登場人物紹介③/十二星座の魔女(前半)
十二星座の魔女。
全員がエルフ族、女性、年齢不詳。
◇◇◇◇◇◇
ラスラヌフ・アクエリアス 『水瓶座の魔女』
海の国ザナドゥで出会った妖艶な美女。
普段着はビキニに薄いヴェールを纏った姿で、外見年齢は二十代だが実際には数千歳。
世界に『下水設備』や『水道』などのインフラを広げた偉大な魔女で、これらの知識は玄徳と同じ日本出身の女性、アツコから学んだもの。
アツコの遺品は『オルゴール』で、玄徳が修理した。オルゴールの音楽は赤とんぼが飛ぶような穏やかな曲。最近は海沿いの岩場に腰掛け、オルゴールを流しながら夕日を眺めるのが日課になっている。
エアリーズ・タウルス 『牡牛座の魔女』
高身長のモデル体型美女。ショートヘアの目隠れ美人。外見年齢は二十代中盤ほど。
温泉の町レレドレで玄徳が出会った魔道具技師。魔道具技師と言っても何かを開発するわけではなく、世界に『暖房』を広め、『熱』という偉大な魔導文字を生み出した人物。
アツコの遺品は『懐中時計』。玄徳が修理し、今は肌身離さず持ち歩いている。たまに蓋を開けては時間を眺めており、針が一周するのをジッと見るのが楽しみになっている。
ポワソン・ピスケス 『魚座の魔女』
エーデルシュタイン王国に住む可憐な少女。外見年齢は六歳ほどだが実年齢は他の魔女と同じ数千歳である。だが、自分の見た目が若い子供なことを自覚しており、ユキたちと一緒に年相応の遊びをすることも多い。
魔道具の祖であり、『魔導文字』を生み出した偉人。初めて生み出した魔導文字は『光』
アツコの遺品は『童話集』で、魔導文字のヒントはこの本から得た。
玄徳が日本語や漢字を教えると言ったが拒否。アツコが読み聞かせてくれた物語のままで、本を解読して内容に修正が入ることを嫌がった。
玄徳が作った公園の常連となり、ユキたちと遊ぶ姿がよく見られるようになったという。
ファルザン・リブラ 『天秤座の魔女』
エーデルシュタイン王国で『リブラ商会』を営むエルフの女性。外見年齢は十代後半ほど、ツインテールで、年寄りくさい喋り方をする。ま
世界で初めて『フランチャイズ経営』を行った商会。その偉業から四大商会の一つに数えられそうになったが、商会がデカくなるのが嫌でわざと規模を縮小させ売り上げを落とした。
リブラ商会は飲食チェーンに力を注いでおり、主にパンを使った料理を提供している。これはファルザンがアツコから教えてもらったサンドイッチが美味しく本当に感動したから。
アツコの遺品は日記帳。最初は何が書かれているか解読しようとしたが、日記帳と知るなり調べるのをやめた。
ストレリチア・サジタリウス 『射手座の魔女』
弓の始祖と呼ばれる凄腕の狩人。弓の腕前だけなら世界最強。
酒好きでだらしない。アズマの酩酊横丁の主と呼ばれるほどの存在。外見年齢は十代後半から二十代前半で、アズマの着物を着崩して着ている。スタイルも非常によい。
玄徳は飲み友達。今日も魔獣狩りで稼いだ金で酩酊横丁を歩いている。
アツコの遺品は『匕首』で、刀身が錆びついている。直すとアツコのくれた物が変わってしまうと考え、直すことをしない。だが玄徳に出会い、直してもいいかなーと考え始めている。
匕首は旦那の護身用武器。装飾が綺麗だったのでずっと保管していたもの。
ヘミロス・ジェミニとゲミニー・ジェミニ 『双子座の魔女』
世界に『教育』を浸透させた双子のエルフ。外見年齢は十代半ばほど。
顔は全く同じ。髪型がサイドテールで、右に結んでいるのがヘミロス、左に結んでいるのがゲミニーと見分けることができる……が、玄徳は『巨乳がヘミロスで貧乳がゲミニー』と内心で思っている。
学園制度を普及させたが、生真面目なのでただ学ぶだけの場所しか作れなかった。玄徳の知識で新たな学園を設立した。
喋る時、交互に一つの文章を喋るクセがあり周りを混乱させるが、実は双子なりのジョークであり、周りの反応を楽しんでいる。
アツコの遺品は『エラーコイン』で、表裏一体のコインがまるで自分たちのようだと、毎日交互に持ち歩いている。玄徳が即興で作ったコインを気に入っている。
ちなみにエラーコインは、アツコの旦那がくれたもの。