーと囲まれ、何もかもヤリ放題だぜ……」


 ニヤリと、ケビンは企みな声をあげる。

 紫ロン毛、優な細い瞳、しゃくれ顎。身長はホッソリしており、3人の中では頭がいい。

 年齢は、17歳。


「美女に……」


「キャーキャーと、モテモテ……」


 ビーン、マルコはニシシシと、美女達に囲まれる妄想を展開している……。

 あんな事や、こんな事……。口に出したらアウトな内容を頭の中で繰り広げ、スケベな3人は鼻血を出し、アハハハハッ……。と、グルグルと仲良く踊るのである。


 観衆視点から見ると、危ない奴らとしか思えない……。


「巨大ムカデ?……」


 ゼブラは、初耳な様子で声をあげる。

 

「はい、この町の先に巨大ムカデが出没し、何人もの人達が喰い殺されているのです。王国、傭兵には討伐依頼はしたものの、手に負えない状況が続いております」


 一方、説明しているのは町長のオジサン。

 ゼブラが腰にぶら下げている剣に、討伐が出来ないか依頼を申し込み、話し掛けてきたのである。

 巨大ムカデの存在は最悪な害虫であり、向こうの地域と孤立してしまう。

 巨大ムカデが出没したのは数日前、喰い殺される悲惨なニュースが何度も続いている。


ーーーユリアはゼブラに向き、(どうしましょう?)と、思わせる様子を浮かべ、尋ねる。


「仕方ない、引き受けるよ。どちらにせよ、倒さなければ先に進めないんだし……」


 ゼブラは頭をポリポリと掻き、引き受ける。


「では、4人で頑張って下さい。報酬は、4人で分ける条件で……」


 町長のオジサンは、安心した様子で両手を握り、頭を下げる。


「四人?……」


 思わずゼブラは分からない様子。

 

「あちらに……」と、町長は指を差す。

 指先にはグルグルと踊り、口に出したらアウトな内容を妄想を展開している変な3人組である。


「そうか……」


 面倒な様子を浮かべ、ゼブラは息を吐く。


(……………)


 建物の陰から屈強な人物が、ゼブラ達をジィーと観察し、睨んでいた。

 観察した後、屈強な人物は人混みに紛れ、消えていった……。しかし、ゼブラ達は、怪しい奴の存在には気づかない。


ーーーー〈宿屋ペルシャ〉ーーーー


 宿屋の部屋、特別ルーム。時刻は夜。

 先程、巨大ムカデ討伐依頼を申し込んで来た町長が主人であり、好意で招待したのだ。

 室内は5人部屋、5台のベッド、天井には魔力水晶の冷暖房が完備され、快適である。しかし、特別ルームは基本、値段は無料。何故なら好意で招待するから値段はどうでもよいのだ。


「それでは、ごゆっくり……」


 町長は愛想笑いを浮かべ、部屋から退室。


「いい部屋だな……。お前らがいなければ……」


 ゼブラはベッドに座り、プルプルと身を震わせる。


「なぁーにを言うかぁ。我々は巨大ムカデを討伐すべく集結した仲間ではないかぁーーーッ!!。そんなに邪険しなさんなよ同志よ……」


 馴れ馴れしくゼブラの肩をガシッと組み、キラキラな瞳を輝かせるビーン。


「仲間?……。だったら、そのヤバイ目でユリアを眺めるのを辞めろッ!!」


 ゼブラはマルコ、ケビンに向け、声をあげる。

 マルコとケビンは飢えた眼差しをギラギラと輝かせ、ベッドに腰掛けるユリアを眺めている。

 放っておけば、何をしでかすか分からない状況である……。

 一方のユリアは、無垢な様子で首を傾げている。


「俺の名はケビン、流離いの旅人さ……。ここで会うのも何かの運命だ、君にこの華を差し上げよう……」


 キザっぽく、ケビンは白いバラを差し上げ、ユリアにアピール。


ーーーツンツン……。と、マルコはユリアの肩をツツき、尋ねる。


「はい?」


 ユリアはマルコに向く。


「満月……」


 天井の灯りを光に使い、マルコは仏顔を浮かべ、一発芸でユリアにアピール。

 仏顔、顔面の微かなデコボコ、灯り、それはまるで満月だ。マルコの身体を利用した一発芸だ。


(…………)


 ユリアは困った様子を浮かべる。


「たいよぉーうッ!!」


 マルコは瞳、大口をマックスに開き、顔中シワシワにし、一発芸。

 天井の灯りを光に使い、必死な表情で太陽をアピール。


「まぁ俺達は、3人で流離いの旅人。旅資金に困って、今回の巨大ムカデ討伐に志願したのさ……」


 ビーンは、右腕をユリアに肩を抱き、語る。

 そして……。そっと……、そっと、右手をプルプルと降ろし、ユリアの乳房に狙いを定める。

 うっかり、触ってしまった……。を、狙っているのだ……。


ーーーーッ!!


「あっ……、あだだだだだだっ!!」


 ゼブラに右手首をガシッと掴まれ、失敗。


「いい加減にしろ……」


 ゼブラは怒りの様子。


「何だ、俺とやる気か?」


 ゼブラの手を振りほどき、ビーンはニシシシと、自信気な笑みを浮かべ、拳をポキポキと鳴らす。


「望む所だっ!!」


 ゼブラは両拳を構え、ビーンに掴みかかる。


ーーーーゼブラ、ビーンは取っ組み合いを展開。

 双方、床に叩きつけられ、揉みくちゃ……。揉みくちゃ……。マルコ、ケビンはやれやれ……。と、両手を軽く上げ、観戦。

 双方、床をゴロゴロと回り、レスリング。


「いやん……。ケ・ダ・モ・ノ……」


 ビーンはパンツ一丁の姿になり、クネクネと腰を振り、女口調でゼブラに声を上げる。 

 揉みクチャから服を脱ぐのはビーンのギャグ。決着させるつもりは最初からなく、変な空気にさせるのが目的である。そして、油断した所に、間接技を……。と、企む。


「ていっッ!!」


 ゼブラは面倒臭い様子を浮かべ、前蹴りをビーンの顔面に叩き込み、失神させた……。

 巨大ムカデの討伐は早朝に行うらしく、明日の早朝に備え、寝入るのである。ビーン、マルコ、ケビンの 3人は1台のベッドにグルグルに縛られ、拘束。


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