第10話 まわる
数日前、ピーターの元には一人の女性が訪れていた。
「──それは大変おもしろい提案ですね。ぜひ、詳しくお話を聞かせてください。」
『興味を持っていただいて光栄です。
実は、説明をするより、実際に見ていただいた方が早いと思いまして、モデルを連れてまいりました。』
『あなたたち、入ってらっしゃい。』
女性にそう促されて、二人の女性が入室する。
最初の女性が視界に入った瞬間、まず目に飛び込んできたのは、頭の上で揺れる猫耳の飾りだった。
髪色とよく馴染んだ華やかな色合いの耳が、生きているかのようにピコピコと揺れる。そしてその身を包むのは、しなやかな曲線を引き立てるシンプルな水着と、腰にふわりと巻かれた透け感のあるパレオ。軽やかに舞う布地は、まるでしっぽのように揺れ、彼女の気まぐれな仕草をより一層引き立てていた。
一方、その隣に立つ女性は、やや鋭い光を帯びた視線をたたえていた。
高くまとめられた髪の上に、光沢を帯びたうさ耳のアクセサリーが誇らしげに立っている。彼女の水着は、光沢と鋭いフォルムを取り入れながらも、水辺に合う軽やかさを兼ね備えたアレンジが施されていた。首元には小さなリボンが、背中にはふわふわとした白い飾りが控えめに添えられており、舞台衣装のような華やかさを感じさせる一方で、その凛とした立ち姿と見事に調和していた。
「─…おぉ~……」 ピーターは、二人の姿に感嘆を漏らす。
そしてそのすぐ先で、一人の女性がもう一方の女性に対して、ピーターに聞こえないように小声で囁く。
”オイ、これ本当にやらなきゃいけねーのか? オイ。”
”耐えるニャ。これが上手く運べば、労せずイシュチェル様たちに近づくことができるニャ。”
キレるアタエギナを、なだめるようにイラルギは囁き返す。
「いやー…。素晴らしい。私が想像した水浴施設での仮装とは、正直違ったものでしたが……。
いやはや、良い意味で裏切って下さいました。
ぜひとも、オープニングセレモニーに花を添えて頂きたいです。」
ピーターは、彼女たちの仮装した(してない)水着姿をいたく気に入り、水浴施設でのオープニングスタッフとして雇う提案を飲んだ。
『お気に召していただけてなによりです…。では、契約の詳細を──』
そうして、魔人たちは怪しまれることなく、水浴施設に紛れ込むことに成功した。
●○●○●
『──なあ……、あいつら隙だらけじゃねーか?』
水浴場でくつろぐセレーネたちを遠巻きに見ながら、アタエギナは不満げにそう漏らした。
『ダメよ、絶対に。あいつらを甘く見ては、ダメ。』 『そうニャ。』
イラルギと、ピーターと交渉した女性の姿のキュンティアは、その左右で引き留める。
キュンティアは、二人に合わせて黒毛の犬耳をかぶり、全身もまた黒で統一された水着を着用してる。
トップは首元で留めるハイネック型のスポーティなビキニで、胸元には大きなハート型のカットアウトが施してあり、視線を否応なしに惹きつける。ボトムは腰のカットが高く、左右には獣の牙を思わせる鋭角的なモチーフがあしらわれ、セクシーかつ遊び心のあるシルエットを演出していた。
そんな二人に、ロナたちはまったく気付かないまま、イシュチェルに泳ぎ方を教えていた。
「イシュチェルちゃん、すごい! もう、支えなくても泳げてるよ!」
「ぷはー、ぷはー、ぷは―…。」
イシュチェルは、立てば足がつくような浅い所ではありながらも、自力で泳いで進めるようになっていた。その上達速度は、皆を驚かせた。
『ハァ? ウチならもっと上手く教えられるっつーの!』
