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第六十四話 それぞれの故郷見物②

「うぉっ!噛むと脳汁があふれる!」

「あぁ、セイさんが食べてるのがドーパミン入りですね。あちっ、これ小籠包か。」

危ない薬かなんかだろこれ。

「おいひぃねぇ~。」

「ふぉうでふねぇ~。」

と一気にほおばりながら話す二人。中身が宝物とかではなかったらしい。

「チーズがぎっしりと詰まている。中身を選ぶといいことばかりだな。」

とチーズを伸ばしながらロードさんがささやかに喜んでいる。

「透視できるのに鍵を選ばなかったんですか?」

「タノもそう思うよな。」

「我はうまいものを食いたいだけだ。金など有り余っておる。」

言ってみてぇよそんなセリフ。おまけに変装中だから莫大な富を持っているショタにしか見えん。

「あ痛っ!なにこれ?かったい飴?」

「それ舐め溶かすと宝石がランダムで出てきますよ。あたりは24金ですね。」

「ホント!?やったぁ!」

この商売成り立ってんのかなぁ?とか疑ってるとドタドタと足音が聞こえてきた。なんだなんだ、抗争でもあったか?

「お頭!あっちで黄金組と翡翠組で抗争が発生しました!」

ホントにあった...

「なんやて!?すぐ向かう!」

「野次馬根性でちょっと見に行ってみようよ。」

「面白そうだな、我も行こう。」

「え!?付いてくるんですか?なら手伝ってくださいよ!」

「それとはまた別。」

そんなやり取りを交えつつ俺たちは騒がしい現場についた。

「おらぁ!よくもやりやがったな!」

「てめぇら全員、即決処刑だ!」

「野郎ぶっ殺してやぁ!」

「死ね、死ね、死ね。」

わーお、もう戦争だよこれ。どしたのマモン、急に黙り込んで。

「やかましい!!!!!!!!!!!!!!!!」

うぉっ!うるせぇ!てかマモンそんな声張れたの!?

「アンタらの喧嘩は!この金剛組組長、マモンが止めさせてもらいます!覚悟しんしゃい!」

とたんに静まり返る喧嘩場。おびえるスジモン、震えるヒョータンツギ、ってなんだこいつ。

「さぁーて、なんでこんなことが起こったんです?黄金組組長。」

「俺たちのシマで勝手に商売してる翡翠組の直営店があったので殴り込みに行ったんです...」

「そ、そこは以前の協定で我々の土地になったはず!」

複雑だなぁ。怖かったよな、ヒョータンツギ。よーしよし。

「なんですかその謎の生物は。きもかわですね。」

「なでる?」

「せっかくなので。」

その後はいろんな契約書やら罵声や鉛玉が飛び交う会議になった。マモンが常に怒ってた。

「ほんっとうにお騒がせしました。」

「俺らがわざわざついていったんだからいいって。啖呵切るマモンかっこよかったし。」

「それにしてもここの組の階級ってどうなってるんですか?」

「私、いや、金剛組が一番上で、他が小競り合いしてるみたいな感じです。私らが秩序を守ってるんですよ~。」

と少し照れながら言う。

「今回非があった黄金組への処罰はどうします?とりあえず爪はぎますか?ぶん殴りますか?」

「客人の前でそんな血なまぐさい話はすんなって言っとるやろ!あ、それと私はしばらくここの復旧の用意をしないといけないので一旦みなさんとは分かれます。他の魔界を観光していてください。」

と言い、ボロボロになった建物の方へ向かっていった。苦労人だなぁ。

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