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見参!スライムハンター  作者: だる飯あん
Part 1. 第2章 追憶のレジスタンス 編
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81. VSフード 2

「ふざっ!?ふざけんじゃねぇぞぉぉぉぉ!!」


雄太の態度にキレたのか、赤フードの右後ろにいた一人が、雄太へと目掛けて、刀身が緑色の光に包まれているナイフを4本同時に投げつけた。


雄太は飛んでくるナイフに対し、少しも躱そうとする素振りもみせず、全く気にも留めないと言った様子でゆっくりと赤フードへと向かって歩を進めている。


飛んで来たナイフは、雄太へと後30cm程で届くと言ったところで、盾の様に広がった、左腕に展開されている赤腕によってポヨンと弾き返されて地面へと落ちた。


カラン、カランカラン


「邪魔すんなよ」


ナイフを防いだ、広がっている赤腕は、そのままナイフを投げてきたフードへと向かって伸びて行き、掌を大きく広げるかの様に更に肥大化して広がり、フードの上半身を頭からスッポリと包み込む様にして掴みながら、ナイフを投げたフードの身体を高く持ち上げた。


薄く透けている赤腕からは、中で身動きを取ることも、息をする事もできずにもがいているフードの姿が見えており、赤腕で包まれていない脚をバタバタさせながら上空で暴れていた。


その状況を見かねた雄太達の左右にいたフード達が、雄太の下へと走り出したところで、鬼人と大鬼によって行手を阻まれ、脚を止めた。


すると、赤フードが隙を突くかの様にスキルを発動させて雄太へと詰め寄って来た。


「【身体強化】!」


赤フードは詰め寄って来た勢いのまま、雄太へと右拳を振り上げて殴りかかるも、雄太の右側で対空している赤腕によって塞がれ、隙ができた雄太の足下へとすかさず左のローキックを繰り出すも、腕から伸びた別の赤腕によって蹴りも容易に塞がれた。


赤フードは塞がれた攻撃には構わずに、雄太へと向かって連続して殴る蹴るを繰り返すが、雄太の横でウネウネと蠢いている赤腕によって全ての攻撃を簡単に塞がれてしまい、一旦、バックステップで距離を取った。


そうこうしている内に、雄太によって顔から上半身を掴まれて上空でバタバタと暴れていたフードは、ダランと脚を伸ばして意識を失っており、それに気付いた雄太は、徐に赤腕の手を離し、フードは重力に従って5m程の高さから地面へと向かって自由落下した。


ドサァ


「これで残りは3人だな。とりあえず、1人残っていれば良いよな?」


雄太は赤フードへと視線を固定し、雄太の言葉の意味を察したのか、鬼人と大鬼は其々が対峙しているフードへと詰め寄った。


「【ファイアアロー】!」


大鬼と対峙していたフードは、大鬼が向かってくる前に魔法を放ったのだが、大鬼はまるで虫でも払うかの様に、眼前へと迫りくる先端を尖らせた細長い炎の塊を右手の甲で軽く弾き飛ばした。


「なっ!?ゴハァァァ!」


メキバキ


大鬼は、ファイアアローを弾いた後に、大振りに繰り出した左拳を、フードがガードした腕の上から右脇腹へと向けて叩きつけた。


大鬼の拳を咄嗟にガードしたフードは、右腕から鈍い音を立てながら身体をくの字に曲げて横へと吹き飛び、受け身も取れずに殴られた勢いのまま地面を激しく転がっていった。


一方、鬼人と対峙していたフードは、身体強化を発動させると、バックステップで迫りくる鬼人から距離を取った。


「クソっ!【身体強化】!」


しかし、スキルを発動させたフードは、鬼人へと向かって行くのではなく、瞬時に身を反転させて外へと向かって飛ぶ様に逃げ出した。


しかし、鬼人は逃げ出したフードのすぐ後ろへ平然とついて来ており、鬼人はフードを追い越す様に前へと向かって跳躍すると、フードの後頭部を右手で掴み、跳躍した勢いのまま、着地と同時に地面へとフードの顔を叩きつけた。


ゴッ!