先ほどの場所からイシュチェルの動向をチェックしつつ、アタエギナはイラつきながら文句を垂れる。その怒りの矛先は、ロナたちへではなく、泳ぎの教え方に向けられる。
『ニャハハハハ……。』 『…………。』
仲の良い友達が他の子と仲良くするのを僻むような子供っぽいその嫉妬は、イラルギを苦笑させた。
「本当に、お上手ですわ。それならば少し場所を変えて、もっと泳ぎやすいところへ参りましょうか?」
セレーネは微笑みながら、この水浴施設の上層を指し示し、水深が深く広い場所への移動を促す。
「そうね、折角だから、色んなところに行ってみましょう。」
トリウィアも同調し、みんなも頷く。一同が水から上がり、ゆっくりと歩きはじめる一方で、イシュチェルは元気いっぱいで、すでに先頭を切って歩き出していた。
『ヤベッ! こっち来んぞ!』
その一団がこちらに向かってくるのを見て、アタエギナが小声で叫んだ。その声に反応して、左右の二人はすばやく身を隠す。しかし、中心にいたアタエギナ自身はわずかに遅れ、咄嗟の動きに一瞬迷いが生まれた。その結果、身を隠す前にその背中をイシュチェルに見られた。
「あっ! アタエギナだ! へんな耳。」
イシュチェルに発見されて、窮地に陥ったアタエギナは、焦りながらもイシュチェルに伏してお願いする。
『イシュチェル様。何卒、このたびの私めとの邂逅、他言なきよう伏してお願い申し上げます。』
アタエギナのその弱弱しい懇願を、イシュチェルは耳を触りながら聞いていた。
「うさちゃん、かわいぃ。」
そうこうしているところに、ロナたちが遅れてやって来た。イシュチェルにうさ耳を撫でられているアタエギナの姿を目撃して、ロナは不敵に微笑む。
「あらあら、本当にかわいいうさぎさん。
でも、ダメですよ。このうさぎさんは、本物、ではないのですから──」
ロナの含みある言葉に、正体を見抜かれたと覚悟し、俯くアタエギナの背中にひと筋、冷たい汗がつぅっと伝った。
”─…しょうがねぇ…。 やっちまうか……”
隠した顔の奥に、アタエギナは殺意を潜める。そのそばで隠れている二人は、アタエギナの僅かな殺気を感じ取り、何があっても対応できるように身構えた。
しかし、その張り詰めた空気を、セレーネの柔らかな声が解きほぐす。
「そうですわよ。そんなにお耳をずっと触っていたら、お耳が取れてしまいますわ。
それよりも、早くあちらに向かいましょう。」
うさ耳を触り続けているイシュチェルに止めるように促すと、そのまま手を引いて、一行はアタエギナの正体に気づくことなく連れ立って行った。
その場に一人残されたアタエギナは、硬直し、しばらく動けずにいた。
『──……。……はぁぁーー……、助かった……』
彼女たちがが見えなくなってから、ゆっくりとアタエギナは解放される。そして、だんだんと正常な判断力が戻るにつれて、また別の感情が沸き上がってくる。
『─…は? 助かった? ──ハァッ?!』
『有り得ねぇ…、ハハハ……。有り得ねぇだろ、アイツら…、絶っ対許さねぇ……。』
これまでの鬱積したストレスと、ロナたちのナメた対応に、アタエギナの我慢は限界を超える。
その様子に危険を感じたキュンティアは、慌てて制止する。
『──ちょっと、抑えて……』
『ああ! 言われなくても分かってんよ。心配んな、無茶ねぇよ、イシュチェル様もいっからな。』
キュンティアの言葉に被せて、即座にアタエギナは受け応える。そして付け足す。
『だからよぉ、バレねぇようにやってやんよ! ああ、やってやんよ!!』
完全にキマったアタエギナの暴走は、キュンティアはもとより、イラルギにも、もう止められなかった。
