表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したらうちの柴犬が最強でした~おまけで転生した犬が俺より強いってどういうこと!?~  作者: 深水映
第2章 エルフの里の少女

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/50

9.サブローさん、大人気


「お前、金持ちだったんだな」


 トゥリンが目を丸くする。


「手持ちはさっきのカーバンクルの分も合わせて金貨4枚だが、サブローさんのためだ、仕方がない」


 俺が言うと、トゥリンもうなずく。


「そうか」


「えっ……えーっ!? 本当にいいんですか!?」


 店主は未だに戸惑っている。俺は強引に店主の手に金貨2枚を握らせた。


「しつこいな。いいと言っている」


「似合うぞー、サブローさん!」


「ワン」


 トゥリンが意気揚々とサブローさんの首にベルトを巻き付ける。


「じゃあな! ありがとう」


 店員さんに手を振り、俺たちは武器屋を後にした。



◇◆◇



「おかえり、二人とも」


 離れに戻ると、ギルンが待ち構えていた。


「村中ですごい噂になってるぞ。幻の黄金獣を飼い慣らした謎の男が村に来ていると」


「そんな大げさな」


 なんでまたそんな話になってるんだ? たかが柴犬だぞ。


 ふと誰かに見られてる気がして窓の外を見ると、窓からエルフの子供が二人こちらを覗いている。


 エルフの子供たちは俺と目が合うと「幻の黄金獣がいたぞ!」「思ったより間抜けな顔!」とか叫びながら逃げていった。失礼な。


「シバタ、この首輪、長いぞ」


 トゥリンは買ったばかりのベルトをサブローさんに巻き付けて首をひねってる。


「二重にしてもダメか?」


「二重に巻くには短い」


 見ると、赤いベルトがダラリと中途半端に垂れている。


「じゃあ切るか」


 トゥリンがギルンのほうに向き直る。


「ギルン、何かナイフとか持ってないか」


「ああ。これでいいか?」


 トゥリンはギルンから受け取ったナイフを赤いベルトに突き立てた。


 ガキン!


 何だか嫌な音。

 見ると、ベルトでは無く、ナイフの刃の方が折れてしまっている。


「おいトゥリン、そのナイフ高かったんだぞ!?」


「すまない。でもこのベルト、固くて傷一つつかないから」


「そんな馬鹿な!」


 ギルンがサブローさんの首輪をマジマジと見る。


「トゥリン、これもしかして、レッドドラゴンの革じゃないか?」


「知らんけど高かった」


「おいおい。だとしたら、ミスリルの刃とかじゃないと切れないぞ?」


「そうなのか」


 俺はサブローさんの頭を撫でた。

 サブローさんは座布団の上で背を伸ばし、誇らしげにお座りしている。


 まさかサブローさんの首輪がそんなにすごいものだとは。


「まあ、邪魔だけど切れないなら仕方がない」


 俺は赤い首輪に縄を通した。


「よし、首輪もついたし、このまま外に出てみよう。サブローさんもそろそろオシッコしたいはずだ」


 俺は縄に繋いだサブローさんを連れて外に出た。


 柴犬というのは綺麗好きで室内や自分のねぐらの近くで用を足すのを嫌う。


 そのため室内で粗相をすることは滅多に無くトイレトレーニングの楽な犬種ではあるのだが、いちいち外に連れ出さないといけないので面倒ではある。


 外に出て茂みに向かう。


 足を上げて木の側でオシッコするサブローさん。慣れない場所で我慢していたのか、かなりの量をジョバジョバと出す。


「長いな」

 

 やっとオシッコが終わったかと思うと、芝生の上でサブローさんがいきなりしゃがみこんだ。


「んっ!? サブローさんまさか」


 ヤバい、ウ〇チだ!


「トゥリン!」


「なんだ?」


 建物の影からヒョコリと顔を出すトゥリン。


「余ってるシャベルとか袋ってあるか? 無ければ買ってきて欲しいんだが」


「分かった」


 足をプルプルさせ、いきみだすサブローさん。


 だがお尻からウ〇チを出そうとしたその瞬間、サブローさんは困った顔をしてこちらをチラリと見た。


「ん?」


 何か視線を感じ振り返ると、そこには野次馬と化したエルフたちが数人、サブローさんがウ〇チをする様子を覗き見ている。


 やはり見られていると出しにくいのだろうか。サブローさんは、いきんだその姿のまま固まった。


「シバタ、うちには使ってないシャベルが無かったから買ってきたぞ」


 トゥリンが戻ってくる。


「わざわざすまない」


 トゥリンから袋を受け取ると、やけにずっしりと思い。不思議に思いシャベルを取り出すと、そこには黄金のシャベルが入っていた。


「トゥリン、このシャベル金ピカなんだが」


「ああ。一番高いのを買ってきた。金貨1枚もしたぞ。あとこれ、麻袋」


 自信満々なトゥリン。俺は頭を抱えた。いやいや、ただ犬のウ〇チを処理したいだけなんだが。


「あ、ありがとう」


 とりあえずトゥリンに金貨1枚を渡す。



--------------------------


柴田犬司しばたけんじ 18歳


職業:勇者

所持金:金貨1枚

通常スキル:自動翻訳、血統書開示ステータス・オープン

特殊スキル:なし

装備:柴犬

持ち物:散歩綱、赤い首輪 new、黄金のウ〇チシャベル new、麻のウ〇チ袋 new



--------------------------



「見ろ、出したぞ!」


 ギャラリーの声にサブローさんの方を見ると、丁度健康そうな形の良いウ〇チをコロンと出したところだった。


 スッキリとした顔のサブローさん。


 すかさず金のシャベルでサブローさんのウ〇チを拾い上げると、一人のエルフが声をかけてきた。


「あの、それ……要らないんだったら下さいませんか?」

 

「えっ? ()()って、サブローさんのウ〇チ?」


「はい、そうです! 世にも珍しい黄金の獣の糞ということで、何かご利益がありそうなので」


 それを見た他のエルフたちもサブローさんのウ〇チに群がり始める。


「ずるいぞ! 俺にもお獣様のおウ〇チをお分けください!」

「私にも! その聖なる御糞を下さい!!」



 どうやら、なぜかサブローさんのウ〇チが大人気になってしまったようだ。



◇柴田のわんわんメモ


◼糞の後始末


・犬を散歩させる時は必ずシャベルとビニール袋を持ち糞を持ち帰ろう。持ち帰った糞はトイレに流すかゴミに出す(このルールは自治体によって違うのでよく確認しよう)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