フードは顔を地面へと叩きつけられると、鬼人が前へと跳躍した速度のまま、鬼人によって顔を地面へと抑えつけられ、ガリガリと言う音を立てながらヘッドスライディングをした。


「逃す訳なかろう」


またしても瞬時にしてフード達の人数が減り、大鬼と鬼人の動きを見ていた赤フードは、ゆっくりと後退りながら口を開いた。


「な、なんなんだよオマエ達は!?橘花 雄太にこんなイカれた仲間がいるなんて情報は聞いてなかったぞ!」


雄太は怯える赤フードへと向かって冷たい視線を向けた。


「オマエ達が何処から俺の情報を集めて来たかは知らんが、それを、俺が一々親切に教える訳ないだろうが・・・さぁ、さっさと知っている事を色々と吐いてもらうぞ」


雄太は赤フードへと返答すると同時に、赤腕を伸ばして後退る赤フードの身体を拘束した。


「クソ!一体なんなんだコレは!?」


赤フードは、身体強化を発動しているにも関わらず、赤腕によって拘束された身体を全く動かせられない状態に焦り、驚愕しだした。


「そんじゃ、先ずは顔を拝ませてもらおうか」


雄太と鬼達は赤フードの下へと歩いて行き、赤フードの頭に掛かっているフードを背中へとずらした。


「っく!」


フードをずらされ現れた赤フードの顔は、20代後半から30代前半の様に見える男性であり、フードをずらされた男は、顔を見られまいと下を向いて俯いていた。


「何故、俺の部屋を調べたり、俺を襲った?」


男は、顔を俯かせたまま一言も喋ろうとはせずに黙っており、それを見た雄太は呆れた様に「ふぅ〜」と鼻から息を吐いた。


「・・・さっきまでアレだけ口を開いて喋っていたくせに、急にダンマリかよ?・・・マジで面倒クセェな・・・」


「主ぃ。コイツ、殴り続けていれば、その内、喋ってくれるんじゃねぇですか?ワシが殴りましょおかぁ?」


「いや、オマエが殴り続けたら、コイツの顔が腫れて、余計喋れなくなるだろ・・・」


「それでは、我に良い考えがあります。コイツの指を1本ずつ折っていくと言うのはどうでしょうか?」


「おぉ!それは良いのぉ!しかし、指が全部折れても喋らなかったらどうするんだ?」


「その時は、手足の骨を先から少しずつ砕いていけば良い」


「・・・オマエらオニかよ・・・あ、鬼だったわ・・・」


「ガハハハハハハハ」


「フフフフ。主は可笑しな事を言いますね」


大鬼と鬼人は、一言も喋る様子が見れない赤フードの男の尋問を、どうやってやろうかと言った感じで楽しそうに色々とアイディアを出していた。


「オマエ、早いトコ喋らないと、マジでこいつらのオモチャにされてしまうぞ?俺が言うのもなんだが、こいつら、マジで容赦ないからな。オマエがさっさと喋らないと、今、こいつらが言った事は確実にやるぞ・・・まぁ、部屋を勝手に漁られたり、いきなり襲われたりした事については、正直ムカついてはいるが、一応、俺としても、オマエを人として接したい気持ちがあるから、さっさと喋ってくんねぇかな?」


雄太は男へと話しながら親指を立てて後ろへと向けており、雄太のすぐ後ろでは、大鬼と鬼人が男を見て何やら楽しそうに笑いながら物騒な事を話していた。


「おい。我に良い考えがあるぞ。このままヤツに何かをする前に、周りのヤツを使って先ずは色々と試してみるのはどうだ?それで、一番痛がったものを選んで、ヤツにもやると言うのはどうだ?」


「おぉ!それは良いのぉ!では、誰が多く採用されるかぁ勝負といくかぁ!」


鬼人と大鬼は、尋問と言う行為から、何がどうなったのか、何故か拷問すると言う方向へと考え方が変わっており、しかも他の倒れているヤツを使って、赤フードの男にする拷問の練習台としようとしていた。


まさしく鬼の様な考え方である。


しかも超がつくドSな。


「ヒ、ヒィ!?」


赤フードの男は、鬼達の話を聞いて恐怖で身体を震え上がらせていた。


「オマエらなぁ〜。もうちょっと穏やかにできないのかよ」


雄太は、呆れた顔をしながら背後にいる鬼達へと振り向いたところで、鬼達の背後にある異変へと気づいた。


「そこまでだ。その男を解放しろ」


鬼達の後ろに居た筈のエルダは、どこからか現れた、短槍を持ってフードがついたコートを着ている男によって猿轡をされて後ろ手で捕まっており、「やっちゃった、ごめんね。テヘペロ」と言う様な顔で雄太へと視線を向けていた。


(あんのバカぁぁぁぁぁ!?)