三層構造の『水浴の聖域』の中心には、上層の水路から滝が流れ落ち、それを受けてさらに下層へと落とす力を利用した大型の円環流水場がある。穏やかに流れるその水に身を委ねれば、ただ浮かんでいるだけでゆるやかに運ばれていく。ただグルグルと回っているだけなのに、その心地よさは、多くの来場客を惹きつけていた。
イシュチェルたちは、ゆるやかな流れに身をまかせながらその流水場を泳いでいた。
「ぷはーっ。ねぇ、みて、みて~!」
基礎を教わったばかりとは思えないほど、イシュチェルは流れに乗った自然な泳ぎを披露していた。もう足が届かない深さでも、まったく気にする様子はない。その楽しげな姿に、三人の顔にも思わず笑みがこぼれた。
”ψΣg❹✕ϞǪoψψ”
そこに突如として、水面にいくつもの渦が発生した。初めのうちは、水流が生むただの自然な渦と思われ、多くの客はさして気にも留めなかった。だが、それらの渦は徐々に力を増し、泳ぐ人を不自然なまでに引き留めはじめる。
誰かがふと足を取られ、大人の力でもそこから抜け出すのが容易ではなくなる。それでもさらに力を増す渦に気づいた時、一気に混乱が広がった。
深度などたかが知れた流水場の渦に、人を飲み込むほどの脅威はない。それでも、そこから「逃げられない」という心理は、不安と恐怖に火をつけた。
我先にと逃げ出すその様子を、アタエギナは猟奇的な笑みを浮かべて、満足げに眺めていた──
『ちょっと! やりすぎよ!』 キュンティアはアタエギナを止めようとする。
『待つニャ。』 しかし、そのキュンティアをイラルギが止めた。
不満げな表情を浮かべるキュンティアに、イラルギは言葉を続ける。
『この程度の事、イシュチェル様には問題にもニャらニャいニャ。それより、アイツらがどうやって対処するニョか、見ものニャのニャ。』
そう説得されて、キュンティアはしぶしぶ様子を見守ることにした。
「なにこれぇ~!」
イシュチェルは渦に巻かれながらも、その流れに逆らわず、円を描くように身を任せて泳ぎ続けていた。まるで渦と踊るようなその姿には、不安の色は微塵もない。むしろ、彼女はイラルギの言葉通り、全く問題なく笑顔で水と戯れていた。
セレーネたちも最初は戸惑ったが、イシュチェルが楽しんでいる様子を見て、むしろそうやって楽しむものなのだ、と理解する。自分の意志では抗えない渦の力に、あえて入って身を任せると、その感覚は、癖になるような何とも言えないスリルがあった。
女子供が笑いながら渦に入って遊んでいる様子を見て、さっきまで混乱して逃げ出した一般客たちは呆気にとられた。そして、一人、また一人と流水場に再び戻り始める。最初は警戒心を抱きながらも、何人かが彼女たちをまねて渦の中に入り始める。そしてそんな楽しげな彼らの姿が、徐々に周囲に伝わっていった。
しばらくすると、最終的には誰もが「これはスリルを楽しむための仕掛けだったのだ」と納得するに至り、気づけば、その周囲には渦を楽しもうと集まる客で溢れていた。
──当然、その結果は、アタエギナをイラつかせた。
『イシュチェル様に楽しんで頂いて、それはそれは何よりでございます。』
アタエギナは一文字一文字を歯が折れそうなほど噛みしめる。
『だけどよぉ…、オマエらまで楽しませる気はねーんだわ。クソがぁっ!』
凶悪な表情を浮かべ、乱暴な言葉を吐きながら、それでもアタエギナはやり場のない怒りに耐える。
『……。分かったわよ…、もう好きにやりなさいな。』 『ニャハハハハ……。』
高い社会的知性によって適切な手加減ができているアタエギナの暴走を、キュンティアもイラルギも、もう止めようとすらしなかった。
