1『生足見せてるのは……』
「……ドロップも5倍とかになる裏技欲しくなりますねえ」
「あったら君、それはそれで文句言うんだろ」
「さすがシャードさんわかってますねえ」
アハハハハと笑いながら前方のフレイムトカゲを撃ち抜く。
『砂漠のオアシス』のみんなをギブアップさせてからはや数日。
下のレベルから順番に素材を集め…私とシャードさんは早くも火山地帯100エリアの素材を集めていた。
私もシャードさんも範囲スキルを使っているのでサクサク素材は集まっていたけれど…100を超えてから体感、かなり遅くなった。
シャードさんのレベルは現在147
私のレベルは現在119
そのレベル差は28もあるけれど……私は終演のネックレスのおかげで感知爆盛りのおかげで、攻撃力ならばシャードさんに負けない。
「『トリプルショット』」
横の薙ぎ払うように撃てば、全弾炸裂弾の効果が出ているので…数体の敵に3発づつ弾丸が命中してフレイムトカゲが4,5体消し飛ぶ。
後ろからはシャードさんのウインドサークルの詠唱と、風切り音がひっきりなしに聞こえてくる。
「ところでシャードさん」
「何『ウインドサークル』」
「『集中』『炸裂弾』『トリプルショット』ローブって暑くないですか?」
「地獄に決まってるだろ。見た目通りだよ」
「ですよねえ『トリプルショット』」
シャードさんが浮かべているであろうげんなり顔を想像してふっと笑う。
45,46……
「『ウインドサークル』でも君みたいな軽装の半ズボンはどうかと思うけどね」
「『トリプルショット』まあ、豪雪地帯では地獄ですね。耐寒ポーション使っても寒そうですし」
「いや…………生足見せてるのは……」
おや……おやあ?これはあれですなあ。
わざと背中を寄りかからせると、シャードさんの身体がビクッと震えた。
「『ウインドサークル』うるさいなあ、悪かったね竜人の性だよ!仕方ないとわかってるさ!」
「なーんにも言ってませんけどねっ『トリプルショット』」
怒りながらも
背中は離れていかない。
そのことにニヤニヤしながら…49,50っと。
「50貯まりましたよー」
「僕も貯まったから、さっさと次のエリアに行くよ!!」
「はぁーい」
「はぁ、やっぱり汗をかいたあとのお風呂は最高」
その後130エリアの素材も50ずつ集めて流石に疲れたので…ライト村に戻ってきて私はシャードさんの家でお風呂に入っている。
お水を出したのはシャードさんで温めているのは魔道具。
ちなみになんだかんだ風呂が気に入ったシャードさんは家主なので毎回先にお風呂を進めているのに、絶対私を先に入れる。
曰く、自分で汚れたお湯を私に使わせたくないそうだ。
その理屈で言うと私で汚れた湯は良いのかと思うけれどそこは良いらしい。
彼のこだわりは全くわからない。
口まで沈んで、ぶくぶくと口から空気を出す。
最近、シャードさんは少し思い悩んでいるそうだ。
130レベルエリア位までならウインドサークルでも問題は無いそうなのだが…135,140エリアになるとウインドサークルでは火力不足なので一発で倒せなくなってきたらしい。なのでウインドスピアを使っているそうだがそれだと単体攻撃なので殲滅効率が格段に落ちるそうだ。
それもそうだろう。ウインドサークルは1次職のスキルだ。
2次職終盤の140以降では……さすがにスキルが弱いのだ。




