第四十一章 報酬丸ごと煮込みラーメン...の前に一仕事
わーお、これは素晴らしいボロボロ具合。
「いたたたた...皆さぁん、大丈夫ですかぁ?むにゃむにゃ。」
ともう眠ってんのかと思うくらいフラフラのアンナががれきから出てきた。魔力かなんかが切れたのかな?
「では私の膝を枕代わりにしてください。タオルケットも(綿から作って)あります。」
ではお言葉に甘えて...
「どかっ!ぼこっ!ボフン!」
ずびばぜんでじだ。
「ありがとうございます、トーレンさん。」
うっわ耐えてるぅぅ!顏ニヤけるの必死に耐えてるぅ!めっちゃ嬉しそう!と俺は心の底から(心の中から出さずに)煽った。
「ほかの人間たちも無事のようだな。」
「んじゃぁ、お待ちかねのラーメンと行こうか。システムキッチンだしてっと。」
いよっ!待ってました!
「報酬がこれならば悪くない。」
と、ロードさんもご満悦。俺も箸を取り出し食べる気満々!まだ早いけど。
「ちょっと失礼します。」
「誰だ!?この骨はやらんぞ!」
「いりませんよ!」
そんな丁寧な化け物が来た瞬間がばっと飛び起きるアンナ。
「ま、まさか...マーモンが!?」
なに?ルパンの映画に出てきた改造人間が出たのか?
「ご存じでしたか、わたくし強欲のマーモンと申します。悪魔の中で割と偉い役させてもらってます。」
おお、悪魔だったのか、てっきり魔物かと思った。
「早く逃げてください、ここは私がくいとめます。」
「え?そんなに強いの?」
「バケモノです。」
と震えた声でアンナが言う。
「バケモノ?違う。わたくしは悪魔ですよ。あんな低俗なものと一緒にしないでください。」
「ほう?低俗とはよくも言ってくれたものだな。」
おっとロードさんちょっと怒っております。
「失礼、格が違う。と言えばわかりますか?グリード・ドミネイト。」
十数本の鎖がロードにまとわりつく。
「さぁ、あなたの欲望のままに動きなさい。」
あ、そういう系の魔法かい!?
「ホーリーインフェルノ、セイクリッドパニッシュメント、ゴッドブライト。」
縛られてんのに最上位神聖魔法三段活用!?そりゃバケモノだわ(いい意味)。
「あぎゃぁぁぁぁ!」
「話を聞こうか、愚かな悪魔よ。」
「な、なぜわたくしの支配が効かない!?」
「お前をシバきたい欲はあったからな、利用させてもらった。」
普通こういうのって一番強い欲を引っ張り出すもんじゃないの?
「では、話を聞こうか。嘘をつくたびお前の所有するあらゆる財を奪う。」
「そ、それだけはやめてください!死んでしまいます!」
話を聞くと、どうやらこのダンジョンカジノを作り、人間の欲を吸い取っていたらしい。でもただのカジノ運営者だし悪いことはしてないねこの悪魔。
「すみませんでした。」
そして悪魔が悪いことに気づきタノがいち早く謝った。
「まあ私は悪魔ですし、人間の敵ですし、問答無用でぶっ壊されても文句言えませんよ!」
めっちゃ不貞腐れてる。申し訳ねぇなぁ。
「というわけでグリード・ドミネイトォ!」
「しまっ、」
あ、タノが支配されちった。