イシュチェルたちはしばらく渦で遊んでいたが、周囲に人が増えだして、混み入ってきたことに気づいた。そこで、彼女たちはまた場所を変えて、今度は水浴の聖域の最上層へと向かった。
水浴の聖域の最上層は、地下水脈から湧き出す水が空へと噴き上がる噴水広場となっていた。噴き上がる水は霧となり、陽光を受けて美しい虹を描き出すと、そのまま水路を巡って下層へと流れ落ちていく。
広場にはさまざまな噴水があり、頭から浴びるシャワーのようなもの、足元から勢いよく吹き上がるもの、水のアーチが連なってトンネルを形づくるものなど、多彩な仕掛けが来場客を迎えていた。人々は水しぶきに包まれながら、歓声を上げて思い思いに水遊びを楽しんでいた。
「あべべべべ……」
噴水広場をぺたぺたと駆けていたイシュチェルは、床から噴き上がる噴水に挟まれて、まるで水に囚われたようになっている。本気で出ようと思えば出られるが、その心地よい拘束に身を預け、噴水の威力に体を振動させていた。
その姿は、何とも可笑しく可愛げで、三人を心から笑わせた。
続いて、今度は頭から降り注ぐ噴水の下へやってくると、イシュチェルは両手を広げてくるくると、傘になったように水を弾いてはしゃぎ回った。そして何回か目の回転で、水に足をすくわれてバランスを崩しそのまま尻持ちをつく。皆が心配してかけよると、イシュチェルは何事もなかったかのように、けらけらと笑っていた。
それからしばらく遊んで、満足したイシュチェルは、最後に皆と一緒に水のアーチをくぐる。飛沫を受けながら、水のカーテン越しに見える景色は、虹に照らされてキラキラと輝いて見えた。
”ψΔg❹∫ϞǪ❹ΔΣw≡≡ψ”
──しかし、その景色は突如として、反転する。
水のアーチが大きく口を開けるように広がり、その内側にいた人間を逃さず絡め取った。噴水された飛沫は柔らかいまま、それ故に、抗う隙を一切与えず体を包み込んでいく。上下の感覚すら奪う流水場の渦など比較にならない奔流に、抗う間もなく引きずり込まれた。
その中で、セレーネは咄嗟にイシュチェルの手を取り、絶対に離さないように、強く胸の中に抱きしめる。そんな僅かな抵抗もむなしく、声を上げることも許されないまま、四人は下層へ落ちる水路の中に流されていった。
水浴の聖域の三層を巡る水路は、ただでさえ複雑に蛇行して入り組んでいる。
その中を大量の水に押し流されながら、曲がるたびに遠心力に引っ張られ、幾度も回転し、さらに加速して滑降する。その時間は、自分の置かれた状況に理解が追いつき、さらに恐怖が追い抜くほどの一瞬でしかなかった。だが、当の本人たちには、その一瞬は終わりが見えず異様に長く感じられた。
しかし、その流れすら唐突に、遮断される。
まるで恐怖心ごとあらゆるものから根こそぎ解き放つように、突然体は宙へと放り出された。一瞬の自由、しかし次の瞬間、体は自然の摂理に従って落下する。その体を、水路の滝を受ける水槽が大きな飛沫を上げて受け止めた。
ゆっくりと、四人の体が同時に水面へと浮かび上がる。
しばらくのあいだ呆然としたまま、顔を見合わせて互いの無事を確かめると、遅れて心臓の鼓動が高鳴ってくる。そのセレーネの胸の音に起こされたように、イシュチェルが顔を上げた。
「─…はははっ! たのしかったねぇ~~。」
無邪気に笑うイシュチェルを見て、三人もふいに吹き出してしまう。今の状況すらよく理解できていないのに、訳が分からないまま、何だかもう、三人は可笑しくてたまらなくなってしまった。
その一部始終を偶然目撃した周囲の人々は、彼女たちを心配し駆け寄ったが、笑い転げる彼女たちをみて安心した。その中には、彼女たちの行いをアクロバティックなパフォーマンスだと誤解し、拍手を送る者までいた。
