冤罪?……まあ、落ち着け
前回のあらすじ 気がつけば拷問中!
重々しい扉が耳障りな音を奏でながらゆっくりと開いていく。
暗闇になれた目に自己主張の激しい光が流れ込む。
目を瞑ってもまだ眩しいので、腕を顔の前に持っていって光から目を守ろうとすると、
「動くな」という、冷静で残虐な声で囁かれた。
しかも、後ろの剣で背筋を少し斬られるというおまけ付きで。痛い
そんなこんなをしている間に目が光に慣れてきた。
ふう、これでようやく現状が把握できる……
まったく、一体俺はどこに連れてこられたんだ……?
俺が連れてこられたのは丸い部屋。
俺が入ってきた扉の前には椅子が置かれており、俺はそこに座らされた。
部屋のなかには客席のようなものが螺旋状に壁についており、
そこからたくさんの人の顔が見えた。
え? 大手人身売買のグループですか?
やべーって! 売られる! 買われる!
……喜んでなんかない。ないったらない。
俺が悲しみに浸っていると、……俺が悲しみに浸っていると、
目の前の大きな机に座った白髪の老人が口を開いた。
あえぇ……マジでヤバい事になりそう。
強がるのもここまでにしとこう。みんな、今までありがとう……
感謝する人なんて誰もいないけどな!(泣)
「さっきから、何なんだ、ニヤニヤと…… 気味が悪い」
白髪の老人の隣に座ってるおっさんが心底嫌そうな顔してはなしかけてきた。
てか、あんたらの方が、気味悪いけどな。何そのへんな服。
……まさか、人身売買&ヤバい宗教!? いよいよ、未来が真っ暗になってきた。
「これから、貴様に刑罰を言い渡す。貴様は――」
「――死刑だ」
周りから歓喜の声がわき上がる。
「裁判官! その判決はいかがなものかと」
「これは決定したことだ。不満があるなら貴様も有罪だ」
「なっ――」
私の判決に不満があるものが、手を挙げて発言してきた。
だが、仕方あるまい。ことがことだ。頭の弱い貴族は死んでもらおう。
「執行人! 早く処刑しろ!」
何をしておるのだ。もう決まったことだぞ? そんなに自分が可愛いのか。
責任は私が取るに決まっているだろうに。
私の催促が効いたのかようやく執行人が呪文を唱える。
執行人が唱えている呪文は光魔法。レーザーでも出すのだろう。狙いは奴の横腹だ。
……待て、奴も魔法を構築しておる!
不味い! 止めさせなければ! 私は魔法遮断の魔法を急いで構築する。
……構築が終わりかけた途端、魔法遮断の魔法が打ち消された。
だが、心配は要らなかったようだ。執行人の魔法が奴の腹を突き破っていた。
少し焦ったが今思えば、拘束されているやつになにができるというのだろうか。