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56、アルル・レッドキャップ育成2

つおい

「ーーー悪い、遅くなった」


「うん?、いえいえいえ、私も今来たとこです!、なーーんちゃって、えへへへへ」


俺はアーロンのクレーム対応を終わらせ、アルルの元へ急ぐ、とりあえず謝罪、すると彼女は付き合いたてのカップルみたいなことを言い出した。


「そりゃよかった」


「ところで………なんでエマがついてきてるの?」


「え?」


「………いつの間にアルルとそんな仲良くなったんですか……先生?」


「え、エマ?」


不意にアルルは身に覚えのない質問をしてくる、すると背後からエマの声…………なんとなく、なぜかはわからないが怒りを込めた囁きを俺にしてくる。


「い、いや、別にそこまで仲良くもないよ、なぁアルル?」


「…………本当ですか?」


「うんうんうん、っていうかそうだったとしてもエマに文句言われる筋合いなくない?」


「そ、それは…………」


「それとも〜〜、エマちゃんエクス先輩に惚れちゃった?」


「奈々ななナナナナナナナナナナナナ、何を言ってるんですか!!、そ、そんな訳ないじゃないですか!!」


「ムキになって否定するところが怪しい〜〜」


「おいおい、その辺にしとけアルル………そうだなちょうどいい、エマ、今日って暇?」


「え?……はい、暇ですが……」


「なら悪いけど俺と付き合ってもらえないか?」


「「ええええええええええええええ!!!?」」


「あ、悪い言葉足らずで、アルルの鍛錬に付き合ってくれないか?」


「な、なんだそういうことですか…………いいですよ、先生の頼みなら聞かない道理がありません」


「た、助かるよ」


彼女もいないのに二股をかけた男のような気分を味わった後、エマに鍛錬の手伝いを頼む俺



ーーーーーーーーーーーーー




「で、『ルプス』にきた訳ですけど………何をすればいいのですか?、エクス先生」


「ちょこっと低階層の狼を三種類狩ってきてくれ、近接タイプの『ソードルプス』、近中距離タイプの『ガンマンルプス』、斥候タイプの『アサシンルプス』、そこまで強くないし俺も一緒に行くから多分大丈夫だ」


「えっとえっとえっと…私は何をすればいいのかな?」


「相手の狼系モンスターを観察していてくれ、魔物がどう武器を扱うかをね」


「そ、それだけですか?」


「うん、じゃ締まっていこう、いくら低階層だからって油断してると足元掬われるからね」


エマに助っ人を頼み、Sランクギルドですら裸足で逃げ出すほどの高難易度ダンジョン『ルプス』、低階層とはいえ気を抜いたら一瞬で命を刈り取られる場所だ。


「がるるるーーーーッッッ」


「ーーーと、これで最後ですかね」


だがまぁ……佐々木小次郎の剣技の前ではそこまで手間取るような強さの魔物は出てこない、そして少なからず俺たちも援護してるため、そこまで時間をかけずに難なく終わった…


その後ダンジョン外へと出て、街の転移ポータルで本拠地へと帰還、その後鍛錬場に移動。


「ーーーで、悪いんだけど、狼系モンスターの死体を俺にくれないか?」


「別にいいですよ、欲しくなったらあの程度自分でもう一度狩るので…………ですが、一体何に使うんですかそんなもの?」


「ま、それは後のお楽しみだ…………今日は助かったよエマ、今度飯でも奢らせてくれ」


「え…………な、なら私の家に来てくれませんか?」


「べ、別にいいけど………あんまり簡単に家に男をあげるなよ?、危ないぞ?」


「だ、大丈夫です…………先生しかあげないので………」


「え?、今なんて言った?」


「あーーッッッッッ、し、失礼しますーーー!!」


エマに後日礼をすると言ったら、自分の家に来て欲しいと言われたので男を家にあげる危険性をいうとエマは口籠もった後、ものすごい勢いでどっかへすっ飛んでいった。


「…………どうしたんだあいつ………」


「へー、はーん、ふーん、なるほどねぇ〜………エクス先輩、エマのこと泣かせたら許しませんからね〜♡」


「え?何、どういうこと?…………まぁいいや、取り敢えずこれで君の特訓の準備は整った」


「はいはいはい?、どういう事〜?」


「実は君は狼の毛皮を着る事によってその狼の能力を得ることができるんだよ」


「は?????????????????????」




ーーーーーーーーーーーーー


「よし、格好はこんなもんか」


「……………これで本当に強くなれるの?」


彼女に狼の毛皮を着させ、その狼がドロップした武器を持たせる。


「ちょっときついかも知れんが我慢してくれよ…強制限定憑依経験、赤ずきん!!」


「ッッッッーーーあ、頭が割れるーーー!!!」


俺はアルルに彼女の守護霊、赤ずきんの経験を強制的に体感させる、別の人間の経験を直接頭に叩き込まれているからそりゃ脳みそは悲鳴をあげる。


「………よし、見たな、次は狼の動きをできる限り真似して動いてみろ」


「………何をしたかわかりませんが、そんな簡単に出来るわけが………あ、あれ……ちょっと出来る」


「………練度を上げて10割出来る様になったら次の技に行くぞ……」


「は、はい!!」


敵の攻撃を避けるため、スピードがある斥候タイプの『アサシンルプス』の練習をさせる、赤ずきんは狩った狼の毛皮を着ることによって、その狼のパワー、スピード、防御力を自身に上乗せすることができるのだ、いくら憑依経験をさせたと言っても一朝一夕に完璧にできたら苦労はしない、少しはできているがやはり拙いと言わざるをえない、ここはもう数をこなして慣れてもらうしかない。


その日から彼女にノルマを課す、まずは守りと回避からだ、守っているだけでは勝てないとかいう奴も居るが俺に言わせれば自分の身も守れないやつが攻めたところでそれはただの特攻だ、成功しようが失敗しようがただの運否天賦、そんな物を教え子や後輩にさせたくはない。


という風に大体エマと同じ感じで鍛錬をさせる………


「おおおお、すごい、自分の体でないくらい機敏に動ける………」


「よし、今日はここまで………頑張ったな、帰りに一杯奢るよ」


「お酒じゃなくてアイスが欲しいかな〜」


「おお、そうか、なら早速買いに行くか」


鍛錬が一段落ついたので、帰ることにする、その帰り道にアルルに氷菓子をご馳走した。

つおい

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