『六九食堂』
最新エピソード掲載日:2026/06/07
街外れにある廃線の終着駅。草に埋もれるように、その店はある。
暖簾(のれん)は色あせ、看板の文字も半分消えかかっていた。
『追分(おいわけ)食堂』
それが本来の店名だ。
しかし、代々「六九(むく)」が付いた主人が暖簾を守り続けてきたことから、人はここを『六九食堂』と呼ぶ。
現在の親父の名は六九郎、通称ろくさん。
メニューはない。出せるのは、代々受け継がれた馴染みの出汁が効いたつゆの、駅そばと駅うどんだけだ。
だが、この食堂にはもう一つの顔がある。
店の中にだけ存在する、次元の裂け目(ディメンション・クラック)。
ここは人生のどうしようもない岐路に立ち、行き止まってしまった者だけが、たどり着ける食堂。
そして、その迷い人だけが頼める『特別なメニュー』があった。
――今日のお客さんは
暖簾(のれん)は色あせ、看板の文字も半分消えかかっていた。
『追分(おいわけ)食堂』
それが本来の店名だ。
しかし、代々「六九(むく)」が付いた主人が暖簾を守り続けてきたことから、人はここを『六九食堂』と呼ぶ。
現在の親父の名は六九郎、通称ろくさん。
メニューはない。出せるのは、代々受け継がれた馴染みの出汁が効いたつゆの、駅そばと駅うどんだけだ。
だが、この食堂にはもう一つの顔がある。
店の中にだけ存在する、次元の裂け目(ディメンション・クラック)。
ここは人生のどうしようもない岐路に立ち、行き止まってしまった者だけが、たどり着ける食堂。
そして、その迷い人だけが頼める『特別なメニュー』があった。
――今日のお客さんは
第1話 カツ丼
2026/06/07 10:00