『ごめん。ユータ。捕まっちゃった』


『捕まっちゃったじゃねぇだろ!?そんくらい気付いて逃げとけよこのバカぁぁ!!って言うか、捕まる前に、なにかしら声を上げられただろぉが!!』


『気付いたらこうなってて・・・』


『『『はぁ〜』』』


雄太と鬼達は、盛大にため息をつきながら、短槍を持った男に簡単に捕まっているエルダへと向けて、バカをみる様な視線を向けていた。


「早くその男を解放しろ。さもなくば」


男は手にしている短槍の槍先をエルダの首へと近づけて、雄太達を脅してきた。


『って言うか、別に、オマエが槍で刺されても問題ないだろ?』


『いや、それはちょっと、痛そうかなと・・・え?アレ?ユータさん?・・・え?本気?』


雄太と鬼達は、エルダへと視線を向けながら、綺麗にシンクロして同時に頷いた。


『いやいやいやいやっ!?ちょっと、えっ?なんでアンタ達綺麗にシンクロしてるのよ!?何その目!?嘘でしょ!?』


雄太と鬼達は、エルダへと視線を向けながら、再度、綺麗にシンクロして同時に頭を横へとフった。


『いやぁぁぁぁぁぁぁ!!やめてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』


「何をやっているんだっ!!さっさとその男を解放しろっ!コイツがどうなっても良いのかぁ!!」


短槍をエルダへと突きつけている男は、雄太や鬼達が無言で同時に頷いたり、頭を横に降ったりしているのを見てバカにされてると思い、感情を昂らせた。


「って言うか、こんな事までして、オマエらは一体何が欲しいんだ?一体何を企んでいるんだ?」


雄太は、激昂している男へと冷たい視線を向けながら質問をし、短槍の男は、雄太からの質問に対して感情を顕にしながら口を開いた。


「我々は大いなる使命の為に動いている!オマエの様なヤツに教えてやるほど安易な事ではない!さっさとその男を解放し、おとなしくオマエが持っているアレを渡せ!」


男は更に感情を昂らせ、槍先をエルダの首へとチクッと軽く突き刺した。


「んんっ!?んんん〜!」


「だからさぁ。さっきからオマエラが言っているアレだとかソレって、一体何なんだよ?アレとか、ソレっていう指示詞で言われても、全く何も知らない俺に伝わると思っているのか?」


「それは、グっ」


短槍の男は、雄太の的を射た質問に対し、口を開けて何かを言い返そうとしていたが、言葉を発する前に喉元で言葉を飲み込んで返事に詰まっていた。


「だろ?だから、一体何が欲しいのかはっきりと言ってみ?俺があげられるヤツなら要相談で聞いてやるから。って言うか、オマエらもこんなに被害だしてんだし、後味よく終わりにしようぜ?こんな真っ暗な時間になってんだしよぉ」


雄太の言葉に対し、短槍の男は何かを考えているかの様に動きを止め、不意に短槍の男の意識が雄太からそれた。


『エルダ。後でアイス沢山買ってやる』


『え?ホント!?やったぁーーぐぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっぉ!?』


雄太は、短槍の男の意識がそれた瞬間、右腕にある赤腕を伸ばし、横からエルダごと短槍の男を殴り飛ばした。


「グハっ!?」


人質がいるにも関わらず、いきなり人質ごと無防備な状態で攻撃を受けた短槍の男は、殴られた勢いのままエルダを手放して地面へと転がって行った。


短槍の男がエルダを手放した瞬間、鬼人が素早くエルダの元へと走って行き、転がるエルダを無造作に足の裏で止め、止まったエルダの手首を掴んで引きずりながら素早く雄太の下へと戻ってきた。


「よくやった。そんで、あいつも捕まえて、っと」


雄太は、短槍の男を赤フードの男同様に赤腕で捕獲し、赤腕を操って自身の下へと運んできた。


短槍の男は、雄太に殴られた勢いでフードがめくれており、その男の曝け出している顔を見た雄太は、目を見開いて驚愕した。






「え?・・・日向 さん?」

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― 新着の感想 ―
[一言] って誰だっけ?w
[良い点] 鬼さん達の爽やかなドS会議が最高です。 [気になる点] 日向さん…知らない子ですね。 [一言] いつも更新ありがとうございます! 鈴木さんしか覚えていなかったので、急いで読み返しました…
[一言] 誰です??
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