最上層で、全てを見届けた黒幕のアタエギナは叫ぶ。
『──……。…っしゃっ! 計画通りっ!! へっ!』
口元を歪ませて、歯軋りをしながら負け惜しみを吐くアタエギナに、二人はただ呆れていた。
『──気が済んだ?』
キュンティアはため息混じりにアタエギナに声をかけた。これだけの準備をしたにもかかわらず、結局何も得ることがなかった徒労感にキュンティアは襲われる。肩を落とし、愛想笑いをするイラルギを恨めしそうにひと睨みしたあと、それでもイシュチェル様を追って、下層へと足を向けた。
そんなキュンティアの前に、待ち構えていたようにピーターが現れた。
「──これは重大な契約違反ではないですか?」
そういって、キュンティアが化ける女性に詰め寄る。ピーターの表情はとても真剣で、冗談で言っている気配は少しも感じられなかった。
『……一体、何をおっしゃっているのでしょう?』
それでもキュンティアは懸命に誤魔化そうとする。
「おやおや、お惚けになる?」
「そこのあなた、今、計画通りとおっしゃいましたよね? つまり、あなたなのですか?
セレーネ様たちに、あのようなことをしたのは?」
アタエギナに詰め寄るピーターの追及は厳しく、言い逃れが出来る余地はなかった。追い詰められたキュンティアのこめかみにひと筋、冷たい汗がつぅっと伝った。
”─…しょうがねぇ…。 やっちまうか……”
隠した顔の奥に、キュンティアは殺意を潜める。そのそばにいた二人は、キュンティアの僅かな殺気を感じ取り、何があっても対応できるように身構えた。
しかし、その張り詰めた空気を、ピーターの明るい声が解きほぐす。
「いっやぁ~~! ほんっとうに素晴らしいっ!!」
大声を張り上げるピーターの全身を使ったアタエギナへの賛辞は、別の意味で彼女を硬直させた。
「私は──自惚れておりました。
私は、私が作り上げたこの水浴の聖域こそが、癒しを与える究極の水浴施設であると、自画自賛しておりました……」
「ですが……、あなたの渦と噴水の魔法は、そんな私の奢りを綺麗さっぱり洗い流していったのですよ……」
ピーターは自身の考えの浅はかさを回顧し、俯く。そして、力強く顔を上げる。
「見て下さい! あのお客さんたちの顔をっ!!
あのような顔は、私の水浴の聖域では決して見ることは出来なかったでしょう。
あなたの魔法が起こしたエキサイティングなスリルこそが、お客さんたちが真に求めていたものだったのですよっ!!」
笑顔溢れる来場客に手を向けながら、ピーターの丸い目からは、涙が伝う。
「──……。失礼。
今日の出来事を、私の黒歴史として残す為、そして、新たな出発点とする為、開園したばかりの水浴の聖域ですが、明日からは、ここは水浴の魔境と名を変えさせて頂きます。」
涙を拭いたピーターから、容易に聞き逃せないとても重大な発表がされる。
「このような重大な契約違反を行ったあなた方には、それに見合う追加報酬を……。さらに、新たな水浴の魔境にはぜひ、あなたを称える像を置かせてください。」
そう言って、ピーターはアタエギナに丁寧に頭を下げた。
『…─っ…。──ぉ、ぅ…、はい……』
あまりのピーターの熱量に押され、アタエギナはそうとしか言えなかった。
後日、水浴の魔境と名を変えた水浴施設には、うさ耳姿のアタエギナの銅像が置かれた。それには、水難除け、健康安全、商売繁盛、吊り橋効果を狙った恋愛成就など、様々なご利益があるとされた──
その後、無事出所したノクスを連れてイシュチェルたちが再び水浴の魔境に訪れたとき、何も知らないノクスをエキサイティングなスリルの餌食にしたことは語るまでもない──




