歪な終わり:
読んでいただきありがとうございます。
こんな形で終わりましたが、ある程度話の節々の言葉を回収できる話も現在書いています。良かったらまたどうぞ。
物語を「生む」と言う難しさをこの作品で教えてもらえました。ありがとうございました。
いつの間にか、ガブとの戦いは終わっていた。
天宮と五田が大門を、黒瀬が万月を、口田隊が村上と言う敵の主力を次々に倒し、一気に掃除人がガブを押し込んだ形だった。
そのせいもあってか、他の「ガブ」の主力と思われていたギタイは現れず、関ヶ原も、どこかに消え去った。
「本部」を崩すと言う、一生一代の勝負をしかけた者達の最後とは思えない、あっさりした終わり。
何も残らない。何も作らない戦いだった。
何故、このような終わり方をしてしまったのか。
一番その事を考え、そして後悔していたのは、他でもない大門だった。
五田の刃を受け、死の縁をさ迷っていた大門は、自分の能力がその原因ではなかったのかと、その疑念が頭から離れなかった。
(俺の……、「時を操る能力」……。時間を止める能力と戻す能力……。世界の理を壊し、ねじ曲げる……。そのような無礼、世界が許すはずもなかったか……)
大門の体が、段々と重く、暗くなっていく。
「……時間が……俺の運命は……、壊れていたのか……」
道を外れた者に、真っ当な物が与えられるはずもなく、ましてや勝利など、あり得るはずもなかった。
(あの少年とは……結局出会えなかったな……)
かつて、自分を殺そうとし、また自分を殺すために現れると言い放った少年の顔を、思い出そうとした時。
大門の体は、コンセントを抜かれたテレビ画面の様に、言葉を挟む間もなく停止した。
町は、修復する。
人の記憶からは、ギタイが掃除人の「本部」の破壊計画を実行した事も、すぐに薄れ、そこには新しい思い出や記憶が詰め込まれた。
しかし、「彼ら」は確かにいる。
人混みに紛れ、路地裏の闇に紛れ、たしかに人の近くに存在する。
彼らの名前は「ギタイ」。
人々を殺す、異形の者。
そのイメージが変わる兆しは、未だ無い。




